1.夢塾21(part3)のとりくみ
具体的なまちづくりの第2弾としてとりあげたの防潮壁の修景である。この防潮壁は伊勢湾台風を契機に作られたものだが、その後、その外側に新たな防潮壁が作られたため、防潮壁の機能を失っている。この取り組みにおいても、広くいろいろな人の意見を取り入れるため、ワークショプを3回開催することとした。
第1回ワークショップでは、防潮壁の大きさを確認し、防潮壁の活用についてのアイデアを出し合い、第2回ワークショップではそれを絵に描いてみた。
第3回ワークショップでは、このようなワークショップを通じて出されたアイデアを実験的に行ってみることで、どのような効果があるかを現地で確かめた。まず、汚れた防潮壁の掃除に取組み、自分たちの手でどこまできれいにできるかを確かめた。その後、5つのグループに分かれて、「銘板の設置のあり方」「防潮壁の取り壊し部分のあり方」「ガラリー風写真展示のあり方」「壁面緑化の効果」「子供達の絵」について検討を行った。
なお、このとりくみについては、2ヶ年にわたり名古屋都市センターのまちづくり活動団体助成を受けた。
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第1回ワークショップ(2000.2.26)
防潮壁の現状をみる。模造紙を貼ってみてその大きさを確認。その大きさに驚く。 |
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第1回ワークショップ(2000.2.26)
防潮壁をうまく活用することによってまちに魅力が生まれないかをグループに分かれて議論。グループ発表で他のグループの意見を聞く。 |
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第2回ワークショップ(2000.5.20)
グループに分かれて修景のアイデアを出し合う。アイデアを絵にしてみることでイメージを膨らませた。 |
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第2回ワークショップ(2000.5.20)
防潮壁の断面図にアイデアを書き込み、それをもとにグループの考えを発表した。 |
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第3回ワークショップ(2000.10.21)
デッキブラシを使って防潮壁の掃除に挑戦。こけで汚れていて大変だけど、結構きれいになることもわかる。 |
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第3回ワークショップ(2000.10.21)
防潮壁の下の土の部分に植栽。つる性のカロライナジャスミンを植えてみる。 |
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第3回ワークショップ(2000.10.21)
防潮壁の修景の経緯をまとめた銘板の設置について検討。通りの愛称をつけようという提案も。 |
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第3回ワークショップ(2000.10.21)
利便性を高めるために、一部を取り壊してはという提案。いろいろ問題点があることがわかる。 |
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第3回ワークショップ(2000.10.21)
写真を引き延ばし、ギャラリー風に展示してはという提案。古い写真に興味が高まる。 |
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第3回ワークショップ(2000.10.21)
つる性の植物で緑化をしてみたらどうなるかを確認。近所からつる性の植物を捜してきた。 |
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第3回ワークショップ(2000.10.21)
子供達にチョークで絵を描いてもらう。軍手にチョークの粉をつけて描くアイデアに関心。 |
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第3回ワークショップ(2000.10.21)
子供達が楽しく参加してくれたのが収穫。修景には子供達にも参加してもらおうということに。 |
2.修景計画のとりまとめ
当初は1年間でとりまとめる予定であったが、単に絵を描くだけではなく、様々な利用方法についてのアイデアがだされ、2年間かけて検討を行い、2001年3月に提言としてとりまとめた。
修景の目標としては「地域の人も外から来た人もみんなが寄り道して歩きたくなるような魅力づくり」とし、東西2つに大きくゾーンをわけ、ゾーンごとに様々な修景を提案した。その内容は以下のとおりである。
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稲荷公園の再整備では、予算的裏付けがあり、その実現にむけてアイデアを出し合うという形であったが、この防潮壁の修景については何の担保もない。提言のままで終わっては何も実現しないということで、次の夢塾21(part4)では、この実現に向けて取り組むこととなった。
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