◆ ■ ◆ ◆ ■ ◆
◆ ■◆ ◆ ■ ■ ◆ 都市研究所スペーシア
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ メールマガジン
◆ ■ ■ ■■ ■ ■ ■■ (隔週発行予定)
■ ■◆ ■ ■ ■ ■ ■ ■
◆ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ □[第80号]2003/7/28
◆ ■ ■ ■■ ◆ ■ ■ ■■ □−−配信数 569−−□
スペーシア・メールマガジンの第80号をお送りします。
名古屋からの情報発信とともにまちづくりのネットワーク形成をめざしています。
今回、はじめて送信させていただいた方もよろしくお願いいたします。
<内容・目次>
◆名古屋まちづくり情報◆
・JR岐阜駅前東地区市街地再開発組合のその後の動き
◆図書紹介◆
・海馬〜脳は疲れない〜
◆読者の声◆
◆スペーシアのこの頃◆
☆*****************************************************************
◆名古屋まちづくり情報◆ −名古屋から情報発信−
******************************************************************☆
○ JR岐阜駅前東地区市街地再開発組合のその後の動き ○
第54号で岐阜JR駅前地区における吉野町6丁目東地区第一種市街地再開発事業の情報
を掲載した。
平成14年7月2日、県より設立認可を得たJR岐阜駅前東地区市街地再開発組合は、
岐阜市内の活性化に資するため、一刻も早い工事着手が期待されていた。駅前のシンボル
的なオフィスビル建設というコンセプトを実現し、かつ厳しい経済情勢のなかで、採算の
確保できる事業構築を図るため、テナント誘致や工事費の低減方策について数社のゼネコ
ンから提案をうけ、竹中工務店を事業推進協力者として選定。企業の各種情報を得ながら
実施設計を進めるとともに、テナント誘致の可能性を見極めていく作業が進められた。
また、事業性の検証とあわせ、権利者の権利調整及び補償交渉を重ねていった。土地・
建物権利者は6名、全員が組合設立には同意したものの、権利変換について100%了解し
ている訳ではなかった。評価・補償内容や税務問題についての詰めが急がれた。既存事務
所ビルには多数のテナントが入居していた。また、他の建物には、繊維問屋を営む小規模
経営者6名がいた。これら借家人には、再開発の情報は伝えられていたが、準備組合段階
での対話・交渉はなかった。事務所テナントと繊維関係のテナントでは、余りにも賃貸借
契約の状況が異なることから、再開発事業の中で一律に扱うことが困難であるとの判断か
ら、事務所テナントについては、一般のオフィスビルの建替事業同様にオーナーによる移
転交渉とし、繊維関係のテナントについては公共事業の補償に準ずる再開発の補償基準を
適用することとして、その補償交渉をコンサルタントが担当した。
当初、テナントは一様にコンサルタントなる者を理解できず、家主の意向を受けて追い
出しに来た業者と見ていた。市街地再開発事業など全く馴染みがない。家主が借家人を追
い出すのなら、借家人が納得できる相応の補償を出すのがあたり前。借家人を含む関係権
利者全員が一緒になって進めてきた事業ではないが故に、一部借家人の理解が得られ難い
ことは当然であった。平成15年秋の着工という目標達成には、テナントとの交渉が大き
な課題となった。6月末が同意取り付けのリミットであった。都市再開発法110条全員同
意型での権利変換を目指してきたが、同意を要しない111条型への変更も視野に入れ、交
渉が重ねられた。ギリギリの交渉が続けられ、6月26日、最後のテナントの同意が得ら
れた。同月30日に組合の臨時総会が開催され、権利変換計画を議決し、7月1日に岐阜
県に認可申請された。権利変換計画が認可されれば、権利者は8月中に移転を完了する予
定である。
その後、既存建物を除却、12月には再開発ビルを着工する。2005年には駅前の新
しい顔が誕生することとなる。テナント誘致を始め、ビルの管理運営などまだ解決すべき
課題も残されているが、権利者全員同意というハードルをクリアし、岐阜市内では高島屋
地区の市街地再開発事業以来、ほぼ四半世紀ぶりの組合施行の事業が完成めざして大きく
動きはじめた。 (浅野 泰樹)
☆*****************************************************************
◆図書紹介◆ −まちづくりに参考になるものを紹介−
******************************************************************☆
○ 海馬〜脳は疲れない〜 ○
池谷裕二・糸井重里 著 朝日出版社 2002.06.20発刊
自分がもう少し頭が良かったらなあ、と思ったことは誰にでもあるはず。特に仕事
でよいアイデアが浮かばず、つらい思いをされている方も多いでしょう。この本は、
「もっと頭を良くするには」「良いアイデアはどうやったら出てくるのか」といった
ことに、医学的な脳の働きから、きちんと答えていて、とても好感が持てます。
この本は各章の終わりに簡単なまとめが載っており、そのキーワードを見るだけ
で、思わず読みたくなる人も多いと思います。いくつか抜き出すと、「『もの忘れが
ひどい』は勘違い」「脳の本質はものとものとを結びつけること」「30歳を過ぎて
から頭は良くなる」「脳は疲れない」「脳に逆らうことがクリエイティブ」「やりは
じめないと、やる気は出ない」「受け手がコミュニケーションを磨く」「失恋や失敗
が人をかしこくする」「やりすぎてしまった人が天才」「言ってしまったことが未来
を決める」などなど。
本文には、脳を都市や社会にたとえた表現がいくつかあり、脳と人間と都市という
ものが非常にリニアに繋がっていることに驚かされます。最後にこの本には「脳のは
たらきがとてもいい」状態とは「何かと何かをタイミングよく結びつけられる」とき
だとありますが、まさにまちづくりがうまくいくときも同じなのではないでしょう
か。「何かと何かをタイミングよく結びつけられる」能力こそ、コンサルタントに求
められる重要な能力なのでしょう。 (堀内 研自)
→ホームページに表紙の画像を掲載しています。
http://www.spacia.co.jp/Mati/tosyo/kaiba.htm
☆*****************************************************************
◆読者の声◆ −みなさんからいただいた感想や意見を紹介− mm@spacia.co.jpへ
*****************************************************************☆
(みなさんからのご意見・ご感想をお待ちします)
☆*****************************************************************
◆スペーシアのこの頃◆ −所内の話題をちょっと紹介−
******************************************************************☆
・7月17日にスペーシアは13周年を迎えることができました。10周年より始めたこの
メルマガも3年が経過したことになります。当初より、読みやすいメルマガにという
ご要望はあったものの、発行するのが精一杯。今後とも、ご自愛よろしく
お願いします。
####################################################################
◎ホームページでは一方的な情報提供に終わってしまいますが、このメールマガジン
を活用し、様々な意見交換等を行うことによって、より深いネットワークが形成
できればと考えています。 様々なご意見や情報もお寄せ下さい。このメールマガ
ジンに掲載させていただきます。
メールマガジン投稿用アドレス mm@spacia.co.jp
◎バックナンバーはホームページに公開しています。
http://www.spacia.co.jp/mm/index.htm
◎今後の配信を希望されない場合は、このまま返信して下さい。
--------------------------------------------------------------------
(株)都市研究所スペーシア 編集:石田
〒460-0008 名古屋市中区栄5-1-32 久屋ワイエスビル5階
TEL 052-242-3262 FAX 052-242-3261
URL http://www.spacia.co.jp/
####################################################################