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◆ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ □[第51号]2002/6/17
◆ ■ ■ ■■ ◆ ■ ■ ■■ □−−配信数 463−−□
スペーシア・メールマガジンの第51号をお送りします。
名古屋からの情報発信とともにまちづくりのネットワーク形成をめざしています。
今回、はじめて送信させていただいた方もよろしくお願いいたします。
<内容・目次>
◆まちのトピック◆
・新刊図書のご案内「100年後の中部」
・「桑名市・歩いて暮らせるまちづくり」ウォーキング&シンポジウム
◆視察レポート◆
・浜松のまちづくり
◆図書紹介◆
・ソーシャルキャピタル
◆読者の声◆
◆スペーシアのこの頃◆
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◆まちのトピック◆−スペーシアに関わりのある出来事や皆さんからの情報を紹介−
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○ 新刊図書のご案内 ○
(社)中部開発センター 編
2100年委員会 座長伊藤達雄
「100年後の中部」
10人の知性が占う
2002年6月10日発売 日刊工業新聞社
本書は閉塞感の漂うわが国の現状を打破するため、100年後の日本、そして中部を展望
することでわが国そして中部のあるべき姿、今後の進むべき方向を大局的に探ることを狙
いとした。
経済、都市計画、情報、医療、教育、文化など中部の各界で活躍する10人の論客からな
る2100年委員会を結成し、議論に議論を重ねてきた成果の待望の刊行。
中部圏の開発整備に関わる調査研究機関である社団法人中部開発センターが、設立35周
年記念事業の一環としてまとめた中部に住む全ての人の必読書。
本書は三部構成で、第一部は各委員のメッセージ、第二部は公開シンポジウムの再録、
第三部は同センターが独自にまとめた2100年の中部圏予測からなる。
T 2100年へのメッセージ
○21世紀は巨大都市文明終焉の時代
伊藤 達雄(名古屋産業大学学長)「人間性と環境を重視したコンパクトシティのネッ
トワーク」
○中央集権国家を継続させる国民性
阿部 和俊(愛知教育大学教授)「東アジア共同体が成立し、プロ野球は東アジアリー
グに」
○2100年版「尾張名所図絵」の賑わい
岡本真理子(東海女子大学教授)「モノづくりの伝統が文化遺産の保存・修復に貢献」
○21世紀の大学
奥野 信宏(名古屋大学総長特別補佐)「大学が地域づくりの中核となる」
○2100年の行く年来る年
小栗 宏次(愛知県立大学教授)「22世紀の初詣は世界共通電子マネーによるお賽銭
で」
○都市の未来イメージ
川上 光彦(金沢大学教授)「人口増加や都市化に追われず都市を再生する時代に」
○百年後にも豊かな日本であるための条件
水谷 研治(中京大学教授)「健全な国民を育てるための家庭教育が大事」
○百年後の価値観はいかに
宮治 眞 (名古屋市立大学助教授)「徹底してひとづくりを」
○2100年の中部圏をとりまく情報社会と国際社会
向井 文雄(北陸経済研究所情報開発部長)「東アジア全体が安定した国際地域社会
に」
○伝統芸能と職人技の百年展望
安田 文吉(南山大学教授)「100年後も変わらず続く伝統文化」
U 公開シンポジウム
2100年の日本そして中部
100年後の日本は明るい
V 予測2100年の中部圏
多極集中型の地域構造で豊かな暮らしを実現
〜中部開発センター 若尾さんより情報提供いただきました〜
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◎ 「桑名市・歩いて暮らせるまちづくり」ウォーキング&シンポジウム ◎
桑名市では昨年度から、城下町周辺の中心市街地を“歩いて暮らせる街”にするための
取り組みを行っています。“歩いて暮らせる街”とは、車に頼らなくても毎日の生活が送
れ、子供からお年寄りまで誰もがスムーズに移動できる環境があり、そして何より歩いて
楽しい街のことです。昨年度は城下町を歩く市民ワークショップを開催し、その成果とし
て「城下町水のめぐみマップ」をつくりました。
今回は昨年度の成果を受け、ウォーキング&シンポジウムを開催します。最初にいくつ
かのグループに分かれ、案内人の説明を聞きながら商店街、料亭街、漁港など城下町の魅
力を探検して歩きます。その後、歩いて暮らせる街づくりについてのミニ講演会、市民パ
ネラーによるパネルディスカッションを開催します。
●日時 2002年7月13日(土)13:00〜16:30
●場所 桑名市六華苑
●プログラム
13:00〜 城下町ウォーキング(商店街、料亭街、漁港など)
14:30〜 ミニ講演会「歩いて暮らせる街づくりとは(仮)」
講師 山本俊哉さん(マヌ都市建築研究所 取締役)
コンサルタントとして東京をはじめ全国のまちづくりに関わると同時に、墨田区向島の
まちづくりのNPOの役員として住民主体のまちづくりを実践しながら、全国の住まいづ
くり・まちづくりNPOの支援や研究に携わっておられます。向島や松江の「歩いて暮ら
せる街づくり」調査にも関わった経験から、歩いて暮らせる街づくりについてのお話をし
て頂きます。
15:30〜 パネルディスカッション「歩いて見つける桑名の魅力(仮)」
前半のウォーキングの中で見つけた桑名の魅力、昨年度の市民ワークショップの体験、
歩いて暮らせる街づくりのためのアイデアなど、2人の市民パネラーを含む4名のパネ
ラーによるパネルディスカッションです。
コーディネーター 吉野裕之さん(ハウジングアンドコミュニティ財団)
パネラー 山本俊哉さん
川戸由起さん(市民ガーデンティルス)
宮武仁さん(城下町マップワークショップ参加者)
石川雅己さん(桑名市役所都市整備部次長)
16:30 終了
申込・問合先
桑名市役所中心市街地整備課 TEL 0594−24−1232 FAX 0594−24−1355
メール TOSINM@city.kuwana.mie.jp
FAX・メールにて申込の場合は、「住所」「名前」「電話番号(FAX番号)」をご記入く
ださい。
申込〆切 7月10日(水) (先着100名)
〜スペーシア・伊藤〜
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◆視察レポート◆ −まちづくりに参考になるものを紹介−
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○ 浜松のまちづくり ○
浜松に訪れるのは4年ぶり。前回訪れたには、浜松駅北側の区画整理区域内では官公庁
街の施設用地や大学の施設用地の買収に入った時に郊外への転出者が続出したこともあっ
て、空地が随分目立った。現在では街路などの骨格ができ、それに合わせて総合庁舎、大
学、小学校、公益施設など、周辺に住宅も徐々に建てられており、街らしくなってきた感
がある。 名古屋都心部にJRツインタワーができて以来、名古屋周辺の中核都市では中
心部の集客力の低下が課題となっているが、浜松は名古屋と適当な距離があって独自の都
市圏をもち、周辺都市からの集客があって賑やかである。スクランブル交差点の多さ、街
区内の公共空間の豊かさ、100円ループバスもあって、中心部は歩きやすいまち、という
感じをもった。
<東地区土地区画整理事業地区>
浜松駅北側に広がる地区で、第一地区25.9ha、第2地区27.2haに分かれる。もともと、
戦災により全域が焼失し、戦災復興土地区画整理事業区域に編入されながら、未着手のま
まであったため、改めて土地区画整理事業区域となる。第一地区では官公庁街区(シビッ
クコア地区)やアクト通り(幅員40mのシンボル道路)を中心とする商業業務の形成、都
心居住地区、第二地区では大学、小学校、公園を含む教育文化ゾーンを中心とした商・住
混合地区の形成を目指す。
<静岡文化芸術大学>
静岡県と浜松市、地元産業界が協力して運営する公設民営方式の四年生大学。2000年4
月に開学。芸術系の大学らしく、建物の外壁はコンクリートの打ちっぱなしだが、屋根が
スリットになっていて、晴れている時は外壁に光と影のストライプの模様が映し出され
る。流線型の屋上からは市内を一望でき、庭園になっている。ところどころに現代美術作
品が配置されている。比較的フラットな床で、ユニバーサルデザインにも配慮されている
とか。 ただ、サインが少々わかりづらく、目的地にたどり着けるか、という疑問はあっ
た。
<まちづくりセンター>
地域のまちづくり活動の振興などを目的とした施設で、まちづくりに関する図書の販
売、市のまちづくりやまちづくり活動団体の紹介、研修室などがあり、パソコンの利用や
印刷もできる。登録したまちづくり団体(都市計画、福祉、教育、環境など幅広い)は研
修室が半額で利用できる。施設内は、市内の小中高校生の作品がちりばめられている。
<浜松こども館>
市の中心部の鍛冶町(浜松駅の北西)にあるザザシティの6・7階。先日閉鎖した仙田
満氏設計の愛知児童総合センター(愛知青少年公園・万博会場予定地)の規模を縮小した
ような施設で、子どもと親が一緒に遊べるしかけよい。託児スペースでは子どもを3時間
まで預けることができ、その間に下層階や周辺で買い物、隣のビルで映画鑑賞、という利
用もできる。まちなかにこそあって欲しい施設だろう。
ビルの構成は、東棟が商業施設
とこども館、西棟がシネマコンプレックス、両棟とも上部は住宅で、都心居住にも貢献し
ている。
<循環まちバス>
浜松でもまちなかループバスが走っており、大人が100円、1日乗車券大人200円と格安
で利用できる。大学やアクトシティでは、路上から入って玄関前に横付けしたところにバ
ス停がある。バス自体はスウェーデン製のマイクロバスで、社内全体が超低床でフラッ
ト、15席(27人乗り)、タクシーのような小回りも見せる赤色のボディーは親しみやす
い。 (浅野 健)
→ホームページに写真を掲載しています
http://www.spacia.co.jp/Mati/sisatu/hamamatu/hamamatsu0205.htm
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◆図書紹介◆ −まちづくりに参考になるものを紹介−
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○ ソーシャル・キャピタル 人と組織の間にある「見えざる資産」を活用する ○
ウェイン・ベーカー著 中島豊訳
ダイヤモンド社/2001.8.9発行
まちづくりとは、何か?多くの人は、住民や行政、専門家が連携しながら進めるハード
とソフトが一体となった居住環境の活動をイメージするのではないか。そこから具体的
に、市街地整備、再開発、町並み保存・・・などへとイメージが膨らむ。まちづくりは、
何らかの住民の関わり方をなくして実現してゆくことができないのは確かであり、まちづ
くりの成功事例において住民の貢献あるいは役割が存在しないところなど皆無に等しい。
しかしながら、まちづくりにおける住民の貢献や役割というものが、残念なことに偶然の
結果としてその多くが整理されている。
まちづくりにおける住民の貢献や役割を担うことのできる社会的な条件とはいかなる環
境であるか。一方で、行政担当者が、住民が主体的にまちづくりに関わりながら進めてゆ
ける仕掛けを必要としているのも確かではないか。
最近、この条件や仕掛けをソーシャルキャピタルの視点から分析が試みられつつある。
本文献では、ソーシャルキャピタルを個人的なネットワークやビジネスのネットワークか
ら得られる情報、アイデア、チャンス、信頼、協力などとして定義している。経営事例に
おける成功条件をソーシャルキャピタルから分析し、その重要性やそれを高めてゆくため
の手法についても簡単に触れてある。そういう点では、ソーシャルキャピタルの入門書と
しては最適な文献である。
まちづくりにおいても、生活の場としての地域社会や生活空間を考えてゆくための豊富
な視点をこのソーシャルキャピタルは示している。今後、住民が主体的にまちづくりに関
わり進めてゆくためには、ソーシャルキャピタルの視点が欠かせないと思う。それは、ま
ちづくりの多くの課題は、生活の場と非常に密接に結びついているからである。
(浅井 洋樹)
→ホームページに表紙の画像を掲載しています。
http://www.spacia.co.jp/Mati/tosyo/social.htm
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◆読者の声◆ −みなさんからいただいた感想や意見を紹介− mm@spacia.co.jp
へ
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(みなさんからのご意見・ご感想をお待ちします)
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◆スペーシアのこの頃◆ −所内の話題をちょっと紹介−
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・事務所の移転が決まりました。9月から現在の事務所より北250mのところに移転
します。地下鉄駅からはやや離れますが、栄には近くなります。
・6月21日(金)〜23日(日)は社員旅行です。金曜日は休業となりますので、よろしく
お願いします。
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◎ホームページでは一方的な情報提供に終わってしまいますが、このメールマガジン
を活用し、様々な意見交換等を行うことによって、より深いネットワークが形成
できればと考えています。 様々なご意見や情報もお寄せ下さい。このメールマガ
ジンに掲載させていただきます。
メールマガジン投稿用アドレス mm@spacia.co.jp
◎バックナンバーはホームページに公開しています。
http://www.spacia.co.jp/mm/index.htm
◎今後の配信を希望されない場合は、このまま返信して下さい。
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(株)都市研究所スペーシア 編集:石田
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URL http://www.spacia.co.jp/
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