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スペーシア・メールマガジン(隔週発行予定)   □[第442号]2017/7/5□    □配信数 731□


スペーシア・メールマガジンの第436号をお送りします。
名古屋からの情報発信とともにまちづくりのネットワーク形成をめざしています。
今回、はじめて送信させていただいた方もよろしくお願いいたします。

<内容・目次>
 ◆名古屋まちづくり情報◆
 ・下呂・中津川の観光おすすめスポット
 ◆視察レポート◆
 ・リュブリアーナ(スロベニア共和国の首都)
 ◆読者の声◆
 ◆スペーシアのこの頃◆

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◆名古屋まちづくり情報◆ −名古屋から情報発信−
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○下呂・中津川の観光おすすめスポット○

 6月上旬、社員旅行にて岐阜県下呂市と中津川市を訪れた。その中で特に印象に残った
3か所をご紹介する。当市へお出かけの際に、参考にしていただけたらと思う。

■巌立峡(がんだてきょう)
 御嶽山の麓に位置する下呂市小坂町には200以上もの滝がある。その多くは御嶽山の
噴火による溶岩によってつくられており、個性豊かな滝群が一帯に点在する。中でも
巌立峡と呼ばれる渓谷一帯は、滝見遊歩道や大型バスも駐車可能な駐車場が整備
されており、観光にちょうど良い環境である。巌立峡入口に佇む岩壁は、渓谷の名前の
由来となった巌立(がんだて)であり、高さ約72m、幅約120mの巨岩である。およそ54,000年前の
御嶽山の噴火により噴出した溶岩が兵衛谷の渓谷に沿って流下し、冷やされ固まったもので、
柱状節理(規則性のある柱状の割れ目)が形成されている。昭和33年に岐阜県指定
天然記念物に指定されたほか、平成19年に御嶽山とともに日本地質百選に選定された。
 200以上ある小坂町の滝に対して、NPO法人飛騨小坂200滝は14の滝めぐりコースを設定
しており、ガイド同伴の探索を基本としている。巌立峡(三ツ滝コース)は初級向けであり、
ガイドスタッフや特別な装備なしでも散策することができるため、下呂観光のひとつとして
皆さんにおすすめできる場所である。

■明治座クラシックコンサート
 加子母明治座は、加子母集落のほぼ中央にある芝居小屋で、下呂駅から南へ22q、
中津川駅から北へ32qほどの場所に位置する。明治座では年に一度、地域住民が役者
となって歌舞伎公演を行っているが、同じく年に一度、明治座クラシックコンサートが開催
されている。平成10年に第1回が開催されて以降、毎年開催されており、今回で19回目
となった。
 客席に指定席はなく歌舞伎公演同様升席となっており、観客は思い思いの姿勢で音楽を
鑑賞していた。畳敷きに座るため舞台に向かう傾斜は緩やかであり、1階席で舞台面より
高い座席はない。そうした自由な鑑賞スタイルや舞台と客席との位置関係には、コンサート
ホールにはない芝居小屋ならではの雰囲気を感じられ、とても新鮮であった。プログラム
としては、バッハのチェンバロ協奏曲など4曲が演奏され、2部制2時間20分ほどの公演
となった。曲間に楽器紹介をしたり、休憩時間に観客を舞台にあげて楽器を間近で見せたりと、
演者と観客の距離を縮める演出があった。過去複数回訪れている人も多く、地域の恒例行事
として定着しているようである。
 外にはテントが張られ、加子母土産や明治座土産が販売されていた。こうした屋台はイベント時
以外には出店していないが、本年4月より明治座内にショップが開設されている。明治座に
お出かけの際には土産物にも注目されてはいかがだろう。

■苗木城跡
 苗木城跡は、明治座から南へ27q、中津川駅から北へ道程6qほどにある山に残っている。
天文年間(1532〜1555)に遠山正廉によって築かれた山城で、山頂には天守を構えていた。
岩山という制約された環境で平坦な土地を確保するため、懸造(かけづくり)と呼ばれる
建築技法で土台を組み上げていた。現在は遺構として石垣が残るのみだが、石垣に
あいた柱の穴を利用してやぐらが組まれ展望台となっており、そこからは木曽川や恵那山、
中津川市の中心部が一望できる。
 苗木城は、近年天空の城として注目が高まっているが、その所以は単に城跡が高台に
あるからではなく、展望台に上るまでに天然の巨岩の数々に圧倒された後に高台から
パノラマを望むという一連の体験をするからだと思う。ぜひ一度体感していただきたい。

小坂の滝めぐり公式サイト http://www.osaka-taki.com/
かしも明治座HP http://meijiza.jp/
苗木遠山史料館HP http://www.city.nakatsugawa.gifu.jp/museum/toyama/
(日高史帆)

→ホームページに写真を掲載しています。
http://www.spacia.co.jp/Nagoya/arekore/2017/nakatsugawa/

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◆視察レポート◆ −まちづくりに参考になるものを紹介−
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○リュブリアーナ(スロベニア共和国の首都)○

 今回、スロベニアとクロアチアを訪問することができた。一般的には地理的にどの位置に
あるのかは知られていない。1943年に6つの社会主義共和国(マケドニア、セルビア、
ボスニア・ヘルツェゴビナ、クロアチア、スロベニア、モンテネグロ)がユーゴスラビア
社会主義連邦共和国を構成したが、1992年に6つのうち4つが独立し、残り二つ(セルビアと
モンテネグロ)でユーゴスラビア連合共和国をつくる。2003年に国家再編ののち、この二つも
2007年に独立して、6つの新しい国家が形成された。その初期の独立を勝ち取ったのが
スロベニアである。そして、スロベニアの首都がリュブリアーナである。
 スロベニアは独立に際し、セルビアを中心とするユーゴスラビア連合軍と戦った。しかし、
クロアチアも同時に独立宣言したため、地理的に手前にあるクロアチア対応に追われ、
スロベニアまで手が回らなかったことから、短期で決着ついた。これを十日間戦争と言う。
 スロベニアの人口は200万人強、首都リュブリアーナは30万人弱。国全体の人口は
名古屋市230万人よりも少なく、面積では名古屋市の10倍弱の国である。スロベニアは
旧ユーゴスラビアの北端にあり、オーストリア、イタリア、ハンガリーに接する。インフラが
戦火に遭わなかったため、経済は比較的順調に伸びてきた。2004年にEU加盟、2007年に
ユーロ圏に加わる。しかし課題は、港湾や鉄道貨物のインフラが公営企業であるため、
インフラが不十分のままで、成長余地があるにもかかわらず(後背地にオーストリア・
ハンガリー・ポーランドの工業地がある)、成長を妨げていることにある。
 首都リュブリアーナは世界遺産の都市ではない。地震国でもあり、1895年にはマグニ
チュード6.1の震災に見舞われ、当時の10%にあたる1,400の建物が破壊された。市の
シンボルであるリュブリアーナ城も被害を受け、復元しようとしたが、あまりにも住宅不足で
あったため、避難所に改造されて500人がこの城で暮らした。それは1964年まで続いた。
震災後はウィーン分離派様式により再建が行われたため、どこでもその様式を目にする
ことができる。
 市街地はリュブリアニツァ川の北と南で分けられ、北は新市街地、南は旧市街地である。
新市街地には国会議事堂や美術館、博物館等の文化施設が集積し、他方南側は市役所や
城、大聖堂が古い街並みとともに残る。新市街地と旧市街地とは三本橋で結ばれている。
これはウィーン分離派のヨジェ・プレチュニクの作品であり、建築物も多く残されている。
彼はオットー・ワーグナに師事した。建築物では国立大学図書館や国会議事堂の作品がある。
 旧市街地のメインストリートはモール化され、歩行者が安心して歩き、飲食できる環境を
確保している。至る所にカフェテラスが設置され、あるいは物販用屋台が一定ゾーンに
配置されている。川に沿った道は川と同様に緩やかにカーブして、視点場を変えていく
心地よさはいい。川そのものは奇麗なものでないが、観光船が航行し、水辺が憩い感を
演出している。ここでも他のヨーロッパ都市と同様に建物内にパサージュ(通路)を、道路と
道路を結ぶ、あるいは中心の庭へアクセスできるように配されている。新市街地も近代的
ビルが建つが、道路インフラも広がり、歩道も広くとられているので、ここでも当然のごとく
カフェテラスは設置されている。
 古い町並み、緩やかにカーブするモール、そこに置かれたカフェテラス、人の行き来を
容易にし、時に驚きを提供するパサージュ、そして常に流れる川、シンボルとして目立つ
城や大聖堂、ところどころに人々が集える大規模公園、物価も安く(感覚的に日本の1/2か)、
居住地としても観光地としても落ち着いた都市である。
 二度と来ないかなと思いつつ、2万歩を歩き続けたリュブリアーナであった。
(井澤知旦)
→ホームページに写真を掲載しています。
http://www.spacia.co.jp/Mati/sisatu/2017/slovenija/

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◆読者の声◆ −みなさんからいただいた感想や意見を紹介−
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(みなさんからのご意見・ご感想をお待ちします)

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◆スペーシアのこの頃◆ −所内の話題をちょっと紹介−
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・6年前のちょうどこの頃から個人的にfacebookなどのSNSデビューをし、今や出先で
 当たり前のようにスマートフォンを使って情報発信できています。しかし、近頃、
 facebookやlineアカウントの乗っ取りにあったとの連絡を何人かの方からいただく
 ようになりました。便利になる一方、それらを悪用する人も増えており、日頃から気を
 つけるとともに、もしもの時の素早い対応も考えておく必要があると思う今日この頃です。
 (T.A)

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