スペーシア・メールマガジン(隔週発行予定) □[第425号]2016/11/10□ □配信数 732□
スペーシア・メールマガジンの第425号をお送りします。
名古屋からの情報発信とともにまちづくりのネットワーク形成をめざしています。
今回、はじめて送信させていただいた方もよろしくお願いいたします。
<内容・目次>
◆視察レポート◆
・福井探訪−福井駅西口中央地区市街地再開発事業等視察−
◆図書紹介◆
・「世界の水辺都市を巡る《ヨーロッパ・アジア、そして日本》」/陣内秀信著
弦書房/2016年3月30日発行
◆読者の声◆
◆スペーシアのこの頃◆
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◆まちのトピック◆−スペーシアに関わりのある出来事や皆さんからの情報を紹介−
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○諸戸徳成邸 秋の特別公開2016○
私たちの「諸戸徳成邸の保存・活用を考える会」主催はこの秋で5回目を迎えますが、
今のところ、来年の予定は入れておりません。
今年の春の公開は2日間で1100人の入場者があり、市民の関心の高さに驚きました。
残念ですが、今回が最後の会主催の公開となるかと思います。
どうか、できるだけ多くの方に見届けて頂きたいと願っています。
今回はハガキ・電話での申込不用で自由見学でお願いしています。(参加費無料)
ところ:諸戸徳成邸(桑名市東方1524番地)
内容:諸戸氏庭園・六華苑(ともに国指定名勝)に次ぐ、諸戸家第三の庭園が特別公開。
山林王2代諸戸清六によって造られた昭和初期の山荘風庭園・建物(一部)を
ご覧いただけます。
*邸内での自由行動は出来ません。写真撮影は庭園のみで建物内は不可とさせて頂きます。
見学日時:平成28年12月3日(土)・4日(日)⇒同日の2日間は門前マルシェ≠開催します。
午前9時〜午後3時(入館は午後2時で終了します)
受付:諸戸徳成邸(現地)
【駐車場は桑名市役所 立体駐車場(有料)をお使いください。現地まで徒歩10分】
*桑名駅から現地までは徒歩で約10分です。
参加費:無料(申し込み不要)
問合せ先:諸戸徳成邸の保存・活用を考える会(集山 080‐5130‐6228)
主催:諸戸徳成邸の保存・活用を考える会
後援:桑名市 、桑名市教育委員会
〜諸戸徳成邸の保存・活用を考える会の集山一廣様より情報提供いただきました〜
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◆視察レポート◆ −まちづくりに参考になるものを紹介−
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○福井探訪−福井駅西口中央地区市街地再開発事業等視察−○
福井駅西口で完成した再開発ビル視察の機会があり、これまで、北陸金沢への通過
地点だった福井を初めて訪問した。
福井市は人口266千人で、2015年3月に金沢まで開業した北陸新幹線の2022年金沢
〜敦賀間延伸、開業を前に、金沢〜福井間先行開業の予定があり、地元は新幹線開業を
心待ちにしている。また、大人も楽しめる県立恐竜博物館も人気で、何かと話題の多い
まちでもある。JR福井駅前には、リアルな恐竜の展示、駅舎壁面には恐竜マッピングなど、
恐竜のまち福井をうちだしている。
そんな福井のJR福井駅西口に面して施行された今回の再開発事業は、駅前広場整備を
伴う土地区画整理事業との同時施行で、中心部の大型店撤退による中心市街地空洞化に
危機感を抱いた地元の想いが発端でスタートし、紆余曲折がありながらも約14年の歳月を
経て実を結んだ。
再開発ビルの用途は、地下駐車場、店舗(グルメ、物販SHOP、県内各地の特産品が揃う
物産館等)、公益施設、分譲住宅で、中でも公益施設には図書館、能舞台を備える多目的
ホール、国内初リアル8Kドームシアターを備える自然史博物館があり、充実した施設計画
となっている。
当日は、市の担当者の方からの説明があり、福井市のまちづくりについては、市内を走る
軌道(福井鉄道福武線)を活用したコンパクトシティの取組みやその一環で駅前整備に
あわせ軌道駅や路線バス停留所の移設なども行い、鉄道駅とのアクセスを改善し、利便性を
高めてきた点、再開発事業については核施設がシティホテル、NHK放送局に変更を余儀なく
されながら、最終的には公益施設と広場でまとまり、その結果、市民に親しまれており
よかったことなど、長年事業に携ってこられた担当者としてのご苦労も伺え、自身の経験とも
重なり印象深かった。
再開発ビルの特徴の1つに、駅前広場に面する敷地内に風雪を避けるガラス屋根付きの
多目的スペースがあり、広く開放し利用を促し、高い利用率で賑わい創出につながっている
という。その利用例は、各種イベント、展示・発表会、結婚式など、幅広い。同じ北陸、富山市の
中心部でも同様に屋根を架けた再開発ビルがあるが、こちらも活発な活用により中心市街地
活性化へ貢献していると聞くが、天候不順による影響をクリアにしたハード整備と利用者要望を
受け、柔軟に対応してきた運用が功を奏している。 当日は、台風が接近中で鉄道の運行状況を
気にしながらの行程で、関係者お薦めの8K映像のシアターや舞台稽古中だった能舞台を
備えた多目的ホールなど、その他の特徴施設はどちらも視察できずに終わったが、それでも
事業概要等の説明や駅周辺整備視察等、充実した内容となった。今後は、新幹線開業を控え
整備途中の駅周辺整備状況に注目しながら改めて通過地点から訪問地の一つに加えたい。
(村井亮治)
→関連ホームページ
福井駅西口中央地区市街地再開発事業「Happiring」公式HP
http://www.happiring.com/
→ホームページに写真を掲載しています。
http://www.spacia.co.jp/Mati/sisatu/2016/fukui/
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◆図書紹介◆ −まちづくりに参考になるものを紹介−
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○「世界の水辺都市を巡る《ヨーロッパ・アジア、そして日本》」/陣内秀信著○
弦書房/2016年3月30日発行
水辺に関する都市研究の第一人者である著者が、これまで見、研究してきた世界各地の
先進的な水辺都市を紹介しながら、日本への活用の視点を解説している。前半ではヴェネツィア、
アマルフィ、マルセイユ、ビルバオ、アムステルダム、ハンブルグ、蘇州など世界の水辺
都市が登場し、その素晴らしさ、また日本の都市との共通項、参考点などを解説。後半は、
江戸をはじめ、日本の水辺都市の歴史や特長が紹介されている。
「水辺に賑わいができるというのは世界中共通している」いう点が印象的だった。特に
日本では、水辺は河川が急峻で水害発生も多く、不安定な土地であるため、立派な建物や
施設ができず、逆にいろいろな目的で使われる自由空間として発達した。そこに質素な
劇場や芝居小屋、料亭、屋台などができることで、雑多でエネルギッシュな活動の場と
なった。隅田川沿い、京都四条河原しかりである。水害の危険がある中でも、バランス
よく付き合いながら、賑わいをつくってきた。それが日本の特徴だという。ただ、それも
近代の治水優先の考え方の中で、堤防が設置され、否定の方向に向かい、現代に
至っている。
しかし、近年水辺が見直されはじめ、賑わいがまた起こりつつある。日本の水辺の
賑わいを考えるきっかけとして、この本から世界の水辺都市を覗いてみてはどうだろうか。
(櫻井高志)
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◆読者の声◆ −みなさんからいただいた感想や意見を紹介−
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(みなさんからのご意見・ご感想をお待ちします)
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◆スペーシアのこの頃◆ −所内の話題をちょっと紹介−
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・岐阜市に出かける時にはよく岐阜バスを利用するのですが、岐阜の中心市街地として
有名な柳ケ瀬商店街の東側、長良橋通りの一部で、今月の19・20日に「BRTトランジット
モール交通社会実験」が行われます。一般車両を規制し、中央の車線をバスが走行、
歩道側の車線は歩行者空間となります。また、岐阜市はバス車両2台分の連節バスが
走っており、この日はJR・名鉄駅とトランジットモール区間、メディアコスモスの間を
連節バスのシャトルバスが運行します。ぜひ、岐阜市にもお出かけください。(T.A)
http://www.city.gifu.lg.jp/28257.htm
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◎ホームページでは一方的な情報提供に終わってしまいますが、このメールマガジン
を活用し、様々な意見交換等を行うことによって、より深いネットワークが形成できれ
ばと考えています。 様々なご意見や情報もお寄せ下さい。このメールマガジンに掲
載させていただきます。(このメールへの返信でお願いします)
◎バックナンバーはホームページに公開しています。
http://www.spacia.co.jp/mm/
◎今後の配信を希望されない場合は、このまま返信して下さい。
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(株)都市研究所スペーシア 編集:浅野 健
〒460-0008 名古屋市中区栄5-1-32 久屋ワイエスビル8階
TEL 052-242-3262 FAX 052-242-3261
URL http://www.spacia.co.jp/
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