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スペーシア・メールマガジン(隔週発行予定)  □[第412号]2016/4/27□  □配信数 730□


スペーシア・メールマガジンの第412号をお送りします。
名古屋からの情報発信とともにまちづくりのネットワーク形成をめざしています。
今回、はじめて送信させていただいた方もよろしくお願いいたします。

<内容・目次>
 ◆まちのトピック◆
 ・2016春 特別公開「諸戸徳成邸」
 ◆住まい・まちづくりコラム◆
 ・岐阜県における町並みと保存運動03(各務原市鵜沼宿)
 ・減災まちづくり一考
 ◆読者の声◆
 ◆スペーシアのこの頃◆

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◆まちのトピック◆−スペーシアに関わりのある出来事や皆さんからの情報を紹介−
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○2016春 特別公開「諸戸徳成邸」○

諸戸氏庭園・六華苑(ともに国指定名勝)に次ぐ、諸戸家第三の庭園が特別公開。
山林王2代諸戸清六によって造られた、昭和初期の山荘風庭園・建物(一部)
をご覧いただきます。

*邸内での自由行動は出来ません。写真撮影は庭園のみで建物内は不可とさせて
頂きます。

見学日時 平成28年5月28日(土) @午前10時〜午前12時 A午後1時〜午後3時
     平成28年5月29日(日) B午前10時〜午前12時 C午後1時〜午後3時

集合受付 諸戸徳成邸 (現地)(駐車場は桑名市役所立体駐車場をお使いください(有料)現地まで徒歩約10分)
*桑名駅から現地までは徒歩で約10分です。

参加料 無料
定 員 各150人ずつ (申込み多数の場合は抽選)

申込み方法
往復はがきに「郵便番号」「住所」「氏名」「年齢」「電話番号」「希望の時間帯(第1希望〜第3希望)」
返信の表には「郵便番号」「住所」「名前」を記入し、「諸戸徳成邸の保存・活用を考える会」へお送り下さい。
(1枚の往復はがきに3名まで記入可)

送り先 〒511-0854 桑名市蓮花寺825-20
    諸戸徳成邸の保存・活用を考える会 集山一廣宛

申込み締切 5月13日(金) (必着)

問い合せ先 諸戸徳成邸の保存・活用を考える会(集山・080‐5130‐6228)

■主催:諸戸徳成邸の保存・活用を考える会
■後援:桑名市、桑名市 教育委員会

〜諸戸徳成邸の保存・活用を考える会・集山一廣様より情報提供いただきました〜

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◆住まい・まちづくりコラム◆
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○岐阜県における町並みと保存運動03(各務原市鵜沼宿)○

 岐阜県美濃地方を東西に横切る旧街道として中山道があります。旧くは七世紀の飛鳥
時代から東山道として整備され京都から信濃国へ至る街道でしたが、江戸時代に入ると
徳川幕府により中山道として再整備されました。鵜沼宿は各務原市内にあり、岐阜県内に
ある中山道東端の馬籠宿から11番目、日本橋から数えると53番目の宿場町です。宿場の
延長は約800m、大安寺川で東町と西町に分かれ、現在歴史的建造物群のある町なみが
残り「鵜沼宿」と称されるのは、本陣と脇本陣のあった西町になります。
 西町の鵜沼宿は明治から大正にかけて建てられた旧家(住宅兼旅籠や商家)が数多く
残され歴史的町なみを形成しており、数棟が国の登録有形文化財に登録されています。
東からみていくと「旧武藤家住宅」「菊川酒造」「坂井家住宅」「梅田吉道家住宅」「梅田
昭二家住宅」「安田家住宅」「丹羽家住宅」で、毎年春と秋に行われる祭りのイベント時に
公開されることがあります。このうち「安田家住宅」は、昭和五年建築の木造二階建て、
切妻平入一階庇付、間口六間奥行五間半の旧旅籠兼住宅です。安田家当主は、中山道
鵜沼宿まちづくりの会の会長で、歴史的建造物保存とまちづくりに尽力され、後述する
薫藤会の活動にも貢献されています。平成22年5月には、江戸時代末期の鵜沼宿各家の
間取りを描いた「鵜沼宿家並絵図」をもとに脇本陣が再建され、現在は一般公開され
イベント等も催されています。
 鵜沼宿の東端に位置する旧武藤家住宅(現歴史民俗資料館)の前に、旧大垣城鉄門が
あります。元々各務原市内の旧家にあったものを、紆余曲折の上鵜沼宿に移設する
ことになりました。事前調査より、鉄板貼の高麗門形式の門は日本国内に3物件(名古屋城
表二之門、大阪城大手門高麗門、大垣城鉄門)しか残存しておらず、大変貴重な文化財
なので筆者も尽力して保存への方向を定めました。現在旧大垣城鉄門は各務原市文化財に
指定され、文化財として保存されることになりました。
 平成22年3月に、旧武藤家住宅が市指定文化財に指定されたことに続き、鵜沼宿を
周知し茶道による文化的発展を旨とした「薫藤会」が有志により設立されました。毎年春と
秋に薫風茶会と称した茶会を行い、旧武藤家住宅の茶室などで呈茶を行なっています。
開始より5年を経過し、市民や観光客に茶会は浸透しましたが、今後は茶会のみでなく
文化的事業や茶道を通じた教育が課題といえます。
 歴史的建造物の保存について、群として文化財的価値を有することは鵜沼宿で実感
することができ、その住民努力の上で歩車道や水路の整備が行われ、都市景観として
魅力が増してくると感じられます。町家の維持管理から町並み保存に繋げていくことは、
大変な労力と資金を必要とします。住民が誇れる住環境の整備、活用の維持管理手法
整備など課題はありますが、実践することにより一つずつ解決していくことが重要と
いえます。
(嘱託研究員・田中 清之)

ホームページに写真を掲載しています。
http://www.spacia.co.jp/Topic/column/tsurezure/14gifuunuma/
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○減災まちづくり一考○

 今月4月14日から平成28年熊本地震が発生し、先ほど国の激甚災害に指定された
ところである。平成23年の東日本大震災から5年が経過した矢先に、今度は九州に新たに
大きな被害をもたらし、改めて日本国内であれば地震はどこでも起こり得ることを印象
付けた感がある。ここ1か月ほどで減災まちづくりに関してホットな情報を得る機会があったので
紹介する。
 1つ目は、先月の3月19日午後に名古屋都市センターで行われた減災まちづくり研究会
シンポジウム「減災まちづくり〜これまで、これから〜」の情報。第1部に基調講演、第2部に
減災まちづくり研究会の成果報告、第3部にパネル討論が行われた。減災まちづくり研究会は、
名古屋都市センターによって産官学民で構成される研究会として設置されたもので、南海
トラフ地震などの巨大災害の発生を見据えて、広域及び地区レベル双方の視点から減災
まちづくりに関する方向性や取り組みを提言しており、このシンポジウムで成果を披露された。
個人的は基調講演の「仙台市における東日本大震災からの復興の現状と課題」に関心があり、
簡単に紹介する。仙台市の場合、震災後の仮設住宅の8割以上が民間賃貸住宅を借り上げた
「みなし仮設」で、しかも居住者の3分の1は仙台市外の世帯が利用していたということがある。
このような状況は被災した東北の市町村の中では仙台市だけで、大都市ならではの傾向
であろう。既存ストックの被災状況にもよるであろうが、大都市であれば民間の賃貸住宅ストックを
活用しながら供給し、応急仮設住宅を供給する際にプレハブ住宅を作りすぎるのはよくない
との説明だった。さらに、復興に向けては、仙台市内の仮設住宅入居者のうち、市外から
来た人の6割以上は仙台市内での住宅再建を希望しているという調査結果もあった。現実の
避難行動は自治体の枠を超えて広域的に行われており、特に大都市は周辺市町村と比べて
住宅ストックや都市インフラストックが充実していて被災者の受け皿になる可能性がある。
被災をしてわかったことが、法制度の壁があって都道府県の権限が仙台市にないことによる
問題や、被災した人々の給付の手続きが煩雑で時間がかかることなどが指摘された。東日本
大震災から5年が経過して改めて現地での取り組みに学び、このような広域的な避難行動は
名古屋での被災を想定した場合でも起こり得る現象であると思った。
 2つ目は、我が学区で各戸配布された「震災避難行動支援マップ」。区、消防署、NPO法人
レスキューストックヤードの支援、名古屋工業大学大学院の秀島教授の監修の元、学区が
作成したこととなっている。昨年からでも地震や風水害による被災が各地で出ていたことも
あって、子どもが学校帰りにどのように逃げるか、家にいる時にどの経路をとって逃げたら
よいかなどを話していた時に、このマップが配布された。自宅のある町内が学区の中でも
最も安全なエリアなので、下校途中であれば学校ではなく自宅方面に向かって逃げること、
町内の中でも自宅はやや低いエリアなので、土地の高い方向に逃げること、川の方には
近づかないことなどを家族に説明した。このマップを見れば、災害時に自宅からどの方向に
逃げたらよいかがわかり、正に話していたとおりの経路がこのマップに示されていた。
 減災まちづくりは、近年、地域におけるまちづくりの場でも必ずといっていいほど話題に
出るようになっており、上記のような情報を地域で話題にしていくことを常日頃から心がけて
いる。広域的な視点、地元の視点、様々な視点で日常から減災まちづくりも話題にしてい
くことの必要性を感じている今日この頃である。
(浅野健)

関連ホームページ 
・名古屋都市センター「ナゴヤ減災まちづくりビジョン 〜巨大災害と復興に備える〜」
 http://www.nui.or.jp/user/media/document/investigation/h25/vision.pdf

ホームページに「震災避難行動支援マップ」の写真を掲載しています
http://www.spacia.co.jp/Topic/column/gensai/

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◆読者の声◆ −みなさんからいただいた感想や意見を紹介−
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(みなさんからのご意見・ご感想をお待ちします)

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◆スペーシアのこの頃◆ −所内の話題をちょっと紹介−
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・昨年に続いて新しく研究員が加わりました。これからどうぞよろしくお願いします。

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 を活用し、様々な意見交換等を行うことによって、より深いネットワークが形成できれ
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(株)都市研究所スペーシア 編集:浅野 健
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