スペーシア・メールマガジン(隔週発行予定) □[第405号]2016/1/19□ □配信数 732□
スペーシア・メールマガジンの第405号をお送りします。
名古屋からの情報発信とともにまちづくりのネットワーク形成をめざしています。
今回、はじめて送信させていただいた方もよろしくお願いいたします。
<内容・目次>
◆まちのトピック◆
・地域のまちづくりシンポジウム
「突撃!お隣さんのステキなまちづくり『お財布事情を知りたいな』」
◆名古屋まちづくり情報◆
・名古屋城天守閣の木造復元を考える
◆図書紹介◆
・「エコハウスのウソ[増補改訂版]」/前 真之 著
日経BP社/2015年12月14日第2版発行
◆読者の声◆
◆スペーシアのこの頃◆
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◆まちのトピック◆−スペーシアに関わりのある出来事や皆さんからの情報を紹介−
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○ 地域のまちづくりシンポジウム ○
「突撃!お隣さんのステキなまちづくり『お財布事情を知りたいな』」
地域でまちづくり活動に取組む団体の経験や情報を共有し、
次のステップに踏み出すためのヒントを得る機会としてシンポジウムを開催します。
【日時】平成28年1月29日(金)14:00〜17:00
【会場】名古屋都市センター11階ホール
【テーマ】突撃!お隣さんのステキなまちづくり
「お財布事情を知りたいな」
【内容】まちづくり活動を行う団体を対象とし、活動を持続するための資金づくりや
直面している課題等について話し合います。
【出演者】コーディネータ 保井美樹氏(法政大学現代福祉学部 教授)
まちづくり団体代表 堀田勝彦氏(錦二丁目まちづくり協議会 会長)
石原 宏氏(植田東学区連絡協議会 委員)
青山知弘氏(かんでらmonzen亭 事務局長)
【定員】70名(入場無料)
【申込】お名前・所属団体・連絡先(メールアドレス及び電話番号)を明記の上、
平成28年1月25日(月)までにメール又はFAXにより申し込んでください。
【問合せ先】名古屋市住宅都市局まちづくり企画課 井村・安藤
TEL 052-972-2938
【申込先】Eメール a2938@jutakutoshi.city.nagoya.lg.jp
FAX 052-972-4162
【主催】名古屋市住宅都市局まちづくり企画課
【共催】公益財団法人名古屋まちづくり公社 名古屋都市センター
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〜名古屋市住宅都市局まちづくり企画課・井村様より情報提供いただきました〜
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◆名古屋まちづくり情報◆ −名古屋から情報発信−
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○名古屋城天守閣の木造復元を考える○
このメールマガジンの第403号でも紹介させていただいたが、今名古屋では名古屋城
天守閣の木造復元が話題となっている。そして名古屋市内の全区で開催される「名古屋城
天守閣の整備にかかるタウンミーティング」に、昨年末に私も参加させていただき、
河村市長の熱い思いとともに、木造復元にいたる背景・目的などを確認することができた。
私も市民の一人として木造復元を考えているが、肝心な私自身の名古屋城についての
記憶が十年以上前に訪れて以降だいぶ薄れてしまっていたため、現在全体の1/3の
復元工事が完成・一般公開されている本丸御殿の見学を兼ねて、名古屋城を観光する
ことにした。
まず、自身が利用する地下鉄市役所駅から近いため、正門ではなく東門から入場した
私がほどなく目にしたのは、「二の丸広場」での「名古屋おもてなし武将隊」の織田信長、
豊臣秀吉、徳川家康との記念撮影待ちをする大行列であった。私はこんなに近くで
武将達を見る機会は今まで無かったので思いがけない遭遇にとても得した気分になり、
武将達の近くに寄って行ったが、彼らがいかにも戦国武将らしい口調で観光客と会話
しているのが聞けて、夢があって楽しかった。ハードとソフト両面で盛り上げている良い
事例となっていると思う。
続いて本丸御殿を鑑賞したが、総檜造りで檜が香る素晴らしい建物であった。前述した
通り、現在公開されているのは全体の1/3に過ぎないが、その正面玄関の美しさや、
室内に設えられた金色を基調とし、躍動感あふれる動物達や木々を描いた襖絵は
豪華絢爛で目を見張るものがあった。好き嫌いというよりは、本格的に再現している
という心意気が伝わるような気がした。
最後の目的である天守閣に入るとすぐに、私の中でしばらく忘れられていた城の感触は
すぐによみがえってきた。展示で埋め尽くされた城内は昔から多少変化もあったの
かもしれないが、ほとんど変わっていない印象で、最上階の展望室の景色は素晴らしい
のだが、例えば窓が開放できるなど、もう少し開放感を感じられる造りになってくれないかなぁ、
というのが正直に感じたところである。
先日、名古屋城の話とは別の話として、大阪登文会の名誉会長の畑田耕一氏と
大阪府教育委員会の林義久氏が著した「伝統的木造住宅の住育の力と歴史的建造物の
保存継承」という記事を読む機会があったが、その記事の中で「住育」という言葉に出合い、
改めて伝統的な木造建築についてその価値を考えさせてもらえる良い機会となり、また
同時に名古屋城の木造化の話が私の頭に浮かんできた。「住育」とは、伝統的木造住宅に
住むことは、そこに住んできた人たちの歴史や様々な工夫に触れることになり、自然と
大切な教育につながる、という内容である。名古屋城を久々に訪れた後、しばらくして
改めて感じるのは、天守閣がもし木造であったならば、私の体はいったいどんなことを
感じるだろうか、ということである。「住育」ならぬ「城育」なるものがあるとすればぜひ
体験したいと思ったのである。
(大河原章介)
■伝統的木造住宅の住育の力と歴史的建造物の保存継承
http://www.culture-h.jp/tohroku-osaka/jyuiku-pdf.pdf
→ホームページに写真を掲載しています。
http://www.spacia.co.jp/Nagoya/arekore/2016/nagoyajo/
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◆図書紹介◆ −まちづくりに参考になるものを紹介−
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○「エコハウスのウソ[増補改訂版]」/前 真之 著○
日経BP社/2015年12月14日第2版発行
2012年に紹介した書籍「エコハウスのウソ」の増補改訂版が出されたので、ご紹介したい。
「エコハウスのウソ」というタイトルだけ見ると攻撃的な印象を受けるかもしれないが、
初版同様、中を覗くとイラストや比喩表現がふんだんにあり、冷暖房や吹抜け空間、
再生可能エネルギーなどに関する常識の多くに、様々な誤解があることがわかる。
27の誤解が紹介されていた初版に、省エネ基準や日本の気候、断熱や気密といった
建物の外皮性能に関する誤解が主に追加され、増補改訂版には40の誤解が紹介されている。
特に、2020年に義務化される平成25年省エネ基準については、『そのレベルは「バカな
ことをやらなければクリアできる」程度にならざるを得ない。「H25基準を満たしているから
省エネはバッチリ」などとは、なりようがない』、『「札付きの不良」な住宅や設備を排除する
「底上げ効果」は確かに期待できる』などと、非常にわかりやすく解説されている。
エコハウスの3要素である「外皮性能の向上」・「自然エネルギーの活用」・「高効率設備」
のうち、断熱・気密といった「外皮性能の向上」については、後からの改修では高コストに
なるため『新築時にしっかり行うのが吉』であるそうだ。真のエコハウスが増えることは
もちろん、コストを抑えた改修によって既存住宅がエコハウスに近づくような技術開発が
進むことにも期待をしたい。
(山崎 崇)
<関連ページ>
「エコハウスのウソ(初版)/前 真之 著」
http://www.spacia.co.jp/Mati/tosyo/ecohousenouso.html
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◆読者の声◆ −みなさんからいただいた感想や意見を紹介−
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(みなさんからのご意見・ご感想をお待ちします)
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◆スペーシアのこの頃◆ −所内の話題をちょっと紹介−
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・今号では、名古屋城天守閣の木造復元の記事を掲載しましたが、調べてみると、
全国で天守閣を木造復元をしようという動きが他にも江戸城、甲府城、小田原城等々
様々あるようです。その動向は今後も気になるところです。
(T.A)
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◎ホームページでは一方的な情報提供に終わってしまいますが、このメールマガジン
を活用し、様々な意見交換等を行うことによって、より深いネットワークが形成できれ
ばと考えています。 様々なご意見や情報もお寄せ下さい。このメールマガジンに掲
載させていただきます。(このメールへの返信でお願いします)
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(株)都市研究所スペーシア 編集:浅野 健
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URL http://www.spacia.co.jp/
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