スペーシア・メールマガジン(隔週発行予定) □[第354号]2014/2/5□ □配信数 735□
スペーシア・メールマガジンの第354号をお送りします。
名古屋からの情報発信とともにまちづくりのネットワーク形成をめざしています。
今回、はじめて送信させていただいた方もよろしくお願いいたします。
<内容・目次>
◆まちのトピック◆
・「文化財建造物保存・活用シンポジウム」〜文化財の活用による地域の活性化〜
◆図書紹介◆
・新・国富論〜グローバル経済の教科書〜
◆読者の声◆
◆スペーシアのこの頃◆
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◆まちのトピック◆−スペーシアに関わりのある出来事や皆さんからの情報を紹介−
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○「文化財建造物保存・活用シンポジウム」〜文化財の活用による地域の活性化〜○
主催:愛知県国登録有形文化財建造物所有者の会(略称:愛知登文会)
後援:愛知県教育委員会
愛知県では平成23年6月に登録有形文化財建造物所有者の会が設立されました。
これまでの3年間の活動のふりかえりの意味も含めて、下記のようなシンポジウムが
開催されます。
登録文化財制度立ち上げに関われた後藤先生の基調講演のほか、愛知県、京都府で
保存・活用に取り組む方々を交えたパネルディスカッションが行われます。
◆と き:2014年3月11日(火)14:00〜17:00
◆ところ:名古屋市公会堂 4階第7集会室 (名古屋市昭和区鶴舞1丁目1番3番)
http://www.nagoyashi-kokaido.jp/access.html
◆内 容:
1 挨拶・愛知登文会の取り組み紹介
2 基調講演 「いま改めて考える−歴史的建築物の保存・活用の意義」
講師:後藤 治氏(工学院大学建築学部建築デザイン学科 教授)
3 パネルディスカッション
パネラー 塚本 喜左衛門氏(京都登文会会員(SACRA ビル所有者)・ツカキグループ代表・
NPO 三方よし研究所理事長)
大島 八重子氏 (湊屋倶楽部会長・コミュニティサロン野の花代表・シャンソン歌手)
後藤 治氏 (前述)
長谷川 良夫氏 (愛知登文会会長・NPO 法人犬山城下町を守る会会長)
コーディネーター 小栗 宏次氏 (愛知登文会副会長・小栗家住宅所有者)
◆参加費:無料
◆申込締切:2014年3月7日(金)
※愛知登文会事務局まで、FAXかE-mailでお申し込みください。
*下記から開催案内がダウンロードできます。
http://www.aichi-tobunkai.org/cms/wp-content/uploads/2013/12/2013sympo1.pdf
〜スペーシア・喜田〜
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◆図書紹介◆ −まちづくりに参考になるものを紹介−
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○新・国富論〜グローバル経済の教科書〜/文春新書/浜矩子著○
NHKの「100分で名著」という番組で、幸福についての特集をやっていた。人の幸福に
大きく影響する経済の分野から、経済学者の浜矩子はアダム・スミスの「国富論」を紹介し、
幸福とは「ひとの痛みがわかること」だと言っていた。「国富論」の時代には「ひとの痛み」
が分かる経済活動が行われていたのかと興味が湧き、本書「新・国富論」を手に取ってみた。
アダム・スミスの「国富論」は、フルタイトルが「諸国民の富の性質と原因についての研究」で
あり、国が金銀財宝をため込むことに躍起になっていた時代に、経済活動の中心にあるのは
諸国民が汗水たらして働いた労働の価値ですよ、という労働価値説を説いた本である。
現代のワーキングプア問題に直結しそうな話であるが、「国富論」の時代には、労働価値説を
基に「見えざる手」にゆだねれば、諸国民の富への追求が自然と国全体の経済発展へと
つなげることができた。しかし、グローバル時代の到来とともにそれがおかしなことになって
しまったようだ。
本書はヒト・カネ・モノがいとも簡単に国境を超える現代に、果たして国富とは何なのか。
国境無き時代は何富論の時代であるべきなのかについて書かれた本である。
グローバル経済の問題の核心は、著者の言う「解体の誤謬」だ。「国富論」の時代は基本的に
国民経済が自己完結的な経済体系であり、「経済活動に携わる個人が、外国の産業より
国内の産業を支持するのは、ただ自身の安全を意図してのこと」であった。その暗黙の
大前提がグローバル化により崩壊し、「企業による合理性の追求は、国々の集合体としての
一つの地球経済の公益につながる行動であっても、それが個々の国々において公益増進に
つながるとは限らない。」簡単に言えば、「全体は天国、個別は地獄」というような状況が
生まれてきた。この問題は根深い。
こうした問題に本書では「君富論」を提唱し、「自分の富さえ増えればいい」という考えから
「君の富をどう増やすか」を考えなければならないと言っている。それには地域共同体の
重要性を認識し、地域的な縦横のつながりでお互いを支え合いながら経済活動を行う、
「見えざる手」から「差し伸べる手」の転換を説いている。
本書を読んで感じたことは、無茶苦茶なコストダウンや、無茶苦茶な受注者への要求は
結果的に、国とその国民を不幸にするということだ。人は、グローバルに商売をしても、
地域に根ざして生きるべきで、そこでは持ちつ持たれつの人間関係が暗黙の大前提
としての「見えざる手」を形成し、結果的に「解体の誤謬」から「合成の勝利」へと導くので
はないか、ということだ。
(堀内 研自)
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◆読者の声◆ −みなさんからいただいた感想や意見を紹介−
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(みなさんからのご意見・ご感想をお待ちします)
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◆スペーシアのこの頃◆ −所内の話題をちょっと紹介−
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・週末、近所のお寺の近くを家族と回っていたらいつもより人が多く、理由を考えてみたら
節分の前日の日曜だからということでした。かつて、そのお寺へは自動車で来る人が
ほとんどだったのですが、バスて、あるいは坂道を歩いて訪れる人も増えたようです。
(T.A)
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