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スペーシア・メールマガジン(隔週発行予定)  □[第322号]2012/11/5□  □配信数 806□

スペーシア・メールマガジンの第322号をお送りします。
名古屋からの情報発信とともにまちづくりのネットワーク形成をめざしています。
今回、はじめて送信させていただいた方もよろしくお願いいたします。

<内容・目次>
  ◆名古屋まちづくり情報◆
  ・みちまちウィーク2012 in ささしま地区
  ◆住まい・まちづくりコラム◆
  ・徒然随筆「岐阜県における近代建築02(石原美術と日下部邸)」
  ◆読者の声◆
  ◆スペーシアのこの頃◆

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◆名古屋まちづくり情報◆ −名古屋から情報発信−
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○みちまちウィーク2012 in ささしま地区○

 2012年10月27日(土)、28日(日)の2日間にわたり、名古屋市主催の「みちまちウィーク
2012 in ささしま」がささしまライブ24地区内で開催された。
  みちまちウィークは名古屋市が昨年度からはじめた取組みで、名古屋の特徴である
「みち」(道路)をいかしたまちづくり「みちまちづくり」推進のための啓発、社会実験の場で
ある。昨年度は栄・大須地区において無料巡回「ちょい乗りバス」の運行実験を行っている。
  今年度は、次世代の超小型モビリティ(セグウェイ)の走行体験と、道路のにぎわい
づくりのためのオープンカフェなどが実施された。弊社で昨年度に引き続き、運営の
お手伝いをさせていただいた。
  超小型モビリティ走行体験は愛知大学のキャンパスモール内にて行われ、学生をはじめ、
地区内来訪者の興味を惹き、定員オーバーで抽選も行われるほど、実のある乗車体験会
となった。参加者は次世代の乗り物を身近に感じられたことだろう。また、オープンカフェは
地区内の道路を通行止め・歩行者天国にし、道路上にテーブルやベンチを並べて利用して
もらうものであった。28日は雨のため中止となってしまい、27日1日のみの実施となったが、
歩行者は突然現れた自由空間に戸惑いつつも、徐々に徐々に道路上に歩み出てきて、
ベンチ等でくつろぎはじめた。昼食やおしゃべり、読書、スマホなど様々な使い方がされ、
しばらくして満席となった。短い時間ではあったが、非日常のゆとりやにぎわいを感じられた
のではないだろうか。
  天候に左右されてしまった今年度の取組みではあったが、それぞれに意義のある試み
である。今後もどこかでできるといいのではないだろうか。みちまちづくりにも是非役立てて
もらいたい。
(櫻井高志)

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◆住まい・まちづくりコラム◆
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○徒然随筆「岐阜県における近代建築02(石原美術と日下部邸)」○

 岐阜市米屋町に和館と洋館とが融合した建造物がありました。和館は数寄屋造りの
住宅と一部商業店舗が入居し、洋館には美術商(画廊)が入居していました。竣工年は
大正初期で、建設に約6年掛かったそうです。当時の近代建築デザインを具現しており、
和洋の建造物が同一敷地内に連続して建てられた稀少なものでした。同様の建造物は
日下部氏の先代が造営したため、神戸と函館に現存しています。
  日下部邸の文化財的価値は有識者により明らかではありましたが、材工とも当時の
技術の粋を集めたものでした。1階は式台のある正面玄関から応接用、客用、仏間などの
和室が配置され、使用された材木(銘木)等はかなり稀少なものでした。また和室の
奥は中庭を囲むように水周りの便所や浴室等が配置されていました。2階は主な和室が
4室で、個々の室内デザインは特徴があり、特筆すべきは船舶内の洗面台のデザインを
踏襲した洗面台もありました。一方日下部邸の和館隣地の洋館は、多くの著者や文献に
記述されていますので、概略を述べます。構造はレンガ造地下1階上部3階建て、玄関は
ギリシア様式の柱と桁、外壁はレンガと石貼、砂利洗出し仕上げ、内部はタイルと木製壁
仕上げで暖炉もあります。現在は「石原画廊」として開設されています。
  平成17年5月、所有者日下部氏よりの依頼により保存活動を始め、保存する会を発足
しました。その後保存する会はNPO法人化しましたが、関係官庁との協議は一向に
進みませんでした。当時の要望としては、官庁迎賓館としての活用と一部商業店舗等に
よる活用を提案していました。平成18年12月に大学と学会等有識者による見学会と
保存要望書の提出、平成19年1月には近隣住民による署名活動(約2,000人)と署名簿を
提出しました。この保存活動に関わる一連のマスコミ等の協力による広報と、可能な手段を
尽くしましたが、平成19年10月に和館のみ解体されることになりました。洋館については
賃借者の強い保存意向と歴史的経緯のため、解体されず残されることになりました。
  歴史的建造物の保存は所有者にとって誠に維持管理しづらいものであることを経験
できましたが、一方で歴史的遺産である建造物が消えていくことによる歴史の消滅は
国民的課題であると考えます。所有者の意識は大切ですが、文化財的価値のある建造物や
建造物群を保存活用するよう住民(市民)が努力し、それを行政がきちんとバックアップ
していく体制を構築していくことが大きな課題と考えています。
(嘱託研究員・田中清之)

石原美術ホームページ
http://www7a.biglobe.ne.jp/~ishi-art/

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◆読者の声◆ −みなさんからいただいた感想や意見を紹介−
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(みなさんからのご意見・ご感想をお待ちします)

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◆スペーシアのこの頃◆ −所内の話題をちょっと紹介−
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・本日、11月5日朝に、弊社電話回線が発信、着信ともできないことが発覚しました。
  11月2日深夜までは電話は使えたことは確認していますが、11月3日以降、
  5日朝までの間に電話回線が使えなくなっていた可能性があります。この間、
  電話・FAXで弊社にご連絡をいただいた方もあるかもしれません。
  本日夕方に、無事復旧しました。 ご迷惑をおかけし、申し訳ございません。

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を活用し、様々な意見交換等を行うことによって、より深いネットワークが形成できれ
ばと考えています。 様々なご意見や情報もお寄せ下さい。このメールマガジンに掲
載させていただきます。(このメールへの返信でお願いします)
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(株)都市研究所スペーシア 編集:浅野 健
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