スペーシア・メールマガジン(隔週発行予定) □[第286号]2011/6/20□ □配信数 773□
スペーシア・メールマガジンの第286号をお送りします。
名古屋からの情報発信とともにまちづくりのネットワーク形成をめざしています。
今回、はじめて送信させていただいた方もよろしくお願いいたします。
<内容・目次>
◆まちのトピック◆
・7月2日(土)北勢線 七夕イベント
◆住まい・まちづくりコラム◆
・あんなに考え抜いてビジネスの48手を打ち出せるのか?
◆視察レポート◆
・本田宗一郎ものづくり伝承館
◆読者の声◆
◆スペーシアのこの頃◆
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◆まちのトピック◆−スペーシアに関わりのある出来事や皆さんからの情報を紹介−
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○7月2日(土)北勢線 七夕イベント○
1 七夕電車
★電車内で 七夕の星空を再現!!
【運行時間】 西桑名駅発 12:20(阿下喜行)
東員駅発 12:47(阿下喜行) 14:17(西桑名行)
阿下喜駅発 13:54(西桑名行)
2 サマーバレンタイン
★乗車したお子様に 先着200名限定でチョコレートをプレゼント!!
【運行時間】 西桑名駅発 12:20(阿下喜行)
協賛:潟<梶[チョコレートカムパニー
〜 お友達にも 教えてあげよう 〜
3 電車内と駅に七夕飾りをしています
【運行期間】 6月27日(月)〜7月7日(木)
★七夕かざり電車の運行時間は、下記 東員駅にお問い合わせください。
【笹の設置駅】 西桑名・星川・阿下喜 各駅
★短冊を用意してありますから、願い事を書いてね!!
お問い合わせ先:三岐鉄道(株)運輸課 059-364-2143
東員駅 0594-76-3690
主 催:三岐鉄道(株)
北勢線対策推進協議会(桑名市・いなべ市・東員町)
〜名城大学・教授 松本幸正様から情報提供いただきました〜
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◆住まい・まちづくりコラム◆
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○あんなに考え抜いてビジネスの48手を打ち出せるのか?○
中日新聞の政治4コマ漫画で、麻生太郎元首相ができて、「今度の選挙では大島だ」と
叫んで、周りの連中が「なんで?」、「いや前田か?」といったやり取りであったが、政治の
選挙よりもAKBの選挙のほうが衆目を集めるといった風刺なのであろう。
このAKBブームを日経ビジネス(2011.6.6)も見逃さない。一つの視点はCMでAKBが
起用された会社(例えばモーニングショットのアサヒ飲料や日本ヒューレットパッカード)の
銘柄の株はおおむね好調の様である。AKBのファン層に商品が浸透し、売り上げを
伸ばすからであろう。
もう一つの視点はビジネスの経営モデルである。パソコンのような標準化部品を組み立てて
新しい商品を打ち出すモジュラー型と自動車のような技術を擦り合わせしながら作る
インテグラル型があり、日本はインテグラル型で生き残りを図るべきとの指摘がある
(藤本隆宏「能力構築競争」中公新書2003.6)。例えば同じメーカーでも、モジュラー型の
デジタルカメラは中国で、インテグラル型の内視鏡は日本でと分担している。
そんなかでAKBはモジュラー型で成功している例であるとの指摘である。つまり、
@普通の女の子を集めながら、ユニット組み換えや総選挙によるAKBの価値を高めて
いること、ACDだけでなく、イベントやグッズなど多様な展開を図っていること、B地域ごとに
類似グループ(AKB、SKE、NMB、HKT)を展開していること、の3つである。
@は「普通の女の子」を標準化部品、「AKB」をパソコンやデジカメに置き換えればわかりやすい。
Aは音楽ソフト生産額(レコード、CD、カセット等)が1998年の6,075億円をピークに減少し、
2009年には3,165億円まで落ち込んでいる。最近ではミリオンセラーが出にくくなっている。
かわって音楽配信が増えているのだが、統計を取り始めた2005年の343億円から2009年の
910億円と急増したが、2010年は860億円と減少している。ちなみに2005年の音楽ソフトは
4,222億円なので、この減少を音楽配信がカバーしているのかといえば、全くし切れていない。
音楽で売れなければ、多様な展開がなされる。それが先に見たイベントやグッズであり、
選挙となればメンバー紹介の書籍が売れ、単体やグループで映画やドラマ、バラエティ番組に
出演し、売り上げを伸ばしている。各分野それぞれでは売り上げを落としているが、それらを
トータルすることでAKBの売り上げを拡大していく戦略である。
Bはローカルで地元ファン層を獲得したうえで、全国区へ展開していく方式である。ある
テレビ番組で、この方式は吉本興業の地方劇場にまねたと言われている。東京や大阪
だけでなく、名古屋、札幌、広島、福岡でライブよしもと(劇場)を置いている。これがAKB、
SKE、NMB等である。
エンターテーメントの世界は、無くなることはないが、その内容は大きく変化している。
都市計画(あるいは、まちづくり)コンサルタント業界も無くなることはないが、同一分野に
とどまっていては、市場規模は縮小である。我々が持っているノウハウを、AKBのように、
いかにうまく多様な分野に展開していくのか、あるいは次の大きな大波(市場)を探して、
それに乗っていくかの岐路に立たされている。あんなふうに(A)考え抜いて(K)、ビジネス(B)の
48手を繰り出していきたいものである。
(井澤知旦)
参考文献
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=0506&f=business_0506_037.shtml&pt=large
音楽ソフト種類別生産金額の推移
http://www.riaj.or.jp/data/money/index.html
有料音楽配信売上実績
http://www.riaj.or.jp/data/download/index.html
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◆視察レポート◆ −まちづくりに参考になるものを紹介−
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○本田宗一郎ものづくり伝承館○
本田宗一郎ものづくり伝承館(以下、伝承館)は、浜松市の中心部から車で1時間ほど
北上した浜松市天竜区にある。本田宗一郎氏はこの地で生まれ育ち、旧天竜市の名誉
市民第一号にもなっている。旧天竜市では数々の功績をたたえようと、平成17年に
浜松市に合併する前から本田宗一郎氏の記念館を建設する声が上がっていた。平成19年には
浜松市が組織した施設運営等の検討会議に旧天竜市の関係団体が参加し、検討の結果、
旧二俣町役場(昭和十一年建築)を市が耐震改修し、管理運営を地域のNPO法人に
委託することとなった。そこで、旧天竜市の関係団体で組織されたNPO法人本田宗一郎
夢未来想造倶楽部が設立され、伝承館の運営を担うこととなった。
伝承館は木造2階建てで、1階正面を入ると、「私の手が語る」と書かれた本田宗一郎氏の
手の傷を示した大きなパネルに遭遇する。奥には本田宗一郎氏の軌跡をたどったオートバイの
展示やパネルの紹介がされている。2階は図書閲覧スペースとワークショップスペース、
コミュニティスペースとなっている。世界企業の創始者の記念館にしてはこじんまりとした施設である。
建物の旧二俣町役場を紹介すると、外壁は旧帝国ホテルや首相官邸に張られているものと
同じスクラッチタイルで、平成15年に国の登録有形文化財となった。しかし、老朽化が進んで
いて、伝承館の開館に合わせて耐震改修の工事が行われた。開館後の平成22年7月には
エレベーターも整備され、バリアフリー対応となっている。
合併して政令指定都市になったとはいえ元々過疎地であるところで、開館にこぎつけた
地元の方々の苦労も垣間見えた。地域の交流拠点となることを期待したい。
(浅野健)
本田宗一郎ものづくり伝承館
http://www.honda-densyokan.com/
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◆読者の声◆ −みなさんからいただいた感想や意見を紹介−
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(みなさんからのご意見・ご感想をお待ちします)
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◆スペーシアのこの頃◆ −所内の話題をちょっと紹介−
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・一昨日に伊勢市の高柳商店街の夜店に行きました。この夜店は大正時代にはじまり、
毎年6月初旬から7月初旬の1,6,3,8 が付く日と土曜日に行われ、今年で95回目を数えます。
数年前に視察をさせていただき、その時のお話で夜店に興味を抱いて以来、ようやく
機会を得て夜店に行くことができました。あいにくの雨天ながら、そこにはまさしく
「にぎわい」がありました。(T.A)
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を活用し、様々な意見交換等を行うことによって、より深いネットワークが形成できれ
ばと考えています。 様々なご意見や情報もお寄せ下さい。このメールマガジンに掲
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(株)都市研究所スペーシア 編集:浅野 健
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