スペーシア・メールマガジン(隔週発行予定) [第272号]2010/12/6□ □配信数 771□
スペーシア・メールマガジンの第272号をお送りします。
名古屋からの情報発信とともにまちづくりのネットワーク形成をめざしています。
今回、はじめて送信させていただいた方もよろしくお願いいたします。
<内容・目次>
◆名古屋まちづくり情報◆
・駄知「窯風の里」交遊フェア〜隠れた地域の旧カクサ別荘のライトアップ〜
◆住まい・まちづくりコラム◆
・旧東海道を歩く(その2・その3)/岡崎宿〜二川宿
◆読者の声◆
◆スペーシアのこの頃◆
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◆名古屋まちづくり情報◆ −名古屋から情報発信−
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○駄知「窯風の里」交遊フェア〜隠れた地域の旧カクサ別荘のライトアップ〜○
このイベントは、過去にメールマガジンや社外報ラバダブで紹介したことがある、美濃焼
産地の岐阜県土岐市駄知(だち)町におけるまちづくりの取り組みである。
駄知町では、陶磁器産業事業者、小売業者等がまちづくり委員会を組織し、若手が
積極的にまちづくりに関わながら、地域資源の発掘、資源を活用したマップづくり、どんぶり
料理の提案、瓦版の発行など、様々な活動を展開してきている。 その取り組みの中で、
戦前に駄知町の陶磁器産業を牽引した企業「カクサ」の旧別荘が町内にあることがわかり、
2009年6月にはNPO法人歴史文化建造物等保存会・トラスト岐阜(岐阜市)の協力により
現地調査を実施し、木造の別荘風の建物や広大な日本庭園など、その歴史的価値をメンバーが
再確認したところである。同年11月には、地元メンバーが庭に水を張り、機材を募って晩秋の
庭で紅葉をライトアップし、地域の人々にお披露目をした。
そして、そのライトアップから一年後の2010年11月12・13日に、駄知「窯風の里」交遊フェアが
開催された。私は2日目の13日に参加したが、 庭に面する部屋を中心に畳の模様替えをし、
清掃もされて小奇麗になっていた。別荘内ではお茶席、旧カクサ別荘にまつわる歴史の紹介が
されていた。またこの日は中国の伝統的な弦楽器である二胡の演奏が行われ、訪れた地域の
人々はその音色に聞き入っていた。昨年はライトアップと飲食、今回はこれらに加えて屋外での
演奏や茶席も行うなどパワーアップし、「旧カクサ別荘」の美しさを地域の人々に知らしめることが
できたのではないかと思う。それは、訪れた人々から「こんなところがあるなんて知らなかった」と
驚きの声があがったことからもうかがい知れた。この「旧カクサ別荘」の保存活用に向けては
相続の問題、改修費など様々な問題があろうが、ぜひ活用されることを期待したい。
駄知町では20〜40代の若手が元気で、ここ1年の間でも新たなメンバーが加わってまちづくりに
取り組んでいるという。 旧カクサ別荘の取り組みだけでなく、その他の取り組みについても、
今後も注目していきたいと思う。
(浅野健)
→ホームページに写真を掲載しています。
http://www.spacia.co.jp/Nagoya/arekore/2010/dachikakusa/index.html
関連記事
・煙突のライトアップや陶磁器製の灯篭で陶磁器のまちの夜を演出〜駄知町地域産業活性化委員会の試み〜
http://www.spacia.co.jp/Nagoya/arekore/2009/toki/
・やきもののまちの活性化〜駄知町(岐阜県土岐市)での取り組み〜(社外報ラバダブ13号)
http://www.spacia.co.jp/rubadub/2010/
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◆住まい・まちづくりコラム◆
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○旧東海道を歩く(その2・その3)/岡崎宿〜二川宿○
5月に宮宿(名古屋市)から池鯉鮒宿(知立市)まで旧東海道を歩いて感じたことを報告させて
もらったが、その続きのレポートである。2か月に1度は・・・と思っていたが、その後、歩いたのは
まだ2回。8月に名鉄牛田駅から名電長沢駅、12月に名電長沢駅から二川宿までだ。先は長い。
いずれのコースも歴史を感じる建物が随所に残ってはいるが、国道1号の激しい交通量の
ところを延々と歩く部分があり、さすがに疲れる。また、新しいバイパスのおかげて交通量は
少ないところでも、国土幹線として早くから道路拡幅が求められた故だろう。面影が全く
なくなってしまったところも多く残念だ。今では広すぎる道路空間となっているところもあり、
歩行者空間として再生し、新たな魅力がつくれないかと思う。そんな中で御油の松並木は
貴重な空間であり、隣接して整備中の公園が完成するとその魅力がさらにアップしそうだ。
この間にある6つの宿場については、どこも歴史を活かしていこうと案内板を作成したり、
ポケットパークを整備するなどの取り組みが行われている。岡崎宿は、城下町を通る東海道が
屈折し、二十七曲りとして有名であり、どこが東海道か迷ってしまうのではと思ったが、多くの
道標があり、迷わずに歩くことができた。二川宿の本陣資料館は、東海道に残る2つの本陣の
1つであり見ごたえがある。
しかし、歩いていて物足りなさを感じるのは、やはり飲食店などの楽しみがほとんどない
からだろう。観光客が増えてくれば、有松のように立地していくのであろうが、まだまだと
いったところだ。そんな中でみつけた古民家カフェは、評判のシフォンケーキと豆腐を
提供するカフェを製造所が出したものであり、宿場とは全く関係なく立地しているが、
賑わっていた。二川にある町並みにマッチした和菓子の店も魅力的だ。このような民間の
動きが、うまく歴史を活かしたまちづくりにリンクしてくると魅力が高まるだろう。
最後に、こんな歩きを楽しむ者にとって役立つホームページがあるので紹介しておきたい。
その名も「ルートラボ」。歩いたルートを簡単に描いて公開できる。距離が簡単にわかる
のはもちろん、描いたルートが標高グラフで再生できる。私の個人HPからリンクを設定
しているので関心があればみていただければと思う。
http://www.asahi-net.or.jp/~gw4t-isd/tokaido/index.htm
ホームページ検索すると東海道を歩いた記録を掲載しているページがたくさんヒットする。
インターネットをうまく活用するとウォーキングがもっと楽しくなるに違いない。
(石田富男)
→ホームページに写真を掲載しています。
http://www.spacia.co.jp/Topic/column/tokaido2/
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◆読者の声◆ −みなさんからいただいた感想や意見を紹介−
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(みなさんからのご意見・ご感想をお待ちします)
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◆スペーシアのこの頃◆ −所内の話題をちょっと紹介−
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・最近、朝晩が冷え込むようになり、本格的に冬が訪れようとしています。そのためか、
会社付近の久屋大通の自転車駐輪スペースに、止められた自転車が少なくなっている
ようです。当然といえばそれまでかもしれませんが、自転車利用には多少、季節変動が
あるようです。
(T.Asano)
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を活用し、様々な意見交換等を行うことによって、より深いネットワークが形成できれ
ばと考えています。 様々なご意見や情報もお寄せ下さい。このメールマガジンに掲
載させていただきます。(このメールへの返信でお願いします)
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(株)都市研究所スペーシア 編集:浅野 健
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