スペーシア・メールマガジン(隔週発行予定) □[第245号]2009/11/24□ □配信数 738□
スペーシア・メールマガジンの第245号をお送りします。
名古屋からの情報発信とともにまちづくりのネットワーク形成をめざしています。
今回、はじめて送信させていただいた方もよろしくお願いいたします。
<内容・目次>
◆まちのトピック◆
・まちなか居住〜既成市街地(インナーエリア)での居住を考える〜(12/6)
・名古屋 住宅講演会のご案内(11/27)
・施設と障害者等の協働型・対話型バリアフリー情報の提案
・木愛の会3周年記念講演会「横内敏人が語る『和』」(12/13)
◆視察レポート◆
・浜松市の事例からみる再開発事業の現状
◆図書紹介◆
・「ヨーロッパの都市はなぜ美しいのか」/佐野敬彦 著
◆読者の声◆
◆スペーシアのこの頃◆
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◆まちのトピック◆−スペーシアに関わりのある出来事や皆さんからの情報を紹介−
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○まちなか居住〜既成市街地(インナーエリア)での居住を考える〜○
これまで郊外に拡大していった都市に対し、駅そばや既成市街地(インナーエリア)の重要性が
指摘されている。これらの地区は公共交通などの利便性が高く、高密な市街地となっています
が、高齢化や住宅の老朽化などの課題もかかえている。欧州の都市づくりなどに学びながら、
名古屋市を主な対象として既成市街地での「まちなか居住」の意義及び生活像、空間像に
ついて講演及びパネルディスカッションを行う。
主催 東海支部都市計画委員会・財団法人名古屋都市センター
日時 12月6日(日)13:30〜16:30
場所 (財)名古屋都市センター大研修室
講師 岡部明子(千葉大学)
パネリスト 岡部明子、海道清信(名城大学)、村上 心(椙山女学園大学)、石原 宏(名古屋市)
コーディネーター 浅野 聡(三重大学)
定員 100名(申込先着順)
参加費 無料
申込み FAXまたはE-mailで「氏名・所属先・連絡先(TEL・FAX・E-mail)」を明記のうえ、
下記あてに12月1日までにお申し込みください。
(財)名古屋都市センター「まちなか居住シンポジウム」係宛
FAX 052-678-2211,E-mail:machisemi@nui.or.jp
(注) E-mailでお申し込みの場合、件名に「まちなか居住シンポジウム」と記入してください。
〜名古屋市役所住宅都市局 石原宏さんから情報提供いただきました〜
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○名古屋 住宅講演会のご案内○
日時:2009年11月27日(金)18時00分〜20時30分
テーマ:民間非営利組織による住宅事業:日本の実態と欧米との比較
報告者:海老塚良吉氏
(都市再生機構都市住宅技術研究所主幹、法政大学現代福祉学部兼任講師、博士(学術))
要旨:
日本の各地でNPO組織の運営する高齢者住宅や共同居住の住まいが増えています。
国内の様々な事例を紹介し、欧米との比較でどのような課題を抱えているのか、NPO
住宅事業の今後の方向について報告いただき、討議します。
会場:都市再生機構中部支社(錦中央ビル)11階、第1・2会議室
(地図はホームページhttp://www.ur-net.go.jp/central/aboutus/office.html参照)
参加費:無料
*参加希望者は、資料及び会議室の準備の都合がありますので、あらかじめEメールで
ご連絡下さい。ご連絡がなく出席の場合は、座席や資料等が用意できないことがあります。
問い合わせ・申込み先:都市再生機構中部支社 都市再生業務部 業務推進チーム 加藤
メール hiroyasu-kato@ur-net.go.jp ファックス 052-968−3220
参考資料:『民間非営利組織による住宅事業:日本の実態と欧米との比較』筒井書房、
2009年3月発行、A5版、185ページ、定価1800円
(当日、希望者に1500円で予約販売します)
報告者のホームページ http://homepage1.nifty.com/ebizuka/
〜都市再生機構 海老塚良吉さんから情報提供いただきました〜
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○施設と障害者等の協働型・対話型バリアフリー情報の提案○
昨年度、当法人では、『車いす使用者等に向けた、本当に“使える、使いやすい”
バリアフリー情報の構築』に取り組みました。一口に車いす使用者と言っても様
々です。また、新設される施設ではバリアフリーにつくられていますが、設備は
多様です。古い施設では改修が行われるものもあり、今、まちの中には、車いす
対応トイレ、多目的トイレと言ってもスペースなど内容は多種多様になっていま
す。複合施設や新設される施設と古い施設が繋がる場合もあります。さらには施
設側から提供されるバリアフリー情報は情報の有無や信頼性という点だけではな
く、せっかくの情報が各施設からバラバラな形で提供されていて、本当に必要と
するバリアフリー情報にスムーズにたどり着けないこともしばしばあります。
(詳細はこちらをご覧ください。)
http://www.hitomachi.npo-jp.net/kurumaisu_baria_hp/index.html
この取り組みの特徴のひとつは、「施設と障害者等、施設側と施設を利用する側
と協働でバリアフリー情報をつくる」というものです。昨年度、この事業に協力
していただいた名古屋ルーセントタワーにおいて、その後、数回の打ち合わせを
経て、この夏、施設内案内表示が新設され、また、バリアフリー情報について
も、ルーセントタワーのホームページにアップされました。ルーセントタワーの
バリアフリー情報はトップページからいけます。
名古屋ルーセントタワー
http://www.lucent-tower.jp/
★ルーセントタワーは名古屋駅のすぐ近くにあります。地下1階には、名古屋名
物の4つのお店がひとつにまとまった名古屋丸八食堂がオープンしています。み
そ煮込うどんの山本家本店があります。名古屋にお越しの際はぜひお立ち寄りく
ださい。
今年度は、さらに内容を発展させ、ホールや会議室(集会室)、宿泊施設のある公
共施設3施設の協力を得て取り組んでいます。
●取り組みの趣旨
・施設と障害者等、施設側と施設を利用する側と協働でバリアフリー情報をつく
ります。
・バリアフリーチェックというものではなく、客観性に重点を置き、利用者側で
判断できる内容、構成を基本としたバリアフリー情報をつくります。
・現在は、障害当事者として主に車いす使用者、建築設計士、バリアフリーツ
アー企画関係者、環境デザイン学科の先生、都市計画コンサルタント、他、様々
な分野から参加しています。
・施設側と施設を利用する側とお互いの顔を見ながら、意見交換し、つくります。
〜NPO法人ひとにやさしいまちづくりネットワーク・東海 橋本知佳さんから
情報提供いただきました〜
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○ 木愛の会3周年記念講演会「横内敏人が語る『和』」 ○
木造都市研究会「木愛の会」では総会にあわせて3周年記念講演会を開催
します。今回は横内敏人氏をお招きして、横内氏の内に秘めた「和」への思い
を伺うとともに、高松伸会長との対談で、木造建築のさらなる可能性について、
語っていただくこととしました。ぜひ、ご参加下さい。
【日時】2009年12月13日(日)16:00〜18:30
【場所】丸美産業株式会社 本社ビル5階 (地下鉄桜通線瑞穂区役所下車)
【プログラム】
第1部 横内敏人が語る「和」 16:00〜17:30 (受付15:30から)
第2部 横内敏人・高松 伸 対談 17:40〜18:30
*終了後、18時30分より1階にて講師を交え懇親会を催します。
【定員】 70名 *定員になり次第締め切らせていただきます。
【参加費】 会員無料/非会員2000円/学生500円 (懇親会 2000円)
*詳細はちらしをごらんください。
http://www.kiainokai.org/event/091213.pdf
〜スペーシア・石田〜
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◆視察レポート◆ −まちづくりに参考になるものを紹介−
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○浜松市の事例からみる再開発事業の現状○
先月、街づくりの研究会メンバーとともに、久しぶりに静岡県浜松市を訪問した。
浜松市は、楽器や輸送用機器の製造企業が多く立地する「ものづくりのまち」として
発展してきたが、近年産業の空洞化がみられ、新たな企業誘致や新産業育成を図っている。
また、平成の大合併により政令指定都市へ移行(人口約82万人)し、政令市にふさわしい
街づくり、駅前整備を進めてきた。
JR浜松駅前には、平成7年に音楽ホールやホテル、商業施設を備えた超高層ビル
「アクトシティ」が完成し、浜松のシンボルとして、アクトシティを核とした音楽をテーマにした
街づくりが進められてきた。
また、駅の北側では、大規模な土地区画整理事業が施行され、新しい都心拠点として
周辺とは全く異なる街並みが形成されている。アクトシティ展望台から眺めるとその違いは明らか。
近年では、公共公益施設をはじめ分譲マンションや大型店舗といった民間開発が進み、
街としての機能を備えつつも、一部で未利用地が混在し、開発の途中といった印象も。ただ、
地区中央に通る緑道や水路などは、このエリアの特徴でもあり、周辺住民をはじめ市民の憩いの
空間となっている。
今回の訪問の目的は、この浜松駅周辺の再開発事業の状況等をヒアリングするもので、
駅周辺では、既に18地区で事業が完了、2地区で施行中となっている。完成地区の多くは、
平成10年から15年前後かけてたて続けて完了し、その当時の力の入れようが伺える。
しかし近年では、急激な景気低迷の影響から、紆余曲折はありながらも進めてきた地区で
進捗が鈍る傾向にあり、ある地区では、大手百貨店の撤退表明があり、次の手を模索中とのこと。
地方都市の再開発事業はどこでも同じ問題を抱えている。
地方都市の再開発事業には、これまで以上の行政支援か事業の仕組みそのものを見直した
形での事業計画の構築がないと成立しない状況にある。再開発事業の厳しい状況がいつまで
続くのか不透明だが、浜松市でも支援は継続していくとのことで、今しばらくは我慢の時だが、
今後の頑張りに期待したい。 (村井亮治)
→ホームページに写真を掲載しています。
http://www.spacia.co.jp/Mati/sisatu/2009/hamamatsu/index.html
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◆図書紹介◆ −まちづくりに参考になるものを紹介−
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○「ヨーロッパの都市はなぜ美しいのか」/佐野敬彦 著○
株式会社平凡社/2008年3月10日発行
ローマに6年、パリに10年住んだ経験のある著者によって、イタリアやフランスを中心にした
ヨーロッパの都市の美しさ、懐の深さ、ゆとりについて書かれたエッセー集である。「イタリアの
丘の町」、「広場という快楽」などの11のエッセーで構成されている。例えば、「彫刻と水の詩
―ローマの噴水」というエッセーでは、古代ローマ以来の公共設備である水道がどのような
考えでつくられ、生活とどのような関係性があるのか、さらにその水道が彫刻と一緒になり
公共的な場におけるアートとしての噴水になる過程などが書かれている。単なる形状としての
美しさだけではなく、都市で生活する人とどのようなかかわりを持っているのかが書かれており、
非常に興味深かった。
観光で数日しか滞在していない私でさえもヨーロッパの都市は美しいと感じる。タイトルの
「ヨーロッパの都市はなぜ美しいのか」という問いに、著者は「市民の美的なものへの関心が
高いから」と明言している。戦後日本の都市は経済効率主義のもとにつくられていったのに
対し、ヨーロッパの都市は歴史、文化、美術などの過去の遺産を簡単に破壊してつくり
替えることは少なく、それらが積み重なって都市を美しくしているのである。
地球規模での持続可能な環境づくりの取り組みや、水道や道路といったインフラ整備に
よって都市における物質的な機能を向上させることで我々の生活を豊かにすることも重要な
ことである。同時に、日々の生活を楽しく気持ちよいものにする美的環境、美しい都市の
創造も忘れてはならないという筆者の考えには共感を覚えた。ぜひご一読いただきたい。
(山崎 崇)
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◆読者の声◆ −みなさんからいただいた感想や意見を紹介−
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(みなさんからのご意見・ご感想をお待ちします)
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◆スペーシアのこの頃◆ −所内の話題をちょっと紹介−
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・21日(土)〜23日(月・祝)にかけて当社事務所を5階から8階に移動しました。
所在地・ビル名、電話・FAX・E-mailは変更ありません。
・名古屋市の緊急雇用創出事業を受託し、新規に3名の調査員を募集中です。
詳しくは下記をごらんください。
http://www.spacia.co.jp/rec0911.html
・発行が一日遅くなりました。申し訳ありません。
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◎ホームページでは一方的な情報提供に終わってしまいますが、このメールマガジン
を活用し、様々な意見交換等を行うことによって、より深いネットワークが形成できれ
ばと考えています。 様々なご意見や情報もお寄せ下さい。このメールマガジンに掲
載させていただきます。(このメールへの返信でお願いします)
◎バックナンバーはホームページに公開しています。
http://www.spacia.co.jp/mm/
◎今後の配信を希望されない場合は、このまま返信して下さい。
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(株)都市研究所スペーシア 編集:浅野 健
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http://www.spacia.co.jp/
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