スペーシア・メールマガジン(隔週発行予定) □[第241号]2009/09/29□ □配信数 747□
スペーシア・メールマガジンの第241号をお送りします。
名古屋からの情報発信とともにまちづくりのネットワーク形成をめざしています。
今回、はじめて送信させていただいた方もよろしくお願いいたします。
<内容・目次>
◆まちのトピック◆
・「エコモビの日」PRキャンペーン実施(10/3、10/4、10/7)
・伊勢河崎の「歴史的町並みと水運を活かしたまちづくり」ウオッチング (10/17)
◆視察レポート◆
・水都大阪
◆図書紹介◆
・クリエイティブ都市論−創造性は居心地のよい場所を求める
◆読者の声◆
◆スペーシアのこの頃◆
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◆まちのトピック◆−スペーシアに関わりのある出来事や皆さんからの情報を紹介−
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○ 「エコモビの日」PRキャンペーンを実施 ○
愛知県では、「エコ モビリティ ライフ」を県民運動として推進するため、
県民に「エコ モビリティ ライフ」の意識付けと実践を促すきっかけづくりとして、
毎月第一水曜日を「あいちエコモビリティライフの日」(略称:「エコモビの日」)
とし、10月の第一水曜日にあたる10月7日(水)よりスタートすることと
なりました。
「エコモビの日」スタートに向けて、10月3日(土)・4日(日)の両日、
「エコモビレンジャー」によるPRキャンペーンが行われます。
●クルマによる来店者が多い商業施設でのPR
・日時:平成21年10月3日(土)午前11時から正午まで
・場所:アピタ長久手店1階南側出入口
・主な内容:「エコモビレンジャー」によるパフォーマンス
チラシや啓発グッズの配布
EXPOエコマネーのポイントサービス
※ アピタ長久手店でのキャンペーン終了後、「エコモビレンジャー」が
そのままの姿でリニモと地下鉄を使って、「もちの木広場」まで移動します。
●名古屋まつり会場でのPR
・日時:平成21年10月3日(土)・4日(日)正午から午後8時30分まで
・場所:名古屋まつり久屋大通公園会場「もちの木広場」
・主な内容
「エコモビレンジャー」によるステージパフォーマンス
※ 10/3 午後2時30分〜午後3時
10/4 午後6時30分〜午後7時
エコモビ出展ブースでのクイズの実施やチラシ・啓発グッズの配布
EXPOエコマネーのポイントサービス
※:「エコモビの日」である10月7日(水)にも、愛知県内でPR事業が
行われる予定
【エコ モビリティ ライフ について】
「エコ モビリティ ライフ」とは、エコロジー(環境)の「エコ」、移動を
表す「モビリティ」、生活の「ライフ」をつなげた言葉であり、クルマと公共
交通、自転車、徒歩などをかしこく使い分けるライフスタイルです。
【エコモビレンジャー について】
「エコモビレンジャー」は、名古屋駅周辺で5色のレンジャー服を着用して
ゴミ拾い活動を行っている「ア∞ス戦隊ゴミ拾いレンジャー」が、「環境」を
キーワードに、その活動を拡大して、環境にやさしい交通行動である「エコ
モビリティ ライフ」をPRするものです。名古屋まつりでは、「エコモビ
レンジャー」が「エコモビの日」のPRと会場のゴミ拾いの両方を行います。
〜スペーシア・浅野健〜
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○ 伊勢河崎の「歴史的町並みと水運を活かしたまちづくり」ウオッチング ○
日時:2009年10月17日(土) 13:30-16:30
内容:かつては「伊勢の台所」と呼ばれ、勢田川の水運を活かした問屋町として発展した伊勢市
河崎地区。この町における、町並み保全運動の取り組みの経緯、現在の町並みの特徴、
近年展開している町並みと水運を活かしたまちづくりの取り組み状況などについて、現場を
ウオッチングしながら学びます。見学予定建物は、伊勢河崎商人館(登録有形文化財)、
川の駅、伊勢春慶デザイン工房、河崎地区の町並みなど,盛りだくさんです。
(http://www.e-net.or.jp/user/machisyu/snkan_index.htm)。
コーディネーター:浅野聡先生(三重大学)
申込み締切り:10月9日(金)
申込み先:社団法人日本建築学会東海支部「建築文化週間・建築ウオッチング」係宛
ファックス;052-261-0251
電子メール;tokai-sibu@aij.or.jp
※人数枠に限りがあります。お問合せ・申込みはお早めに。
〜名古屋工業大学・兼田様から情報をいただきました〜
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◆視察レポート◆ −まちづくりに参考になるものを紹介−
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○ 水都大阪 ○
「水都大阪2009」は8月22日から10月12日まで開催されており「川と生きる
都市・大阪」をテーマに「水の都」大阪の復興を広く伝えるプロジェクトである。
中之島周辺整備の完成、また淀川改良工事により現在の水系となった時から
100年にあたることから、大阪では2009年をシンボルイヤーとしており、その
中核事業となっている。水都大阪では、既存事業等との連携や市民・企業・団体の
参加により、広がりをもった事業展開を行うことも目的としている。
会場となるエリアは、大阪の中心部に位置しており、堂島川・土佐堀川・木津川・
道頓堀川・東横堀川がロの字型の回廊を形成し、このような水の回廊がまちなかに
あるのは、世界的にも珍しいとのことである。回廊の中で会場となるのは、イルミ
ネーションや体験型アートができる「中之島公園会場」、高さ9.5mもある巨大
アヒルを展示する「八軒家浜会場」、橋のライトアップなどを実施する「中之島
水辺会場」、巨大ロボが登場している「まちなか会場」である。
メイン会場となる中之島公園には、大阪湾のゴミで創られた巨大なオブジェや
使われなくなったおもちゃで創られた作品、スポーツシューズをリサイクルして
行う巨大サッカーゲームなど、様々な作品やワークショップが開催されており、
水の大切さ、すばらしさなどを伝える仕掛けがされている。また会場内には、
多くのボランティアスタッフがおり、会場内でのサポートを行っている。
期間中にはクルーズ&ウォークが開催(土日祝)され、船で回廊をクルーズし
回廊内の様々な場所に立ち寄り、その街に住む人がその街の見所を案内してくれる。
今回は、メイン会場のみしか訪れることができなかったが、会場には多くの人が
訪れ、水辺空間やワークショップを楽しむ姿が見受けられた。近年は、まちなかで
休日を過ごすということは少なくなっているように感じるが、このイベントを
通してまちなかに市民や来訪者に親しまれる水辺空間があることを周知し、
まちなかでの楽しみが増すことを期待したい。日本では、まだまだまちなかには
親水空間は少ないが水都大阪がきっかけとなり水の都として復興してほしい。
イベントは、10月12日(月)まで開催されているので、大阪に訪れる機会がある方は
是非足を運んでみてほしい。(朝倉卓也)
水都大阪2009公式
HP:http://www.suito-osaka2009.jp/
→ホームページに写真を掲載しています。
http://www.spacia.co.jp/Mati/sisatu/2009/suitoosaka/index.html
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◆図書紹介◆ −まちづくりに参考になるものを紹介−
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○ クリエイティブ都市論−創造性は居心地のよい場所を求める/リチャード・フロリダ著 ○
ダイヤモンド社/2009年2月発行
この本を手に取った理由は、職業的な習性もあるが、個人的な理由もあった。それは、本書が
居住地選択の指南書でもあったからだ。年齢的にそろそろ終の棲家はどこがいいかを感じはじめて
いたからである。
著者は「人生で最大の選択」は何かと問う。職業などの「何を」するか、結婚など「誰と」するかの
2点はこれまで私も感じていたところだが、もうひとつ重要なのは「どこ」でするかという場所=居住地の
選択だと説いている。幸福を得るためには居住地選択が如何に重要であるかを、様々な統計を
用いて明らかにしているのだ。
まず、世界は今「スパイキー」化しているという。スパイキーとはクギが飛び出ているように鋭い凹凸が
あるという意味だが、人口密度や経済活動、イノベーションの分布などのフィルターを通すと、世界は
複数の都市が連合した20〜30の突出した「メガ地域」によってリードされている。名古屋もそのひとつに
含まれている。今後の世界経済はさらにひと握りのスーパーメガ地域に集中化され、そこは一層
発展するものの、それ以外の地域は市場で淘汰されて破綻するなどし、世界の格差はますます
厳しくなると予想している。
突出したメガ地域を分析すると、そこではある職種の専門化・高度化が進み、その要因として
クリエイティブな人々や企業が集積しているということも説明している。集積は相乗効果により
さらなるイノベーションと経済成長を生み、進化を加速させるというしくみだ。情報化が進み、
高速交通が発達し移動の自由度が高まり、どこに住んでも同じだと考えられがちなグローバルな
現在でも、「場所」は非常に重要なファクターだということである。言い換えれば、ビジネスの基本は
フェイストゥフェイス、そしてクリエイティビティを高める=成長するためには人と人との物理的近さと
その密なネットワークが重要だということを示している。
経済活動での「場所」の重要性を示す一方、本書の後半では、著者らが全米で行った「居住地と
幸福に関する調査」結果を結び付けながら、個人の居住地満足度を決定する要因も導き出している。
その最大の要因のひとつが、クリエイティビティを発揮できる環境があるかどうかという点である。同時に、
その環境形成には都市の性格に「開放性」があるかどうかがもっとも大きく作用すると分析している。
すなわち開放性とは多様性を引き出し、クリエイティビティを生み出すための鍵ということなのだ。つまり、
「開放性」のある都市は、クリエイティブな人々が集積しやすく、経済的にも成長する可能性が高いと
いうことである。そのほかにも、居住者の性格や心理面からも都市を分析し、居住地選択のポイントを
細かく導出している。これらは、今後のまちづくりの方向性を考える上で非常に示唆に富んでいると思える。
最後に著者が導いた居住地選択のポイントを紹介する。全部で5つ、優先順位の“低い”順に、
D雇用などの「経済的機会」、C教育やインフラといった「基本的サービス」、B政治や経済などの
「リーダーシップ」、A次に自分との「価値観」の一致、@最後に心躍らされる「美的感覚や活気」と
なっている。最上位に美的感覚というのが、画期的である。これ、すなわち開放性や多様性あればこそ
生まれる要素であり、クリエイティビティの集積を裏付けるポイントとなっているのだ。
本書は都市論としても勿論、引越しガイドとしても、役に立つ一冊である。(櫻井高志)
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◆読者の声◆ −みなさんからいただいた感想や意見を紹介−
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(みなさんからのご意見・ご感想をお待ちします)
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◆スペーシアのこの頃◆ −所内の話題をちょっと紹介−
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・スペーシアの事務所が面している久屋大通公園では、よく様々なイベントが行われます。
いつもは窓越しにその様子を見ていましたが、今週末には我々が直接、久屋大通公園の
イベント会場の一角で、1つのブースの運営に関わることになりました。無事成功させるため、
直前まで準備に追われることになりそうです。(T.Asano)
・配信が1日遅れました。申し訳ありません。
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◎ホームページでは一方的な情報提供に終わってしまいますが、このメールマガジン
を活用し、様々な意見交換等を行うことによって、より深いネットワークが形成できれ
ばと考えています。 様々なご意見や情報もお寄せ下さい。このメールマガジンに掲
載させていただきます。(このメールへの返信でお願いします)
◎バックナンバーはホームページに公開しています。
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◎今後の配信を希望されない場合は、このまま返信して下さい。
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(株)都市研究所スペーシア 編集:浅野 健
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