スペーシア・メールマガジン(隔週発行予定) □[第217号]2008/10/27□ □配信数 707□
スペーシア・メールマガジンの第217号をお送りします。
名古屋からの情報発信とともにまちづくりのネットワーク形成をめざしています。
今回、はじめて送信させていただいた方もよろしくお願いいたします。
<内容・目次>
◆まちのトピック◆
・都市環境から考える明日のなごや展(10/28〜11/9)
◆視察レポート◆
・ショッピングセンターとペット
◆図書紹介◆
・交響的多重交流型海峡ロマンス 海の都の恋物語
◆読者の声◆
◆スペーシアのこの頃◆
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◆まちのトピック◆−スペーシアに関わりのある出来事や皆さんからの情報を紹介−
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○ 都市環境から考える明日のなごや展(10/28〜11/9) ○
今日、ヒートアイランド現象など、人口・建造物の集積する都市部特有の問題が顕在化し、
我々の生活に影響を与えるようになっており、まちづくりの分野にもその対応が求められて
いるところです。
この企画展では豊かで快適な生活環境の実現に向けて、こうした都市が抱えるさまざま
な問題と、特に自然や環境との共存の中から見出すことができるその解決策について、パ
ネルや模型・映像などを使って紹介し、今後の名古屋のまちづくりについて考えます。
【期日】平成20年10月28日(火)〜11月9日(日) (休館日 11月4日(火))
【場所】名古屋都市センター11階 まちづくり広場
*下記にちらしがあります。
http://www.nui.or.jp/kikaku/20/toshikankyo.html
〜名古屋都市センターの加藤 貴英さんより情報提供いただきました〜
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◆視察レポート◆ −まちづくりに参考になるものを紹介−
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○ ショッピングセンターとペット ○
さる
10月
3日に名古屋都市再開発研究会(事務局:名古屋商工会議所)の主催
で横浜市にあるトレッサ横浜と横浜ベイクォーターの二種のショッピングセンターを
視察する機会を得た。トレッサ横浜はカラフルタウン岐阜と同じトヨタオートモール
クリエイトが開発・管理・運営する商業施設であり、トヨタ系の6つのディーラー
(ダイハツを含む)が店舗を構え、オートモールを形成している。他方の横浜ベイ
クォーターは工場地帯を商業・文化と住宅の複合地域へ転換するヨコハマポート
サイド(
25.1ha)の一角を占め、三菱倉庫が開発し、横浜ダイヤビルマネジメント
株式会社が管理・運営する商業棟である。
いわゆる一般的なSC紹介はホームページに譲ろう。
■トレッサ横浜:
http://www.tressa-yokohama.jp/
■横浜ベイクォーター:
http://www.yokohama-bayquarter.com/
トレッサ横浜では、ある一角をペット系の店舗で占められていた。横浜ベイ
クォーターでは、どの種の店舗が売り上げを伸ばしているのかを聞くと、ペット系
とハワイアン系という回答を得た(近傍に日本一大規模な百貨店そごうがあるの
で、そことの競合も考慮されている店舗構成であろう)。共通項はペットである。
ペットショップはもちろんのこと、ペット雑貨、ペットフード、動物病院、動物ホテル、
ドッグランなどの一連の施設が整っている。なお、ドッグランがあるのはトレッサ
横浜である。
ペットフード工業会の
2007年調査によれば、犬の飼育数
1,252万匹(全世帯の
18.9%)、猫の飼育数
1,019万匹(同
11.2%)の合計
2,271万匹である。国勢調査
で
15歳未満の年少人口が
1,740万人なので、はるかにペット数が多いという現状
である。将来の飼育意向も犬で
47.5%、猫で
24.8%であるので、
5,400万匹に
増加する計算になる。最近実態はそれほど増加せず、
2005年から
2006年にかけ
て減少し、
2007年で再び増加している。ペット市場も伸びている。推計では
2005
年度で
1兆
388億円となっている。ここ数年は
2〜
3%の伸びである。小型犬化、
犬の高齢化、室内飼育がペットの小食化を促しているようである。
2人以上の世帯における犬の飼育場所は、純粋犬は主に室内が
77.3%(
2006
年調査)、雑種は
64.1%(同)が戸外、そして集合住宅での犬猫飼育については、
賛成が
72.4%(
2005年調査)、反対が
27.7%(同)となっている。
ペットも人間と全く同様で、歳をとると小食になり、健康に留意すると長生きし、
時には認知症のペットも生じるのである。
■ペットフード工業会:
http://www.jppfma.org/shiryo/shiryo-set.html
■ペット市場(矢野経済研究所):
http://www.yano.co.jp/press/pdf/249.pdf
これからはペットと共生する社会づくり・まちづくりがテーマになってくるであろう。
住まいではペット共生住宅が売りにするようになる。横浜ベイクォーターはペットと
一緒に買い物ができる環境を整えているが、そこにはマナーとルールが必要となる。
すなわち、
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2階及び
3階の通路ではリードをご使用頂き、そのほかの通路及びエレベーター・
エスカレーターでは抱きかかえて頂くか、キャリーバッグをご使用のうえご利用ください。
また、ペットと一緒にご利用いただけるエレベーターは制限があります。各店舗内のご
利用ルールにつきましては、店舗ごとに異なります。
注意事項
●他のお客様に迷惑・危険がないよう、充分にお気をつけ下さい。
●リードは、安全のため出来るだけ短く持って下さい。(ロングリードのご利用はご遠慮下さい)
●ペットの排泄物は、飼い主の責任で処理をお願いします。
●柱や木・ベンチなどにつなぎ放しにしないで下さい。
●テーブルやイス・ベンチなどの上に乗せないで下さい。
●トイレで洗うのはやめてください。
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トレッサ横浜もほぼ同様なルールである。
単身世帯や高齢世帯ではコンパニオンアニマルとしてペットを求めることが多くなる
であろう。しかし高齢者に聞いてみると、飼いたくても飼えない事情がある。飼い主の
余命とペットの寿命とのギャップがそれである。ペットより先に亡くなることはペット置
き去りになって、心配で飼えないという。ペットショップが、飼い主が死んだらペットを
引き取りますという契約でもすればいいのであろう。
もうひとつ、ロンドンではペット難民が生じている。本年の7月のロイター通信の記事
だが、「住宅市場の落ち込みを背景に賃貸住宅への転居を余儀なくされる人が増えて
いる英国で、大家がペットの飼育を認めないため数千匹の犬や猫が捨てられたり慈善
団体に手渡されたりするリスクが高まっていることが分かった。」となっている。
ペット飼育環境もまちづくりの課題となる。(井澤知旦)
→ホームページに写真を掲載しています。
http://www.spacia.co.jp/Mati/sisatu/2008/yokohama/index.htm
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◆図書紹介◆ −まちづくりに参考になるものを紹介−
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○ 交響的多重交流型海峡ロマンス 海の都の恋物語 ○
市町村の総合計画といえば分厚いものが多く、ダイジェスト版としてまとめて出す
ケースやよくあるが、これは、今治市(愛媛県)の総合計画を多くの市民に読んでもら
おうと、恋愛小説仕立てにしたもので、役所の職員が中心にストーリーを書き上げた。
舞台は、瀬戸内海に面する港町で、タオルやミカンの街としても知られる今治の平成
2015年。地元の若者が奔走して海を舞台にしたイベント「海峡フェスティバル」にこぎ
つけたり、市の「職業体験」に都会から参加した若者や、子供のぜんそくで離島に移住
してきた家族のストーリーなど、オムニバス形式の短編集となっている。
通常の総合計画のダイジェスト版の場合、総合計画本編の要約なので、文章表現
がどうしても固くならざるを得ないが、これは「恋愛小説」なので親しみやすい文章表現
がされており、登場人物の生活から地場産業振興と定住促進に力を入れる市の施策
との関わりが見えてくる。市民の暮らしと市政を少しでも近づけようとする取り組みとし
て、とても参考になる。 (浅野 健)
→今治市の総合計画のページ
http://www.city.imabari.ehime.jp/kikaku/sougou/index.html
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◆読者の声◆ −みなさんからいただいた感想や意見を紹介−
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(みなさんからのご意見・ご感想をお待ちします)
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◆スペーシアのこの頃◆ −所内の話題をちょっと紹介−
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・毎年この時期は正月に発行するラバダブの特集を何にするか、どんな記事を書こう
かと悩ましく思う次期です。今年はエリアマネジメントをとりあげられないかと議論
しているところですが、どうなりますか・・・。
・またまた発行日が1日遅れてしまいました。申し訳ありません。
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◎ホームページでは一方的な情報提供に終わってしまいますが、このメールマガジン
を活用し、様々な意見交換等を行うことによって、より深いネットワークが形成できれ
ばと考えています。 様々なご意見や情報もお寄せ下さい。このメールマガジンに掲
載させていただきます。(このメールへの返信でお願いします)
◎バックナンバーはホームページに公開しています。
http://www.spacia.co.jp/mm/
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(株)都市研究所スペーシア 編集:石田
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URL http://www.spacia.co.jp/
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