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◆ ■◆ ◆ ■ ■ ◆ 都市研究所スペーシア
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◆ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ □[第203号]2008/4/14
◆ ■ ■ ■■ ◆ ■ ■ ■■ □−−配信数 708−−□
スペーシア・メールマガジンの第203号をお送りします。
名古屋からの情報発信とともにまちづくりのネットワーク形成をめざしています。
今回、はじめて送信させていただいた方もよろしくお願いいたします。
<内容・目次>
◆まちのトピック◆
・『車いすでいりゃあせ名古屋めしバリアフリーマップ』完成!
◆図書紹介◆
・現代地域メディア論
・アキバをプロデュース -再開発プロジェクト5年間の軌跡-
◆読者の声◆
◆スペーシアのこの頃◆
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◆まちのトピック◆−スペーシアに関わりのある出来事や皆さんからの情報を紹介−
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○ 『車いすでいりゃあせ名古屋めしバリアフリーマップ』完成! ○
名古屋名物と言えば、「味噌煮込みうどん」「ひつまぶし」「味噌かつ」
「きしめん」「手羽先」など、全国的にもすっかり有名、美味しい物が
たくさんあります。しかし、グルメ雑誌や観光雑誌などではお店の
バリアフリー状況はわかりません。そこで、「名古屋めし」のお店の
調査には車いす利用者が同行し、バリアフリー状況を冊子にまとめました。
名古屋名物の楽しいコラムなども紹介しています。この冊子を持って一人でも
多くの方が観光とともに名古屋めしを楽しんでいただければと思います。
ぜひ、名古屋へお出かけください。
■A5サイズ/43軒掲載/全38ページ/カラー
価格:400円(送料別途)
■問い合わせ:NPO法人くれよんBOX
※冊子に掲載できなかった詳しい情報をくれよんBOXのホームページで
紹介しています。
【NPO法人くれよんBOX】
http://www.crayon-box.jp/
〜NPO法人くれよんBOXの橋本知佳さんより情報提供いただきました〜
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◆図書紹介◆ −まちづくりに参考になるものを紹介−
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○ 現代地域メディア論 ○
田村紀雄・白水繁彦著 鞄本評論社 平成19年12月10日発行
長年携わってきたJR勝川駅前の再開発事業が昨年末に竣工し、現在は書類や構築して
きた管理運営の情報を事業推進母体であった市街地再開発組合からビル管理を担う資産管
理法人へと引き継ぎを進めている。一方で、勝川の商店街ではこれまでの月に一度の“弘
法市”開催などの実績を活かし、新たに春日井市や周辺都市をエリアとしたコミュニティ
FM局の開設や春日井市内の主な地域を巡回するコミュニティバスの運行が検討されてい
る。再開発ビルを拠点として周辺地域を対象とした新しい仕掛けによる活性化策が進めら
れている。
本書は、コミュニティビジネスの中でもメディアを活用したビジネスの今を取材し、実
態、期待、問題をまとめている。本書によれば、コミュニティFMの基地局は2006年末時
点で200局を超え、地域メディアとしての地位を確立し今なお増え続けているという。コ
ミュニティFMの特性として(1)収益の基盤が自主制作の放送番組にある(2)事業の手軽さ
と多様なモデルの可能性(3)物語性の強さの3点を挙げている。特に“物語性の強さ”は、
地域の資本で地域住民がパーソナリティを務め話題を提供することで市民による手作りの
放送局としてイメージが強くなり、物語が創造されやすくなるという。一方でFM局の事
業採算、経営の安定性を問題視し、具体的には収入源の確保やボランティアスタッフによ
る編成の限界、リスナーの獲得などの点を挙げている。コミュニティFMは、民間事業よ
りむしろ社会的事業として捉え、人と物語に支えられて持続していくとまとめている。
話題を勝川に戻せば、勝川は商店街の組織力やキーマンとなる人材がいるなど、コミュ
ニティビジネスを起業し事業を継続する条件は揃っているといえるだろう。FMやバスの
への取り組みは準備段階だが実現されるのもそう遠いことではないと思われる。勝川は、
ハード事業がほぼ終息したことからソフト事業がこれまで以上に充実されれば地域の魅力
はより高まることだろう。(村井亮治)
★メルマガ第194号の記事
http://www.spacia.co.jp/Nagoya/arekore/2007/katigawa-sai3/index.html
★ラバダブ11号の記事
http://www.spacia.co.jp/rubadub/2008/08.pdf
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○ アキバをプロデュース -再開発プロジェクト5年間の軌跡- ○
妹尾堅一郎 著/アスキー新書/2007年11月27日発行
JR秋葉原駅周辺は近年、その姿を大きく変えている。首都圏新都市鉄道線「つくばエク
スプレス」の開通(2005年)、駅の北西には、東京都の再開発構想の一環として2棟の高
層ビルでつくられる「秋葉原クロスフィールド」(「秋葉原ダイビル」2005年、「秋葉原
UDXビル」2006年)、北東には家電量販店「ヨドバシカメラマルチメディアAkiba」(2005
年)や、独立系ソフトウェア開発会社のオフィスビル「富士ソフト秋葉原ビル」(2007
年)と竣工が続いている。この本の発行後になるが、駅の南西にも家電量販店「ヤマダ電
機 LABI秋葉原パソコン館」(2007年)がオープンし、南東には商業施設
「AKIBATOLIM〈アキバ・トリム〉」とビジネスホテル「レム秋葉原」がまもなくオープン
する(2008年4月17日予定)。
駅前の再開発により、来訪者、居住者ともに増えている秋葉原であっても、ビルの利益
としての「局所最適」のみを求めるのではなく、「ビル栄え、街いっそう栄える」ことを
考えないとまちが衰退してしまうと著者は述べている。著者は単なる批評家ではなく、
「秋葉原ダイビル」の5〜15階の「産学連携機能」のプロデューサーとして、「秋葉原ク
ロスフィールド」の創設に関わった人物である。本著の記述は辛口ではあるが、まちを分
析し、その結果をもとに「秋葉原クロスフィールド」における産学連携や、今後予定され
ている周辺の再開発にさまざまな提案をしていて、「ビル栄え、街いっそう栄える」とい
う理念に一貫性があり、納得させられることが多い。
ビルの利益のみを求める「局所最適・短期収益志向型」ではなく、ビルをきっかけにし
てさらにまちが活性化するモデルを考え、ビルもまちも活きるようにすべきという考えに
は共感した。また、再開発によってまち独自の歴史や文化がなくなってしまうことも多い
が、この秋葉原では「青果市場」であった場所を、「先端技術の産直市場」として先端技
術のプロモーションの場、技術移転を発表機会を提供する場としての活用を検討している
点も興味深かった。
著者が理想的な企画だと思っていたことが再開発事業のリスク管理で「お蔵入り」に
なったことや、反省点も書かれていて大変興味を持った。技術の交流や取材用の共益ス
ペースの確保を協力に推進したが、ビルオーナー側の採算確保と入居を希望するテナント
の多さで断念したそうである。また、外観のデザインは大手町や新宿にあると違和感のあ
るようなデザインにすべきだと強く主張するべきであったと反省もしている。
「秋葉原再開発の構想は、多くの人との交流を経て、次第に育ちました。(中略)構想
づくりとその実践自体が、私やスタッフを育ててくれています。」とも書かれており、私
も再開発やまちづくりに携わりながら、まちとともに育っていきたいと改めて思えた一冊
である。(山崎崇)
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◆読者の声◆ −みなさんからいただいた感想や意見を紹介−
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(みなさんからのご意見・ご感想をお待ちします)
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◆スペーシアのこの頃◆ −所内の話題をちょっと紹介−
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・毎年恒例の建築学会都市計画委員会の春の交流会に当社の新入社員と共に参加しまし
た。この時期の企画は新人にとって、まちづくりの現場を知るとともに多くの人と知り
合う機会になったと思います。今年は静岡県新居町のまちづくりでした。次号メルマガ
で報告を予定しています。
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◎ホームページでは一方的な情報提供に終わってしまいますが、このメールマガジン
を活用し、様々な意見交換等を行うことによって、より深いネットワークが形成
できればと考えています。 様々なご意見や情報もお寄せ下さい。このメールマガ
ジンに掲載させていただきます。(このメールへの返信でお願いします)
◎バックナンバーはホームページに公開しています。
http://www.spacia.co.jp/mm/index.htm
◎今後の配信を希望されない場合は、このまま返信して下さい。
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(株)都市研究所スペーシア 編集:石田
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