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◆ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ □[第117号]2004/12/27
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スペーシア・メールマガジンの第117号をお送りします。
名古屋からの情報発信とともにまちづくりのネットワーク形成をめざしています。
今回、はじめて送信させていただいた方もよろしくお願いいたします。
<内容・目次>
◆図書紹介◆
・日本型魅惑都市をつくる/青木仁著
・自転車ツーキニスト/疋田 智 著
◆読者の声◆
◆スペーシアのこの頃◆
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◆図書紹介◆ −まちづくりに参考になるものを紹介−
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○ 日本型魅惑都市をつくる/青木仁著 ○
本書は2002年刊行の「なぜ日本の街はちくはぐなのか」に続く第2弾であり、前著で十
分論ずることのできなかった3点について論じられている。
その第一が「街づくり業界の常識だと思っていることがどんなに間違っているか」であ
り、「最低敷地規模制限の間違い」「ミニ戸建住宅開発は悪くない」といった刺激的なタ
イトルが並んでいる。
良好な住環境を守るための地区計画において有効なルールの1つが敷地規模制限であ
り、開発指導要綱で最低敷地規模を定めていた自治体も多い。さらに、建築基準法の改正
で2003年1月より、建築物の敷地面積について都市計画決定すれば全用途地域で最低限度
が定められるようになり、東京都区部などにおいて最低敷地規模制限が導入されるように
なった。
このような動向に対し、国民の居住状態に関する不満解消の動きの一つが都市型戸建住
宅の隆盛であり、最低敷地規模制限を行うことは、日本人の住生活の選択の幅を狭め、夢
をうばうことになると指摘する。確かに、雑誌等においてもミニ戸建住宅が取り上げられ
ており、中には周辺環境にも配慮された魅力的な住宅も見受けられる。
敷地規模制限では、小規模な敷地がもたらすといわれている問題点を解消できないとい
うのが本書の主張であり、その内容は、これまで常識と思っていたことを改めて考えさせ
る。敷地規模制限に関しては、「間違い」と断ずるのには疑問があるが、敷地規模制限が
万能ではないことを理解しておくことは重要だろう。
この他にも、日本の「狭い路地に小さな建物が連なる街」にどれだけたくさんの魅力と
潜在能力が備わっているか、「日本型魅惑都市」にする最適方策とはどのようなものかに
ついて論じられ、最後に都市計画プランナーの役割にも触れられている。「実態を無視し
た計画では、街づくりを動かすことはできない」という指摘は重い。まちづくりコンサル
タントとして肝に銘じたいと思う。 (石田富男)
→ホームページに表紙の画像を掲載しています。
http://www.spacia.co.jp/Mati/tosyo/nihongatamiwakutosi.htm
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○ 自転車ツーキニスト/疋田 智 著 ○
この本のタイトルである「自転車ツーキニスト」という言葉は、著者である疋田氏の造
語で、「自転車通勤をする人」のことである。1999年に出版された「自転車通勤で行こ
う」の改訂版で、現状に合わなくなった部分や著者が勘違いをしていた部分が丁寧に訂正
されていて、非常に好感が持てる。自転車通勤を始めた理由の紹介から始まり、ママチャ
リと放置自転車問題の関係、自転車をとりまく現代日本の経済、新婚旅行でのレンタサイ
クルなど話は多岐に渡り、非常に面白い。著者は、学生時代から保有している愛着ある自
動車を手放し、便利さ追求から「撤退」することになる。そして、日本もこの不景気を
チャンスとして捉え、自転車の使いやすいまち、自転車的な社会に変わるように少し「撤
退」してみてはどうかと提案している。
私も「自転車ツーキニスト」である。名古屋市内の片道3kmを15分かけてタイヤの小さ
な折りたたみ自転車で通勤している。東京都内の片道12kmを45分かけてスポーツタイプで
通勤している著者とは比べ物にならない。しかし、著者同様、自転車に乗ることで自然に
まちの交通施策や地球環境の問題などに関心が向くようになったと思う。これは、自転車
をパートナーとして日々生活する人誰もが感じることなのだという。「自転車ツーキニス
ト」や自転車を愛する人、自転車を漕ぐ楽しみを知る人が多くなれば、まちや世界がもっ
と良くなるのでは、そう思わせる一冊である。 (山崎
崇)
→ホームページに表紙の画像を掲載しています。
http://www.spacia.co.jp/Mati/tosyo/tukin.htm
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◆読者の声◆ −みなさんからいただいた感想や意見を紹介− info@spacia.co.jpへ
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(みなさんからのご意見・ご感想をお待ちします)
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◆スペーシアのこの頃◆ −所内の話題をちょっと紹介−
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・今年最後のメルマガです。今年もなんとか発行を続けることができましたが、この最後
のメルマガも1日発行が遅れてしましました。相変わらず定期発行の難しさを感じて
います。年末で記事がなく、図書紹介2本になってしましました。
・来年はスペーシア15周年の年です。今後ともよろしくお願いいたします。
・スペーシアの年末年始休暇は 12/28〜1/4です。
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