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 ◆  ■   ■  ■  ■  ■ ■  ■  □[第106号]2004/7/26
◆   ■  ■  ■■  ◆ ■ ■  ■■ □−−配信数 634−−□

 スペーシア・メールマガジンの第106号をお送りします。
 名古屋からの情報発信とともにまちづくりのネットワーク形成をめざしています。
今回、はじめて送信させていただいた方もよろしくお願いいたします。
 
<内容・目次>
  ◆視察レポート◆
   ・カフェはマックを駆逐する? 
   ・中山道木曽路を歩く〜藪原・鳥居峠・奈良井・贄川〜
  ◆読者の声◆  
  ◆スペーシアのこの頃◆ 

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 ◆視察レポート◆ −まちづくりに参考になるものを紹介−  
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○ カフェはマックを駆逐する? ○

 7月13日〜18日に4泊6日の米国西海岸の2都市(ポートランドとシアトル)を訪
問する機会を得た。視察目的は都心再開発をいかに進めているのかの現場を見、関係者に
ヒアリングすることであった。その内容は別の機会に譲るとして、ここではマクドナルド
研究家としての視点で2都市を評価しておきたい。
 結論から言えば、米国生まれのマックだが、極端に少ないということである。ショッピ
ングセンターのフードコートには大概あるが、ダウンタウンでは探すのに苦労する感じで
ある。
 その理由は何か?
 第一にポートランドのあるオレゴン州もシアトルのあるワシントン州も農林水産業が盛
んな都市で食料が豊かであるため、ファストフードよりもスローフードが好まれるからと
言う理由である。イタリアでスローフード運動が始まったように、食文化がしっかりして
いるほど、ファストフードが進出しづらいという仮説である。
 第二はシアトル系カフェがマックを駆逐しているという理由である。シアトルはスター
バックスを筆頭に、シアトル・ベストコーヒー、タリーズなどの店舗があるが、現地に行
くとスターバックスだらけで、あとはあまり目立たない。うじゃうじゃ立地しているとい
う感じ。そこでは名物カフェラテだけでなく、軽食も販売しているので、ハンバーガーだ
けでなく飲み物も売るマックとは競合するためであろうか。
 おそらく後者が最もらしい理由のように思える。
 また、最近のマクドナルドの外観は、シンプルになってきている(写真)。景観規制が
どの程度効いているのかは不明であるが、これまでのようなケバケバしい赤色ではなく、
周辺環境に溶け込んでいる。日本のマクドナルドも30年。そろそろ文化的成熟をしてほ
しいものである。

追補 トイレ研究家として、面白い写真を紹介しよう。以前、ハエが印刷された小便器
(オランダ製)を紹介したことがある。男の心理を巧みに衝いて、そこに狙いを定めるよ
うにし向け、便所の清掃費を浮かせようとするものであった。今回の写真はシアトル・タ
コマ空港の出国審査後の待合室内のトイレである。ここではハエでなく渦巻きである。な
ぜ渦巻きなのかわからないが、生き物だと虐待のイメージを持たせるのだろうか?ここで
奇妙に感じるのはその渦巻きの印刷場所が中心線よりやや左に寄っていることである。ハ
エの場合はセンターにあった。統計的に左寄りの人が多いのかなあ? (井澤知旦)

 →ホームページに写真を掲載しています。 
http://www.spacia.co.jp/Mati/sisatu/mac/index.htm

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○ 中山道木曽路を歩く〜藪原・鳥居峠・奈良井・贄川〜(2004.5.30〜31) ○

 知人に誘われて、中山道木曽路の藪原宿から贄川宿までを歩いた。JR藪原駅から歩き
始めて鳥居峠を越え、奈良井宿に着いて1泊。翌日JR贄川駅まで歩くという行程であ
る。これまであまり街道を歩くという経験をしたことがなかったので、街道と町並みを考
えるよい機会となった。

 JR藪原駅から「お六櫛」で有名な藪原宿の町並みを抜け、鳥居峠へと続く山道に入っ
ていく。峠は日本海と太平洋の分水嶺となっており、戦国時代には武田氏と木曽氏の戦場
となった場所でもある。沿道には様々な花や植物が見られ、現在はハイキングを楽しむ人
も多い。それほど険しい道ではないが、3時間半あまりの山道は運動不足の体にはきつ
く、途中で膝が痛くなってきた。歩き疲れてくたくたになったところで奈良井宿の町並み
が見えてきた時の安堵感。この気持ちを昔の旅人も感じたに違いないと確信する。

 全体に黒っぽく、ゆるやかにカーブしながら連なる奈良井の町並みは、雰囲気が妻籠に
似ている。当たり前のことだが、それぞれの宿場町は木曽路という1本の道でつながって
いるため、自然と近くの宿と姿が似てくるのであろう。奈良井宿は、中山道随一の難所と
言われた鳥居峠を控えていたため宿をとる旅人が多く、「奈良井千軒」と呼ばれる繁盛ぶ
りだったという。現在は約1kmにわたり230軒余の町家が軒を連ねており、昭和53年に国
の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。2階を1階よりも少しせりだした出梁
(だしばり)造り、長く伸びた軒の庇をおさえる猿頭(さるがしら)と呼ばれる桟木など
が町並みを特徴づけている。こういった建物外観の特徴は、近辺の宿と共通しているよう
である。

 奈良井宿の元下問屋だったという「伊勢屋」に1泊し、翌日は豪雨の中、贄川駅まで歩
き、帰路に着いた。実際に街道を歩いてみると、その道をこれまで歩いた人の気持ちや、
沿道の町並みの役割や性格がよくわかる。こらからは、町並みを見るときは、そこにどん
な道がつながっているのかも合わせて見るようにしようと思う。(伊藤 彩子)

 →ホームページに写真を掲載しています。 
  http://www.spacia.co.jp/Mati/sisatu/nakasendo/index.htm

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 ◆読者の声◆ −みなさんからいただいた感想や意見を紹介− info@spacia.co.jpへ
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 (みなさんからのご意見・ご感想をお待ちします) 

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 ◆スペーシアのこの頃◆ −所内の話題をちょっと紹介−
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・現在、研究員募集中です。詳しくはホームページをごらんください。

・平成16年度都市景観大賞「美しいまちなみ賞」インターネット投票が実施されていま
 す。スペーシアに関わりのある地区もエントリーされています。
 http://www.udc.or.jp/enq_h16/enq-index.html
 写真だけの紹介なので、そのプロセスに意義があると感じている地区は不利だなあと
 感じています。

・発行が1日遅れてしまいました。原稿担当者、発行担当者とも忘れていたのが原因
 です。また、今回は視察レポートが2本になってしまいました。

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 を活用し、様々な意見交換等を行うことによって、より深いネットワークが形成
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