現在の位置:TOP>まちのトピックス>おもしろイベント>マンモスフリーマーケットに見る、WEBサイトの魅力 WWW を検索 スペーシアサイト を検索

 

マンモスフリーマーケットに見る、WEBサイトの魅力
ポートメッセ名古屋
2000.11.25

 11月25日(土)、ポートメッセ名古屋で行なわれた、マンモスフリーマーケット(テレビ愛知主催)を覗きに行った。友人が出店しているとのことでの半ば付き合いでのアプロ−チだったわけだが、思わぬ収穫がたくさんあった。入場して、感じたことは、尋常でない人の熱気、これほどの熱気を感じることはプロレスの試合を観にいく時以外はない。
あちらこちららから聞こえてくる交渉の声、まさにここは、バザール 老若男女問わず人と人とが自分のニーズを満たすための場であった。
名古屋でもこんなに面白い空間が、できあがるだけのパワーがあったのだなと感心しながら、奥へとすすんでいった。

 

 

 客層は大きく分けて二つのカテゴリーになる、一つは本気で自分の目的の物を探し、会場を訪れる層。もう一つは、人の集まる場所に面白いことありと考える、いわば観光客である。ちなみに、左の写真の光景は、まさに後者の客と店主とのやりとりである。購買意欲はないのだが、店主のバナナの叩き売りのような講釈を楽しんでいる。店主も若い女性に鼻の下を伸ばし、楽しげである。すなわち両者ともに満足を得ている。
ちなみにこの店、何を売っているかというと、下の写真のような数々である。こんなもの本当に売れるのかと尋ねてみたところ、「いやー買う客はもう決まってるんだよ、明日の夕方には売れてると思うよ、それに見物人と喋ることも大切なんだよ」とのこと。
なるほど、つまりこの空間をウェブサイトと見立てると、さまざまなコンテンツがあると、そして、6割の人は物見遊山的にサーフィンする、その一方で3割の人が自分の目的のコンテンツを探す、サイトの中には、全体を盛り上げるためのさまざまな仕掛けがある、例えば、店主と対観光客とのコミュニケーションコーナーなど。盛り上がりによっては、残り1割のどっちつかずのお客さんの財布の紐が緩むという落としどころができあがる。一つの会話に、別の人が加わり、新しい展開が生まれる。商品の話から、世間話、そして身の上話へと発展していく、こんなにパワーのある、ポータルサイトがあったら楽しいだろうな、、、。

 

 そんなことを考えながら、ようやく友人の店にたどり着いた。彼の店の商品はいわゆるオタクGoods、レア物のプラモデルから、80年代のアイドルの写真など。別段、好きというわけでもないが、付き合いで薬師丸弘子のハンカチを二枚購入した。彼曰く、相当のレア物らしい。
普段は目立たない彼だが、この空間では、絶対必要なコンテンツとなる。というのは、この店にいると、日常出会えない人たちから非常にマニアックな話を聞け、そこからまた新しい何かか生まれるからである。
面白いウェブサイトを創るなら自分と同じ考えを持った人間は必要なくて、いかに違う色を持っているかどうかのコンテンツを探さなければならない、また構築していかなければならない、そんな思いをしたフリーマーケットであった。

 余談ではあるが、彼はイベント製作会社勤務の39歳独身である。会社ではやり手で、経済力もある、気はやさしくて力持ちといったところである。やや、太り気味で頭の毛が薄く、ちょっとマニア度が高いといったところで、社会生活になんら問題はない、彼の商品を目当てに、一年に一回開催される、マンモスフリマに訪れるファンもいるくらいである。現在仲間うちで、彼の生涯パートナーを探している。

                 

(2000.11.30/藤澤 徹)