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富山県 射水市を訪れて

 業務の中で知り合った方の紹介で富山県射水市を訪問する機会に恵まれた。
射水市は、富山県のほぼ中心に位置し、人口約95千人で、平成17年に旧新湊市、小杉町、大島町、大鳥町、下村が合併して誕生した。
 名古屋から射水市の隣の高岡まで約3時間30分。さらに高岡からライトレール万葉線に乗り換え、中心部へは約30分、約4時間の道のり。
 先に下車した高岡は、来年度北陸新幹線の延伸が予定されていることもあり、駅ビルの新築工事中で、新たな顔づくりが進められている。しかし、北陸新幹線の停車駅は現在の高岡駅ではなく「新高岡駅」として整備される予定で、在来線乗り継ぎなど、利用者にとって課題が取りざたされている。
 そんな高岡駅からライトレールで射水市へ。富山の代名詞となったライトレールは現代デザインの新型とともに、旧型も現役で市民の足として活躍していた。
 今回の射水訪問の目的は、まちづくりの分野で少し話をして欲しいということで声をかけて頂いたこともあり、射水市内、特に日本海側を一通り案内して頂いた。富山湾に面した港町ならではの魚広場や大阪市と誘致を競った海王丸が停泊する海王丸パーク、富山県が埋め立てしつつも企業誘致が厳しい臨海部の埋め立て企業用地など。
 内陸部では観光資源として位置づけている内川橋巡りと呼ばれる個性的な橋が架けられた内川の遊覧船や湯歩道、川の駅など、海、水をテーマに観光資源を活用した取り組みがみられた。
そんな射水も新幹線の開通には大きな期待を寄せている一方で、在来線特急減数や廃止などの話題もあり、沿線住民の鉄道利用にマイナスの影響も想定され、誰のための公共交通か、との声も上がっている。
 ここ名古屋でもリニア開通で駅周辺の開発や鉄道利用の環境が大きく変わろうとしているが、富山近郊では、一足先に期待と困惑の新幹線開通を間もなく迎えようとしている。今回の訪問のきっかけとなったまちづくりへの取り組みが、新幹線開通を契機によりよい方向へこの先もつながることを期待しながら、新幹線開通後の北陸の変化をみにまた是非訪れてみたい。

海王丸パーク
海の貴婦人「海王丸」が係留されている恋人の聖地海王丸パーク

路面電車 通称「ねこ電車」

LRT主流の中、今なお現役の路面電車 通称「ねこ電車」

(2013.10.15/村井 亮治)