最近、池の水を抜いて、外来種を駆除するテレビ番組が始まり、各地でさまざまな外来種が捕獲されている。名古屋城でもアリゲーターガーが捕獲され、話題になった。
私が所属している天白・川辺の楽校では、活動フィールドである天白川中流域で毎年子供たちと一緒に生き物観察をしているが、天白川も類に違わず、外来種が多数確認されている。ブルーギルなどの魚類のほか、特にミシシッピアカミミガメ(ミドリガメ)の増え方が顕著に感じる。天気の良い日には、水面から出ているブロックには甲羅干しをするカメでいっぱいだ。繁殖もしているようである。
そんな状況を懸念し、昨年秋になるが、なごや生物多様性センターに同行して天白川のカメ類を調査した。2カ所に仕掛けを設置し、約80匹を捕獲したところ、実に9割近くが外来種という結果だった。外来種の問題は認識していたが、ここまでとは、驚いた。もう完全に外来種中心の生態系になってしまっている。
天白・川辺の楽校では、子どもたちが川と触れ合えるまちを目指しているが、それも健全な川があってこその目標である。外来種の問題にどう対処していくのか、大きな課題である。
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