昨年10月1日に、桑名市にPFIを活用した図書館等の複合施設がオープンした。1999年2月に桑名市PFI推進検討会を設置して以来、調査・検討を重ね、2002年4月に落札者決定・公表、同年6月にPFI事業会社である桑名メディアライヴ梶i鹿島(代表企業))と事業契約締結した。事業方式は民間事業者が設計・建設し所有、維持管理業務及び運営業務の一部を遂行後、30年後に桑名市に所有権を無償譲渡するBOT方式を採用。土地はSPCである桑名メディアライヴに無償貸与されている。
民間事業者が運営することにより、開館時間は午前9時〜午後9時、年間300日以上開館する。ICタグによる管理、自動貸出機といった設備を備えており、施設自体の内装はできるだけ簡素なものにし、その分を最新の設備に回している感もある。ボランティアによる読み聞かせを行っており、学校との連携にも力を入れていくという。
PFIで運営する全国初の図書館ということで注目されており、全国から問合せや視察が相次いでいるという。図書館サービスの質、施設の維持管理と民間事業者の採算などの課題はこれから出てくるであろうが、市民には概ね好評で「親しまれる図書館」という点では、ますは成功したといっていいであろう。市の中心部に立地しており、利便性の高いところに夜も開館している図書館があるのはうらやましいものである。
|
建物全体
|
ICタグによる自動貸出機
|
吹き抜けの広い空間
|
|