名古屋から名神高速、東海北陸自動車道を使って約1時間半、岐阜県郡上郡大和町にある道の駅「古今伝授の里やまと」を訪れた。平成13年11月にオープンしており、道の駅の中では後発組に入る。大和町では、地域文化を生かした交流事業を柱とする地域づくりとして「古今伝授の里」づくりを推進しており、既設の「古今伝授の里フィールドミュージアム(野外博物館)」と合わせ「美でもてなす健康と交流の里」を基本理念に道の駅の整備に取り組んできた。
当道の駅の大きな特徴は、基本理念に掲げた健康と交流を推進すべく、道の駅に隣接している温浴施設「やすらぎ館」や道の駅内にある足湯との相乗効果により集客を高めていることである。温浴施設や足湯にはそれを目的に来る人がほとんどであるが、それだけを利用して帰る人はあまりいないと言う。つまり、風呂(または足湯)と食事をセットで楽しむ人が多いということである。岐阜県内の他の道の駅と比べてみても、飲食施設の充実さ(全体の店舗面積、メニュー構成等)は群を抜いていると感じる。また足湯を含む広場を中庭とし、そこから施設全体が見渡せる配置は、どこか安心感を与えてくれる。
ただ運営面では課題も多いという。足湯は無料であり、ガス代等の維持管理費が年間150万円程かかるという。集客装置になっているとはいえ、経営的には苦しい。またどんな客層を呼び込むかも課題であり、観光バスにより大量の人を呼び込むと本来の魅力を感じることできなくなり、一般のリピーターが減るのではと担当者は危惧する。
豊かな自然に囲まれ、その名の通りくつろげる空間。今回は業務でのヒアリングのため、ゆっくり施設を楽しむ時間がなかったが、次回は有給休暇でも取ってのんびり訪れたい(いつのことやら)。
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