多くの人はすでにご存知だと思うが、豊田市内ではトヨタ自動車が中心となり、2012年から超小型EVカーシェアの実証実験を行っている。2014年度末終わりの予定が好評につき2年延長となった。「Ha:moRIDE」(ハーモ・ライド)というネーミングで、1人乗り超小型EV「コムス」を利用したワンウェイ(乗り捨て)型のカーシェアである。鉄道やバスなどの端末からのラストワンマイルやファーストワンマイルのためのちょっとした移動に使える。豊田市での実証はもう長いが、最近では、フランス・グルノーブル(2014〜)や東京(2015〜)で同様の実証が開始され出したところである。
超小型EVに興味があり、ずっと利用してみたかったのだが、先日、ようやく機会を得た。豊田市内での会議のあと、豊田市駅近くのステーションから浄水駅までの約5km、いつもは鉄道移動する2駅分をカーシェアで移動してみた。予約は利用する直前にスマホアプリを通して行い、その後すぐに(30分以内に)借り出すステーションに移動して、ICカード認証や充電ケーブルの取り外しなどの簡単な操作のあと、乗車できる。車両は1人乗りだけあって非常にコンパクト、ピザ屋のバイク程度の大きさだ。しかし運転操作は普通の車と何ら変わらじ、足元もゆとりがある。周りも見やすく、車体も比較的安定していて落ち着いて運転ができる。しかし、パワーや速度面は見た目相応にやさしかった。途中、国道155号の直線を走ったときは、速度を出したくてベタ踏みしたものの50km/hちょっと出すのが精一杯。しかも大型車に後ろをとられて、少し焦る始末。やはり超小型車は超小型車らしく、街なかや生活道路などを狭い道を走ったほうが向いている。とまれ、途中休憩しながら、約30分で無事目的地に到着。
気づいた点は、気軽さである。小さために気負うことなく楽に運転でき、低速で小回りがきいて安全(歩行者にとっても安心)。さらにステーションが豊富かつワンウェイ型なので、行先に応じた利用が可能。さらにかわいくて、楽しい。こういった点が気軽さにつながっているのだろう。この超小型EVカーシェア、この気軽さを訴求できれば、普及する可能性は十分あると感じた。是非、名古屋の街なかでも導入してもらいたい。
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