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こども文化財体験(犬山市尾関家住宅)

 犬山成田山の東に位置する犬山本窯尾関作十郎陶房(尾関家)は、約300年前に犬山城の御用瓦窯として創業され、のちに犬山焼を引き継ぎ、現在まで犬山焼を製造する歴史ある窯元である。天保14(1843)年頃に建築された尾関家住宅の主屋と土蔵が国登録有形文化財に登録されており、先日、愛知県国登録有形文化財建造物所有者の会(略称:愛知登文会)主催のこども文化財体験事業が実施された。
こども文化財体験事業は、身近にある文化財建造物にふれ親しむことでその存在を誇りに感じてもらい、将来の文化財に対する理解者・協力者を育てていこうというもので、今回は地元の小学生約20名が集まり建物の見学とあわせて犬山焼の絵付けを体験した。
 建物見学では、御用瓦窯であったことから、江戸時代の士農工商制度のなかでも大きく立派な建物が許されたことや、お殿様等が上座敷に上がるときにつかわれた庭や御庭門、また犬山町家の特徴でもある2階窓の上下部分につく長押(上下につくことで格式高く豪華にみえる)など、大変興味深いお話をうかがうことができた。また、犬山焼の絵柄として、きれいな赤色を主調とする「赤絵」と、桜もみじをあしらった「雲錦手」が挙げられるが、なかでも「赤絵」はお殿様が好んでつくらせたことで犬山焼の主流となったそうだ。建物と焼き物から犬山の歴史深い伝統や文化を知ることができた。

主屋外観
尾関家住宅主屋外観

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御庭門と庭
建物見学の様子(御庭門と庭)
絵付け体験の様子
絵付け体験の様子(好きな絵柄を描きました)

(2014.3.17/喜田 祥子)