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小学生“のんぼり”づくり体験と高校生による“まちへの想い”の発表

 岩倉市では、現在策定中の子ども行動計画の中で「子どもの居場所づくり」についての検討が進められており、今回、小学生と高校生が参加してワークショップが開催された。
 ワークショップは二日間にわたり開催され、一日目は以前当メルマガ(第317号)で紹介した鯉のぼりを制作する旗屋「のんぼり屋」さんにご協力いただき、市内の小学生と岩倉総合高等学校美術部に所属する生徒らが“のんぼり”を制作した。二日目は前日に制作した “のんぼり”のお披露目会と、高校生による作品展示・“まちへの想い”の発表が地域交流センターくすのきの家で行われた。
 のんぼり制作は、ワークショップ前に一度のんぼり制作を経験している高校生が作業の進め方や方法を小学生に指導しながら一緒に色染め作業を行った。のんぼりの柄は市の花である“つつじ”があしらわれており、事前に高校生がデザインしたものだ。翌日、完成したのんぼりは地域交流センターに展示され、参加した生徒・児童らが感想を発表した。高校生からは「小学生と一つの作品に色を付けて完成できたことが嬉しい」「小学生とふれあう機会が少ないので楽しかった」といった感想が、小学生からも「色の塗り方をお姉さんたちに教わることができてよかった」といった感想が聞かれた。まちの伝統文化の体験を通じて普段接する機会の少ない年代が交流でき、双方にとってよい経験になったのではないだろうか。
 当日は、地域交流センターではのんぼりの他に、高校生がまちを歩いてみつけた“心にのこる風景”を描いた絵に感想を添えた作品やまちの地理調査レポートなどの作品が展示された。当日は200名を超える市民が来場し、高校生自ら自分の作品を市民に解説する場にもなった。来場者からは「心に残る風景を見て、住んでいても知らないことが多いことに気付いた」「生徒の感性・個性が感じられてよかった」という声が聞かれた。高校生自身も作品づくりを通して、地域との関わりや自分達の居場所について考える機会になったのではないだろうか。今回の取り組みをきっかけに、子どもの居場所づくりが継続的に行われていくことを期待したい。

色付けをする小学生
高校生指導のもと下描きに色付けをする小学生たち。
完成したのんぼり
完成したのんぼり。大きさは2.7m×3.7m。
展示風景
地域交流センターで行われた展示風景。
(2013.1.8/喜田祥子)