弊社で企画させていただいている中部経済同友会主催のまち歩きで、先日、大高界隈を訪れた。まち歩きのコースは、氷上姉子神社・春江院・大高城址・酒蔵の町並みの順に、JR大高駅の西側の地区をまわった。
最初に訪れた「氷上姉子神社」は、日本武尊(やまとたけるのみこと)のお妃である宮簀媛命(みやすひめのみこと)を祀る熱田神宮の摂社である。日本武尊より草薙神剣(くさなぎのみつるぎ)を授かった宮簀媛命が、尊の死後、熱田の地に奉安したのが熱田神宮の起源といわれている。現在の社殿は、明治26年(1893)に神明造に建て替えられる以前の熱田神宮の別宮八剣宮の本殿を移築したもので、これだけでも一見の価値がある。
また、曹洞宗の大高山春江院は、大高城主水の大膳が父和泉守の菩提をともらうため、1556年に開山、和泉の守を開基として創建されたといわれている。本堂は1830年に再建され、本堂をはじめとする7棟が国の登録有形文化財に指定されている。春江院のすぐ北側には、桶狭間の戦いの前哨戦として、今川義元の配下であった松平元康(徳川家康)が「兵糧入れ」をおこなったともいわれる大高城(大高城址)がある。現在が」公園として整備されている。
また、この大高には酒蔵が3軒ある。名古屋市内に酒蔵は全部で5軒あり、そのうちの3軒が大高にあるというのは驚きである。大高や周辺の鳴海では、天白川支流の水運を利用して江戸まで酒を送れたという立地もあり、江戸時代より酒造りが盛んに行われてきたそうだ。今回内部を見学させていただいた「山盛酒造」は、昔ながらの製法(手作り、機械による温度調節などは一切していない)による酒造りをし、酒蔵も昔ながらのたたずまいを残している。 これまでなかなか大高を歩く機会がなかったが、長い歴史を有する見どころが多く、何処も見応えがあった。歴史ある見どころが多いので、大高まち歩きの際は地元「大高歴史の会」のガイドボランティアの方々に案内いただくことをお勧めする
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