昨月11月3日、天白区天白公園にて、公園中央にある大根池というため池の池干しがなごや生物多様性保全活動協議会と地元のNPOが主体となった実行委員会によって開催され、私も家の近くということで、息子とともに参加させてもらった。参加者は約600人。
池干しは、池に棲む生物の調査と外来生物の除去を目的に数年前から実施されている事業で、守山区雨池、昭和区隼人池で行われてきており、今回が第3弾らしい。
大根池は周囲約700mの比較的大きなため池、普段は柵に囲われて入れず、外から見るのみなので、中の様子はよくわからない。ただ今の時期は渡り鳥も多く飛来しており、自然の豊かさは何となく感じていた。
さて、池干しだが、大人は胴長を全員着用し、子どもはサイズの合う胴長がなく靴のまま、そして全員タモを持ち、いざ池へ、数百人が順々に入って行った。池の水はひと月ほど前から水抜きされていたのだが、完全に抜けきれなかったようで、膝くらいまで残る場所も。それにため池だけにヘドロ?の堆積が厚く、深くはまり込んで足をとられることも。それでもタモで生き物がいそうな場所をヘドロもろともすくいとれば、いろいろな生き物が捕まえることができた。ミズカマキリ、ヤゴ、オタマジャクシ、エビ、小魚など・・・。30分位だったが、
久しぶりに童心に返り、子どもと一緒にどろどろになりながら大いに楽しめた。周りにも子どもたちが大勢いたが、皆生き生きとしていた。普段外からしか見られない場所で貴重な経験をさせてもらった。
イベントの最後には大学の先生など専門家による総評があり、意外にも今やどこにでもいる外来生物のブラックバスやブルーギルは捕まえられず、在来種が比較的多い貴重なため池だという評価だった。そこまでとは思っていなかったので正直驚き、かつ身近にこれほどの自然が残されていたのかと新たな発見をできた。
またこのイベントは、地元の環境系団体もほぼ総出、参加者・見学者をあわせると約1200人が集まったという大規模なものだった。多くの人が同じような発見をできたのではないかと思うと同時に、共通体験から生まれた一体感もその場にいた参加者やスタッフの間に生まれていたように感じた。そんな意味でも地域にとってよい事業だったと思う。池干しは今後も場所を変えて続けていくとのこと、お近くであれば参加してみてはどうだろうか。 |