賑やかなにっぽんど真ん中祭りも一昨日で終了した。弊社が入居しているビルは久屋大通に面したメインステージの東真横にあり、8階から見下ろせる位置にある。しかし、公園の大木に遮られてステージは1/3程度しか見えず、多くはフリースペース(無料観覧ゾーン)しか見えない。とは言うものの、木を切れという気にはならない。
今年2011年のどまつりは13回目を迎え、主催者発表によると210チーム、23,000人が参加し、観客動員数は196万人であった。初回1999年は32万人の観客動員であったが、2009年は209万人、2010年は210万人とピークを示し、今年は前年比93%であった。どまつりの先輩格にあたるYOSAKOIソーラン祭り(札幌)は今年でちょうど20回目を迎えているが、初回20万人が2001年以降200万人を超える年が多くなり、ピークは2010年の218万人、今年は前年比92%の200万人であった。ちなみに、この祭りの本家である鳴子を持って踊るよさこい祭り(高知)は58回を数え、観客動員は約100万人という数字がネット上に出ているが不確かである。さらに400年の歴史のある阿波踊り(徳島)は130万人(1989〜2007年のおよそ20年間の動向。ピークは1998年の150万人弱)であった。
観客動員力は、祭りとしての魅力もさることながら、都市(都心)として受け入れ可能な観客数や参加者数の容量(空間や宿泊等サービス提供や管理体制など)があるのではないか。また開催日数を増やせば観客動員数が単純に増える訳でもないであろう。主催者にとってビジネスとしても成立しなくなる恐れもあるからだ。
どまつり期間中は、栄都心は多くの人々でにぎわい、踊り手は衣装が派手であるので、道を歩いていても、飲食店にいても、何処にいても目立つ。経済波及効果は58億円(2004年UFJ総合研究所)と試算されているが、今日の参加者数や観客動員数から単純比率で推計すると90億円弱になる。札幌のYOSAKOIソーラン祭りは248億円(2010年)と試算されているが、それぞれの根拠数字が不明のため比較できない。観客動員数はそれほど差がなく、参加者数が1.5倍の開きがあり、札幌のほうが多いものの2.5倍以上の開きだ。
二番煎じだ、やかましいだ、儲け主義だと、いろんな毀誉褒貶(毀貶しか書いてないが、もちろん誉褒が多い)があるにせよ、続けていくことで文化として定着し、発信力をもつ。阿波踊りの400年には追いつけないが、他が廃れて、どまつりが続けば、名古屋が本家になる。量的に頭打ちなら、質的に進化を遂げたい。総踊りの仕組みはその一つかもしれない。そしてチームの衣装一つを見ても年々派手になっていくような気がするが、ファッションショーもありか。今は祭りをどうすれば持続していけるのかが問われているように思える。市民に支持されて、奇をてらわず、気長に取組んでいきたいものである。
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