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食べられるサボテン・シーズン解禁―春日井サボテンプロジェクト―
愛知県春日井市は、実生サボテンの生産量日本一を誇る。そんな春日井市では、サボテンを使った地域活性化策として、春日井商工会議所が中心となりサボテンを 春日井特産品と認定し、3年ほど前からサボテンプロジェクトが進行している。
このプロジェクトでは、食用として生産したサボテンを加工商品化や食材として利用するもので、市内の飲食店では、生サボテンを加えた季節限定メニューが提供されている。自分も昨シーズンは、市内の飲食店でラーメンと餃子を実際に食したが、その姿からは苦味をイメージしてしまうが、それもなくとても美味しかったのを覚えているが、最近ではサボテン成分を含んだパウダーや果肉を使った様々な機能性商品の研究も進められている。
また、今年もサボテンのシーズン到来(使えるサボテンの新芽の収穫時期が限られ6〜10月頃まで)に合わせて、新たに「サボテン発泡酒」(販売は、市内の一部酒販店、飲食店に限られる)が誕生したという記事を目にした。”サボテン乾燥粉をコンスターチの替わりに使用したところサボテンの粘着性が巧を奏し、非常にきめ細やかなクリーミーな泡立ちを演出出来た“とある。他にもサボテン商品紹介のHPをみると、多種多様な品揃えで、今夏にはサボテンラーメンが発売されるなどプロジェクトの順調さが伺えるが、一方で、原料となるサボテンの安定供給に向けた生産体制の確立が課題との声も。全国的に農家は、高齢化が進み重労働や不安定収入による担い手不足が深刻とも言われるが、このプロジェクトでもその影響がでているようだ。
ただ、サボテンプロジェクトは、そうした課題を抱えながらも関係者の努力により、新商品の開発を進める一方で、既存商品の完成度を高める工夫や、販路拡大、商品PRなど、それぞれの立場で活動、支援を続け、さらに生産力、加工技術、販売経路の各分野の連携やそれぞれのバランスを保ち、事業として、また地域資源としての成長をめざすために事業協同組合の設立の準備も進められている。
春日井サボテンは、栄養価が高く、生産者の顔がみえる安心安全な食材でもあり、消費者や地域とのつながりを深める事業として成長していくことに期待したい。これからがシーズンの生サボテン。旬のものは旬のうちに。この夏、体質改善をお考えの方は春日井市内のお店で是非実食を。
春日井サボテンプロジェクトHP
(商品及び取扱い店が紹介されています)
http://www.kcci.or.jp/saboten-pj/index.htm
過去のメルマガから
http://www.spacia.co.jp/Nagoya/arekore/2009/katigawa2/index.html
(2010.6.21/村井亮治)