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勝川駅周辺街づくりの新たな取り組み
勝川・味美ちょいのりバス「かっちぃ」 /愛知県春日井市

 今年の「RUBADUB」に掲載した、春日井市勝川地区の地域循環型コミュニティバス「勝川・味美ちょいのりバス かっちぃ」のその後について紹介する。
 かっちぃの運行開始は昨年12月22日で、1周約9`を約30分かけて周回し、一日14本が運行されている。運賃は大人200円/日で一日何度でも乗り降りできる。スタートしてほぼ2カ月が経過した利用状況について関係者の方に話を聞くと、多い日には60人ほど、一日平均すると約30人もの利用があるという。  
 バス停が設置されている主な場所は、勝川から離れた住宅街やJR勝川駅、名鉄味美駅及び両駅の駅前商店街、近隣の食品スーパー、病院などで、沿道には地域の公民館などもあり、買い物をはじめ公共公益施設等の利用にも便利な路線となっている。運転手一人のワンマンバスで、乗車するお客さんに気さくに声をかけ行き先を聞くなど、コミュニケーションを大切にしている。平日の午前中に1周乗車したが、乗客は自分も含めて3人だったが、運転手さんとの会話からこの乗客はリピーターで、バスは便利でありがたいと喜んでいたのが印象深い。
 バスの車体には、現在は子供たちの手作りシールが貼られているが、今後は運営費の一部となる広告収入を得るためにスポンサーを募り、車体の内外に広告を掲載する予定。運営主体では、地元企業によるオリジナリティ溢れる広告の積極的な掲示に期待を寄せており、地道な営業活動が行われている。公共バスにもあるバス1台まるごとラッピングする企業からの応募に期待がかかる。
 課題としては、住民の認知度がまだ低いことや利用者のニーズを把握による運行ルート、運行時間の検証などが考えられる。今後は、バスの利便性も含めたPRや商店街による利用客増加に結びつく事業、企業広告により、安定した運営に向けた取り組みが求められる。PRも兼ねてかっちぃを利用した沿道のウォークラリーや子供を対象とした地域再発見ミニ社会見学、商店街でかっちぃ乗車券を提示したお客さんに特典サービスをつけるなど、地元組織が運営に携わっている点を活かし、地域密着型コミュニティバスとして商店街と周辺地域住民とをつなげる手(住民の足)となることに期待したい。


かっちぃの車体

かっちぃ一日乗車券
(2009.2.16/村井亮治)