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武豊町に空き店舗を活用した「ぎゃらりー夢乃蔵」オープン

 武豊町の駅前にある「みゆき通り商店街」に「ぎゃらりー夢乃蔵」というお店が7月19日にオープンした。このお店は、近年商店街で問題となっている空き店舗対策として、まちづくり交付金を活用し、武豊町商工会が中心となって進めていた事業である。この建物は、かつて染物屋を営んでいたもので、近年は長らく倉庫としてシャッターが閉じられていた。昔の建物なので広い土間や路地があり、これらをうまく残し、おしゃれな店舗へとコンバージョンさせている。特に建物を2分するようにまたがっていた路地をそのまま残し、その先に広いデッキのある中庭を造ることで、表通りの喧騒から隠れ家的な憩いのスペースに導く、魅力的な空間が構築されている。施設は喫茶、パンの製造販売、ギャラリー、味噌・たまりの販売、ガラス工房等からなっている。パンの製造販売を行う「ぱん工房」は、売れ行きも好調で、食パンやフランスパン、メロンパンは午前中で売切れてしまう。私は11時頃訪れたのだが、すでになくなっている人気ぶりだ。この人気のパン屋は、もともと地元のある主婦が自宅で作って玄関先で売っていたもので、評判を聞いた商工会が援助し出店の機会を得たものだ。ガラス工房では、商工会主催のガラス教室が定期的に開催されている。味噌・たまりを販売する「武蔵屋」は、武豊の醸造元6社を集め、こだわりの商品を販売している。今まではできなかったが、6社の醤油を味くらべできるように小瓶を詰め合わせにした「夢乃蔵ギフト」も企画中とのことである。

 「ぎゃらりー夢乃蔵」は商店街に忘れられたようにあった倉庫が、美しく生まれ変わり、全国に誇れる地元の商品を販売し、そして、市民が集う落ち着いた雰囲気の憩いの空間を提供している。今後、武豊町では、味噌・たまりの醸造元が集まる地区をめぐる、散策路整備も進められている。長らく停滞していた商店街に、まちづくりが動き出す予感となるような施設ができたと言えよう。


外観

中庭

店内


路地

  (2006.9.4/ 堀内 研自)