歩いて暮らせるまちづくりをきっかけにはじまった桑名ワンデイウォークの第5回目が11月26日(日)に開催された。当日の様子は写真でみていただくことにして、ここでは第1回から第5回までのこだわりのコース設定についてふれてみたい。
毎回のコースは毎回実行委員会で議論する中で、その時々の状況を踏まえながら設定してきたものであり、毎回、コースにちなんだサブタイトルをつけている。
第1回 歩桑名(あるくわな) 西の丘から東の川まで
第2回 歩桑名 乗って歩けば御台所祭
第3回 歩桑名 多度って歩けば流鏑馬まつり
第4回 歩桑名 水と湯の郷 長島へ
第5回 歩桑名 グルッと廻れば何かがみえる
第1回では、一体感に欠けるニュータウンと旧城下町を結ぶことを狙いとしており、両者を結ぶ途中に竹林の中のみちという新しい魅力を提示することができた。
第2回では、地元行政と沿線住民の力によって存続することができた北勢線を利用し、生活に密着してきた古い街道を歩き、その沿線にある地場産業なども見てもらうことによって、まちを見なおしてもらうことを狙いとした。ゴールを市民の手によって作られてきた御台所祭の会場とすることで、新たな広がりをつくることもできた。
第3回では、合併によって1つの市となる桑名市と多度町を結ぶことにより、市民の一体感の醸成を図ることを狙いとしており、ゴールを多度町の流鏑馬まつりとすることで、桑名市民に多度町の魅力を提示することができ、桑名市民と多度町民の交流を図ることもできた。(合併はウォーク開催の2週間後)
第4回では、もう1つの合併先である長島町と桑名市を結ぶことを狙いとしており、長島町の特徴である水をテーマとしたコース設定により、旧長島町の魅力を提示することができ、市民の一体感の醸成につながった。
そして、第5回では、桑名市の旧市街地をぐるっと一回りし、改めてまちをじっくり見てもらうことで、参加した人に「何か」を感じてもらうことを狙いとした。
各回のコースはその都度、設定してきたものであるが、改めてみてみると、この5つのコースを歩くことによって、合併によって新しいスタートをきった新生桑名市を市民が体で感じ、考えることのできるのではないかと感じている。
健康に関心が高まる中で様々なウォーキングが各地で行われているが、桑名ワンデイウォークは「地元との交流を中心とするまちづくり系ウォーキング」としての示唆に富んでいるだろう。他のまちでの取り組みの参考になればと思う。 |