JR岐阜駅の北西、問屋街が集積する問屋町西部南街区(約1.0ha)では、市街地再開発事業の都市計画が、3月27日に開催された岐阜市の都市計画審議会で承認され、知事の同意を経て、同月31日に決定された。
問屋町西部地区全体の再開発研究会がスタートしてからほぼ14年、当該街区の南で事業着手された岐阜駅西地区市街地再開発事業が権利者意識に好影響を与え、ようやく大きな一歩を踏み出した。
計画概要は、地下1階地上25階建ての高層(東)棟と地下1階地上11階建ての中層(西)棟、その2棟を自走式駐車場で繋ぐという3棟構成となっている。
東棟の6階以上、西棟の4階以上には、それぞれ119戸、53戸の住宅が配置され、両棟の低層階には、アパレル産業の集積拠点「アパレルマート(仮称)」、商業、業務などが計画されている。
延べ床面積は約39,000u、権利者の土地・建物の資産を除く総事業費は、約85億円を見込んでいる。区域内の権利者数(土地・建物所有者82名)、計画敷地規模(約6,100u)では、岐阜市内最大規模の市街地再開発事業となる。
準備組合では、6月に予定されている総会において、本年度の事業計画の承認を得た上で、国・県・市の補助金を受けて、土地・建物の現況調査や基本設計等の作業に入る。2008年度には事業認可を得、2010年度の完成をめざす。
工事着手までには、権利調整やアパレルマート整備のための新たなビジネスモデルの構築など、まだまだ解決すべき課題も多が、岐阜駅西地区の分譲住宅が即日完売されたことから、多くの住宅ディベロッパーが本事業への参加を表明し、権利者の事業成立に対する期待は、大きくなっている。事業が順調に進めば、JR岐阜駅、駅西地区、問屋町西部がペデストリアンデッキで有機的に結ばれ、岐阜が長年描いてきたJR岐阜駅北口西エリアの一体的なまちづくり構想が現実のものとなろう。
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鳥瞰図 |
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