皆さんは折り返し地点を迎えた愛・地球博に足を運ばれたでしょうか。磁気浮上式リニアモーターカーとしては国内初の営業路線リニモを始め、エキスポシャトル、シャトルバス、パーク&ライドなど様々なアクセス方法が用意されている。それらの中でお勧めしたいのがレンタサイクルである。
地下鉄藤が丘駅を降り、リニモの乗り場を横目に100mほど進んだところにある「藤が丘レンタサイクルポート」でレンタサイクルを利用することができる。片道利用と往復利用の2種類のレンタサイクルが用意されている。片道利用の場合は300円(1,000円の保証金を預ける)でママチャリを借り、長久手会場の西ゲート付近にあるサイクルポートで乗り捨てが可能である。往復利用の場合はママチャリ以外にも小径車やスポーツタイプ、寝そべって乗るリカンベントタイプのものなど様々な自転車を選ぶことができる。一番人気はタンデム車と呼ばれる2人乗りの自転車だそうだ。
今回は往復利用で小径車(利用料金1,000円、保証金1,000円)を借りた。「自転車マップ」を使っておすすめルートを紹介してもらった。この「自転車マップ」は会場周辺を実際に自転車で走った市民が得た情報をWebサイト上の地図に入力し、その蓄積をもとに作成されたものである。4色のラインやアイコンによって、車道の交通量や路面状況などの自転車での走りやすさに関することが表示されている。ラインやアイコンを見ることで自分の体力や意識にあわせて走るルートを計画することもできる。紹介してもらったおすすめルートにはところどころの道路脇にのぼり旗が立てられ道に迷うこともない。香流川沿いの豊かな自然を体で感じながら、途中自転車を止めて周りを眺めたりしてのんびりと走ることができた。
このレンタサイクルは片道利用が「NPOサイクル・エコ」、往復利用が「市民・自転車フォーラム」という異なる市民団体によって運営されている。それぞれのスタッフは丁寧な応対をしているので非常に好感が持てた。また、利用者の待時間を減らすために貸し出しの準備などで協力しているので、別々の団体が運営していることに気づく人は少ないだろう。
レンタサイクル用の自転車は自転車メーカーから借りている最新モデルのものや、走っているとタイヤの空気が自動で補充されるシステムがついたものなど普段あまり目にすることができない自転車を見たり、乗ったりするという貴重な経験もできる。
藤が丘駅からリニモに乗れば15分前後で会場に行くことができるのになぜ自転車と思われるかもしれない。しかし、21世紀のキーワードである「スローライフ」、「エコロジー」を実感するという意味でも是非、レンタサイクルでのアクセスを候補に入れてもらいたいものである。
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