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岐阜駅西地区再開発いよいよ着手

 JR岐阜駅の西、電報電話局の跡地を中心とする約1.08haエリア(敷地面積:約5,400u)で、20年の歳月をかけてきた市街地再開発事業が、いま、年内着工にむけて秒読み段階に入っている。

 鉄道高架事業に伴う駅前周辺地区の再開発を促進させる第一弾として、岐阜市主導のもと岐阜駅西地区第一種市街地再開発事業がスタートした。1984年に準備会設立、'88年都市計画決定、'89年再開発組合設立と事業は順調に進んだ。しかし、事業着手が目前となった矢先、バブル崩壊もあって、予定していたキーテナントの三越百貨店が出店を撤回、事業は大きな方向転換を迫られることになった。その後、他のキーテナント誘致に動くものの、事業着手の目処がたたず、事業化が危ぶまれていた。
 組合は長引く事業に最終的な判断を下すため、市の都心居住促進政策を踏まえ、2002年に住宅・商業施設を中心とする企画案で企業開発提案を一般公募したところ、事業実現の可能性のある提案を受けることができた。応募者の中から叶Xビル都市企画・樺|中工務店の共同提案を採用、2者との間で'03年に事業推進協定を締結、新たな活動を展開することとなった。
 組合、岐阜市、事業協力者をはじめとする関係者・関係機関の努力の結果、大和システム梶E潟Zイキョウホームによる分譲住宅共同企業体と岐阜県住宅供給公社が参加組合員となり、それぞれ約240戸の分譲マンション、約100戸の高齢者賃貸住宅と福祉・医療施設を、また、滑阜放送がデジタル放送に対応した拠点施設として4階の施設を、取得することが決まった。
 組合は、保留床処分が確実になり、事業フレームの構築が可能となったことから、今年5月に都心居住者や駅利用客の利便性に配慮した都心型商業施設やスカイラウンジが一体となった、地下1階・地上43階建て(約163m)の都心複合タワーの事業計画を正式に公表した。再開発ビルが完成すると、居住が伴う複合ビルとしては中部地区一となるランドマークタワーが駅前に出現することになり、組合には多くの市民から問い合わせが寄せられているようである。
 さらに、このランドマークタワーをもっと多くの市民に親しんでもらおうと、現在、組合では今月29日を期限としてビルの「ネーミング募集」(組合ホームページからの応募可能)も行っている。
 地区内関係権利者は、13件(うち土地所有者9件)と比較的少ないが、事業が長いだけに色々なことが内在し、現在、権利変換の同意のための最終調整が続けられている。権利者は、今回の権利変換内容で合意できなければ、再開発はもう二度とまとまらないし、また、関係者の努力を無駄にすることになるという点でまとまりつつある。過去の色々な問題を調整し、権利者が合意するのも間近ではなかろうか。

(2004.10.18/浅野 泰樹)