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 今、若宮大通が面白い
 名古屋の中心を走る二本の百米道路、若宮大通と久屋大通は名古屋のシンボルであり、久屋大通は名古屋都心の顔としての役割を担っている。それに対しこれまで若宮大通は都市高速道路が走るものの、今ひとつ明確なイメージがなかった。以前から若宮大通は東西を流れる大河と称され、南北の人の流れを止めてきたといわれてきた。しかし、実際に伏見通から矢場町までの若宮大通を歩いてみると、確実にこれからの胎動を感じることができる。
 伏見通付近ではクリエイターによるイベントも開催されるカフェがあり、それを中心に最近、新しい飲食店舗がたちはじめている。高速道路の高架下は昼夜問わず、若者がストリートスポーツに、演劇の練習場として汗を流している。また、周辺には神社仏閣が数多くあり、休日には参拝客の姿も数多く見かける。店舗は、数件のデザイン家具のお店や美容室、格闘技ショップやペットショップなど、若干玄人受けしそうなカラーの店が多く、久屋大通や大須のそれとはまた少し違っている。
 現在、商工会議所を中心に若宮大通の活性化委員会が設立され、周辺の企業も参加してのソフト面・ハード面からの整備の議論がなされている。新しい名古屋の軸としての期待がこの若宮大通にはある。「大須へ行こう」「栄に行こう」の次に「若宮へ行こう」という台詞が将来、もっと聞かれることに期待したい。 





(2003.1.13/藤沢 徹)