「彩生ネットワーク」では、白壁アカデミアの講座の1つである、『手の知』の受講生などが集まって、日本建築をカラダとアタマ両方で学んでいます。中心になっているのは、(有)伊藤平左エ門建築事務所で、社寺建築の設計を手掛ける望月義伸さん。「日本建築に興味があるけど勉強する場所がない」という人が集まり、共に勉強しあうために立ち上げた会が「彩生(さいせい)ネットワーク」です。望月さんを含め、参加者は全員手弁当で、会費などもありません。 「彩生」というのは、「古い建築や文化を彩やか(あざやか)に生き返らせる」という意味が込められています。
会を立ち上げたのが2000年4月で、およそ半年経ちました。現在、会員は約10名です。設計事務所を開業している人、主婦、大工、アルバイトなど様々な人がいます。書物などから建築史を学ぶ一方、実際の建物の調査などを通して、建物に触れながら学びます。会ができた4月から、江南市の布袋という、古くからの地域にある建物の調査を行ってきました。その建物は当初取り壊すことが予定されていましたが、調査によってかなり価値あるものだということがわかったため、取り壊しは中止になりました。現在は調査が一段落して、報告書を作成中です。会の活動はまだはじまったばかりですが、今後とも楽しく学びながら、名古屋周辺にある建物の修復や活用に関わっていきたいと、会員達の夢は膨らんでいます。
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