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お客さんはどこにいる?平下治のGISマーケティング実践セミナー/平下治著

日本加除出版/2008年11月

 本書は、タイトル通りGIS(Geographic Information System)を利用したエリアマーケティングの入門書である。
 新規のコンビニ出店場所はどこがいい?効果的なDMや折り込みチラシの配布エリアは?業種転換したいけどこの地域の商圏はどうなっている?などなど、マーケティングの視点から具体的なGISによる分析事例が21紹介されており、その中で分析の仕方がビジュアルに、その操作手順を追って詳しく解説されている。本書を読めば、ひと通りのエリアマーケティングのノウハウを習得することができ、またGISとは何ぞやという方にとっても、その利用価値を十分に知ることができる。
 GISとは、簡単に言うと、国勢調査、商業統計、住宅統計はじめ、普通にある統計書などの様々なデータを緯度経度などの位置情報をもたせて地図上に表示し、またいろいろなデータを組み合わせることで、よりビジュアルに地域特性を解析するソフトである。ただ、本書にもあるように、「データを自分なりにどう組み合わせるか」が活用の鍵となり、プロの技の見せどころなのである。
 商売に限らず、まちづくりの分野でも経営やマーケティングの視点は重要であり、GISで一度分析を試みたいという方は、本書を手にとってみてはいかがだろう。ただ、ソフト自体は若干高価なこともあり、敷居の高さは否めないが。ちなみに弊社でもGISは導入済みなので、お困りの際はいつでも相談にのらせていただきます。 (櫻井高志)

(2010.2.16/櫻井高志)