この夏は空前の富士登山ブームだったようで、山開きの7月1日から8月31日までに、山梨県側から登った登山者数は、これまで最高の25万9658人(富士山安全指導センターの調べ)を記録している。過去の登山者数からみても、1990年は約18万3千人、2000年は約16万4千人、2010年は約26万人となっており、10年前からは10万人も登山客が増加している。増加している要因としては、今年に限って言えば、週末の天候に恵まれたことがあげられるが、3年前に富士山吉田口旅館(山小屋)組合が全山小屋で環境に配慮した新型のトイレ整備したことや女性専用の更衣室などインフラ整備が進んだことがあげられる。
また、最近では、「山ガール」という言葉をよく耳にするように、女性向けにオシャレな登山ファッションが増加したことも要因のひとつである。私も先日、富士登山に挑戦してきたのだが、富士山登山に来ている人女性の数の多さと、カラフルな色の服装や山スカートなどに非常に驚いた。参加したツアー約20名のうち半数近くが若い女性であった。
しかし、富士山ブーム、登山ブームになっているが故、マナー違反や軽装での登山者などが増えている。同行して頂いたガイドによると、マナー違反は、ツアー客よりも個人登頂者や外国人に多く見られるようである。私が登山している際にも、登山道を外れて歩いていたのは外国の方であった。また、山梨県側登山道沿いの山小屋の収用人数は計約3600人で、この夏の週末は5千人を超える日が相次ぐなど、対応できない状況が発生していたこともあり、無泊強行登山者が増えるなど問題も発生していたようだ。
ブームになることで、多くの人から注目を集めその良さが伝わり認められる一方で、注目を集めることでそれに対する意識に気軽さが生まれ、富士山では、誰でも行けるのでは?という錯覚が生まれていることもあるのではないかと感じた。昨今は様々なブームが生まれては消えての繰り返しであるように感じているが、その中から正しい情報をしっかりと得ることが重要だと感じた。富士山は、けしてブームで消えるものではないが、私も初登山が富士山とミーハーな要素が多分にあるが、情報をしっかりと収集し、正しい知識の下、他の山々に挑んでいきたいと思う。
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山梨県側からの登山者数 |
5合目吉田口 |
カラフル!?な登山者 |
御来光 |
影富士 |
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