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京都三条ラジオカフェ(NPO法人京都コミュニティ放送)
 1992年に放送法の一部改定によって市区町村をエリアとする小出力(20ワット以下)のFMラジオ局の開設が可能になったあと、全国でいくつかコミュニティ放送局が立ち上がっている。京都では、2003年3月に日本初のNPO放送局「京都三条ラジオカフェ」が開局した。

 市民が会員となって運営を支える。正会員は入会費1口10万円、年会費1万2千円。放送利用料は、毎週1回の3分番組なら月額5000円、30分番組なら5万円。高校や大学の「ラジオ講座」等の授業、NPO紹介・支援番組を流している他、携帯のFOMAを使って、マイクロフォンをつないでそのままラジオに載せる「ウォーキングカフェ」などの取り組みもしている。

 場所は三条通沿いで、1928年に建設された毎日新聞京都支局ビルの1階でカフェの隣にスタジオがある。また、このビルは同じく1階にギャラリーとショップ、3階はホールになっていて、ビル全体が民間によるアートコンプレックスになっている。

 カフェの横にスタジオがあるという雰囲気がよく、昭和初期の建物とカフェの入口の看板がノスタルジーを感じさせる。また、市民が手軽に情報発信できるメディアとして、民間が運営するこの放送局の取り組み自体もユニークである。今後、この放送局の運営がどうなるかは不明だが、市民による情報発信のツールが増えるという点では注目すべき取り組みである。


入口

カフェから見えるスタジオの窓


 (2003.11.11/浅野 健