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スペーシア・メールマガジン(隔週発行予定)  □[第320号]2012/10/11□  □配信数 804□

スペーシア・メールマガジンの第320号をお送りします。
名古屋からの情報発信とともにまちづくりのネットワーク形成をめざしています。
今回、はじめて送信させていただいた方もよろしくお願いいたします。

<内容・目次>
  ◆まちのトピック◆
  ・みちまちウィーク2012 inささしま
   体験しよう!楽しもう!これからの「みち」と「まち」
  ・今、自治体総合計画を考える〜武蔵野市と多治見市の比較から〜
  ・COOL NAGOYA 2 −外国人と語る、名古屋の風景−
  ・「エコモビ体験隊」の参加者募集
  ◆視察レポート◆
  ・久しぶりの欧米視察(公共空間の活用について)
  ◆図書紹介◆
  ・「建設業者」/建築知識編集部 編著
  ◆読者の声◆
  ◆スペーシアのこの頃◆

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◆まちのトピック◆−スペーシアに関わりのある出来事や皆さんからの情報を紹介−
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○みちまちウィーク2012 inささしま○
  体験しよう!楽しもう!これからの「みち」と「まち」

 名古屋の豊かな道路を活かして、
「安心・安全」「環境にやさしい」「賑わいのある」
人が主役の空間を目指して行く、
「みちまちづくり」が合言葉。
これからの「みち」と「まち」を考えてみませんか?

◆日時 2012年10月27日(土)・28日(日) 10時〜17時
◆場所 ささしまライブ24(名古屋市中村区平池町)

◆内容
  ・超小型モビリティ走行体験
    超小型モビリティとは、小回りがきき、環境にやさしい乗り物として注目されている
   もので、今回は立ち乗り型を使って走行体験を行います。
   (体重45〜118kg、16歳以上の方など参加条件があり。無料。当日受付。
    ただし、応募多数の場合は抽選を行います。)
  ・「みちまちひろば」
   「まちと交通」にちなんだ講演やパネル展を開催します。
  ・「オープンカフェ」
   いつもと違う「みち」として、憩いの場を体験できます。(交通規制あり)

※「みちまちウィーク2012」の情報はホームページ上で随時更新される予定です。 
  http://www.ido.city.nagoya.jp/machidukuri/michimachi2012.html

◆主催:名古屋市住宅都市局交通企画課
◆協力:愛知大学、独立行政法人国際協力機構中部国際センター
     (株)Zeppライブエンタテインメント、名古屋臨海高速鉄道(株)
     ラ・バーモささしま

〜スペーシア・櫻井〜
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○今、自治体総合計画を考える〜武蔵野市と多治見市の比較から〜○

 基礎自治体には、将来のまちづくりの方向を示す「基本構想」の策定と議決が義務
付けられていたが、2011年5月の地方自治法改正でこの義務付けは廃止されている。
  義務付けの廃止を受けて、自治体総合計画は、独自の自治体計画として進化発展を
遂げるのか、あるいはどんどん姿を消していくのか、今後の自治体の取組如何に
懸かっているといえる。
  従来からの指摘としては、総合計画が「絵に描いた餅」であり無意味である、あるいは、
首長のマニフェストこそが、自治体政策集であるという意見、また、法定であるがゆえに
策定する側の人間が深く考えていないという意見、計画策定プロセスにおける市民参加が
確保されていない為、市民に必要性が共有されていないといったものである。
  一方、総合計画は、既に40年の歴史を積み重ねており、具体的な成果・結果が出て
きているが、それぞれの自治体の特性にあったまちづくりを進めるためには計画的な
行政がなぜ必要なのか、持続可能な自治体経営のためには何が必要なのか、自治体
経営における計画行政の在り方といった面からも総合計画の役割を考える必要がある。
  今回、市民自治のツールとしての自治体総合計画について、両市の計画行政の在り方を
検証しながら、自治体経営における意義と必要性、市民憲章との関係、自治基本条例
との関係、計画の意思形成プロセス、市民・議会・首長の役割、財政との関連、マニフェスト
との関係など総合計画を巡って、様々な切り口から考える場とする。
 
■日程
  ◆日時  2012年11月10日(土) 13:30〜
  ◆場所 多治見市まなびパーク 5階 学習室 (84名収容)
      http://www.tajimi-bunka.or.jp/gakushu/
  ◆参加費 500円
  ◆終了後、多治見駅前で希望者による交流会を開催。(参加費3.5千円)
 
■内容
13:30 開会〜問題提起「なぜ総合計画なのか?」
13:40 基調講演
       基本構想の必要性
       東京大学大学院法学政治学研究科 教授  金井利之 さん
14:40 事例報告(各15分程度)
   (ア)武蔵野市企画政策室長 小森岳史 さん
   (イ)多治見市企画部長 青山 崇
15:15 休憩(休憩中に質問用紙を回収し、鼎談のなかで答えていく。)
15:30 鼎談 「両市の計画から見えるもの」
  まちづくりのツールとしての計画行政の在り方 
  ・政策実行のための計画と財政の連携 
  ・策定における手法(内部議論・討議課題集・生活環境指標・策定市民委員会) 
  ・議会の関り 
  ・進行管理手法 
  ・マニフェストとの関係 
  ・個別計画との関係 
  ・行革との関係
  ・自治基本条例との関係 
  ・議決廃止をどう考えるか 
  ・市民憲章との関係 など
17:00 終了
17:30 交流会
 
〜多治見市役所企画部 青山崇様より情報提供いただきました〜
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○COOL NAGOYA 2 −外国人と語る、名古屋の風景−○

 COOL NAGOYA!は、外国人による名古屋についての討論会。第2弾のテーマは
「名古屋の風景」。名古屋まちなみデザインセレクションにおいて、市民から応募のあった
お気に入りの風景について外国人パネラーと参加者が語ります。

日時:平成24年10月20日(土曜日)
時間:午後1時30分から3時30分
場所:名古屋都市センターホール(中区金山町1丁目1番1号金山南ビル11階)
※ 当日、同会場では、まちなみデザイン20選を選ぶ「市民投票」も開催されます。

URL: http://www.city.nagoya.jp/jutakutoshi/page/0000040578.html

コーディネーター
  佐藤 久美さん(金城学院大学教授)
外国人パネラー
  クレメンス・メッツラーさん(ドイツ出身 デザイナー)
  コロニティ・ジュゼッペさん(イタリア出身 建築家)
  ゲリン・アレクサンドラさん(アメリカ出身 語学教師)
  グエン・ティ・キム・アインさん(ベトナム出身 学生)

主催 名古屋市
共催 公益社団法人 愛知建築士会
    株式会社 国際デザインセンター
    (公財)名古屋まちづくり公社 名古屋都市センター

申込 :
往復はがき・電話・FAX・E-MAIL にて住所・全員の氏名・電話番号を下記まで連絡。
  〒 460-8508 名古屋市中区三の丸三丁目1-1 
    名古屋市 住宅都市局 都市計画部 都市景観室
    TEL 052-972-2732 / FAX 052-972-4160
    E-MAIL machinami@jutakutoshi.city.nagoya.lg.jp

〜名古屋市都市景観室・高山様より情報提供いただきました〜
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○「エコモビ体験隊」の参加者募集○

 愛知県では、クルマ(自家用車)と公共交通、自転車、徒歩などをかしこく使い分ける
「エコ モビリティ ライフ」(エコモビ)の推進に取り組んでいます。
  このたび、地域における公共交通の利用促進につなげるため、10月と11月に市町村と
連携して、バスや電車の乗り継ぎを体験していただく「エコモビ体験隊」を実施します。
  実施する市町村は、津島市・愛西市地域、江南市・大口町地域、武豊町地域であり、
現在その参加者を募集しています。

◎実施日・地域
  ・津島市・愛西市地域
   10月12日(金)・13日(土)・19日(金)・20日(土)・26日(金)・27日(土)
  ・江南市・大口町地域
   11月2日(金)・3日(土・祝)・8日(木)・9日(金)・10日(土)
  ・武豊町地域
   10月21日(日)・22日(月)・28日(日)・29日(月)

◎参加特典
  ・体験中の交通費は不要
  ・参加記念品をプレゼント!

◎その他
  一部申込期限が過ぎている地域がありますが、実施日の2、3日前まででしたら
  申込みすることができます。
 
http://www.pref.aichi.jp/kotsu/ecomobi/action/event/taiken.html

〜愛知県交通対策課・川本様より情報提供いただきました〜

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◆視察レポート◆ −まちづくりに参考になるものを紹介−
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○久しぶりの欧米視察(公共空間の活用について)○

 今年の夏、久しぶりに欧米にオープンカフェをはじめとする公共空間の活用についての
調査研究に出かけることができました。北米西海岸のシアトル・ポートランド・サンフランシスコの
3都市、欧州のコペンハーゲン、パリ、ミラノの3都市の合計6都市です。米国と欧州の違い、
緯度の違いによる活用方法に変化があるのか、という視点で15年前に調査を実施し、
今年再び同じ都市を定点観測的に調査しました。その結果については、改めてご報告
させていただきます。精査前の印象を言うならば、次の通りです。
1.全般的に公共空間の規制緩和が進んでおり、オープンカフェを例にするなら、その設置
  個所は増え、シアトルやサンフランシスコのように簡便なカフェ(テーブル&チェア)の
  設置を認め、誰でもが座れる場を提供、あるいはコペンハーゲンのように、道路の幅広い
  中央分離帯(交通量の少ない行き止まり車道が前提)でのオープンカフェ(サービスは
  歩道側の店舗より車道を渡って提供)が提供され、さらにはパリのように従来は店舗の
  幅しかオープンカフェが設置(シャンゼリゼ大通の飛び地のカフェ)できなかったものが、
  隣接の了解を得られるなら、その幅の2倍まで許容されている。
2.道路空間の再配分がすすんでおり、欧州諸都市では自転車道や(特にコペンハーゲン)、
  トランジットモール(特にポートランド)が確保されている。都心部での歩道の拡幅も着実に
  すすんでおり、コペンハーゲンやミラノで顕著であった。その空間の多くにはオープン
  カフェが設置されている。さらには、すでに日本でも紹介されているが、サンフランシスコ
  ではパークレットという、有料駐車空間を前面にある店舗等が有料で借りて、不特定の
  利用を前提とした休憩施設や駐輪場として使用している。同じサンフランシスコでは、
  ランチタイムには車道を門扉で閉鎖して、オープンカフェとして利用できる箇所が増えて
  きている。
3.ただし、規制緩和だけでなく、規制強化の側面もあり、一定の歩行者通行帯の幅を
  確保しておけば、S字カーブでもこれまではよかったものの、直線で一定幅を確保する
  ことが義務付けられているコペンハーゲンやシアトルがある。なお、以前2か所あった
  囲い込みテラス(歩道上に設置された囲い込まれた屋内型のカフェテラス)がなくなって
  いた。これは15年前も景観を固定するので好ましくないとの評価があったので、建築物の
  工事等をキッカケに撤去されたと考えられる。
4.15年前にパリのオープンテラスが10万ヶ所あり、囲い込みテラスは2,500ヶ所と紹介し、
  そのデータが日本で流布しているが、今回どれだけ増加しているのを確認すると、
  オープンテラスは11,300ヶ所、囲い込みテラスは3,500ヶ所との情報を得た。囲い込み
  テラスはここ15年間に着実に増えている。オープンテラスが10万ヶ所から11,300か所と
  激減しているが、15年前のデータが一桁間違っていたようで、1万ヶ所であることが
  明らかになった。なぜなら6万店の飲食店で10万ヶ所も設置できないであろうことは
  明白であるからだ。とはいうものの、パリの設置個所は圧倒的に多い。ミラノと比較すると、
  いわゆるオープンテラスが1,712ヶ所、周囲をガラス等で囲い込んで天井は空いている
  テラスが597ヶ所、囲い込みテラス(デルホス)が40ヶ所、キオスクが177ヶ所であった。
(井澤知旦)
→ホームページに写真を掲載しています。
http://www.spacia.co.jp/Mati/sisatu/2012/eurousa/

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◆図書紹介◆ −まちづくりに参考になるものを紹介−
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○ 「建設業者」/建築知識編集部 編著 ○
  株式会社エクスナレッジ/2012年9月28日発行

 建設業者という硬い印象を受けるタイトルとは異なり、建築に関わる職人への
インタビュー集で非常に読みやすい。ゼネコンの下請けとして働く職人から、宮大工・
社寺板金のような伝統的建造物に携わる職人まで、計37名の職人に対するインタビューを
まとめた「職人ドキュメント」の完全版だとの宣言にも十分納得できるほど充実した内容である。
  鳶や左官といった職人はお聞きになったことはあると思うが、解体工やウレタン吹き付け、
カーペット張りといった専門的な職人がいることをご存知の方はあまり多くないように思う。
私も大学等で、建築の施工に関する工法などを勉強してわかったつもりでいたが、想像以上に
分業化されていてこんな職人もいるのかと驚くとともに、それぞれの職人の本音や彼らの
飾らない言葉での苦労話には非常に好感を持てた。
  本著で紹介される職人の方々の多くが、施主や近所の方や他の立場の職人に対して
気を遣い、いかに気持ちよく現場で作業できるかを考えながら、自分に与えられた仕事の
質を高めるための努力をしていることは見習うべきである。また、プライドや信念といった
大げさなものではなく、やるしかないといった覚悟や照れ隠しが感じられる言葉や、自分の
腕や勘を頼りに生き抜いてきた重みのある言葉が数多くあり、ぜひ読んでいただきたい
一冊である。
(山崎 崇)

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◆読者の声◆ −みなさんからいただいた感想や意見を紹介−
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(みなさんからのご意見・ご感想をお待ちします)

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◆スペーシアのこの頃◆ −所内の話題をちょっと紹介−
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・秋といえばイベントが多い時期ですが、今年度も弊社が関わるものが幾つか開催され
  ます。次号以降も随時メルマガで紹介していきます。

・発行日が大幅に遅れてしまいました。申し訳ありません。

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◎ホームページでは一方的な情報提供に終わってしまいますが、このメールマガジン
を活用し、様々な意見交換等を行うことによって、より深いネットワークが形成できれ
ばと考えています。 様々なご意見や情報もお寄せ下さい。このメールマガジンに掲
載させていただきます。(このメールへの返信でお願いします)
◎バックナンバーはホームページに公開しています。
http://www.spacia.co.jp/mm/
◎今後の配信を希望されない場合は、このまま返信して下さい。
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(株)都市研究所スペーシア 編集:浅野 健
〒460-0008 名古屋市中区栄5-1-32 久屋ワイエスビル8階
TEL 052-242-3262 FAX 052-242-3261
URL http://www.spacia.co.jp/
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