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スペーシア・メールマガジン(隔週発行予定) [第270号]2010/11/8□ □配信数 768□


スペーシア・メールマガジンの第270号をお送りします。
名古屋からの情報発信とともにまちづくりのネットワーク形成をめざしています。
今回、はじめて送信させていただいた方もよろしくお願いいたします。

<内容・目次>
  ◆まちのトピック◆
  ・都市縮退の時代に持続する郊外をいかにつくるか
  ・都市の記憶を活かしたまちづくり ーなごやへの期待―
  ◆名古屋まちづくり情報◆
  ・岐阜駅北口駅前広場
  ◆図書紹介◆
  ・撤退の農村計画-過疎地域からはじまる戦略的再編
  ◆読者の声◆
  ◆スペーシアのこの頃◆
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◆まちのトピック◆−スペーシアに関わりのある出来事や皆さんからの情報を紹介−
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○都市縮退の時代に持続する郊外をいかにつくるか○

 本格的な人口減少時代に向けて、単なる縮退ではなく、コンパクトでサスティナブルな
都市づくりが期待されている。「シュリンキングニッポン−縮小する都市の未来戦略」
「『都市縮小』の時代」「人口減少時代における土地利用計画−都市周辺部の持続可能性を
探る」など関連書も出版され議論も盛んになっている。
  日本建築学会東海支部都市計画委員会、日本都市計画学会中部支部、都市住宅学会
中部支部が共催する本シンポジウムで、コンパクト化を進める際に、忘れられがちな郊外の
住宅地や土地利用の開発と縮小のあり方を考える。

【日時】2010年11月29日(月)18時〜
【会場】名城大学名駅サテライト 多目的室(定員100名)
  http://www.meijo-u.ac.jp/campus/shisetsu/sate.html
     〒450-0002 名古屋市中村区名駅3-26-8 
     名古屋駅前SIAビル13階  TEL(052)-551-1666

【基調講演】柳沢 厚氏(C-まち研究室代表)
     「柔らかい郊外の土地利用制度〜安曇野のまちづくり条例の顛末」

【パネリスト】
海道清信氏(名城大学、持続する都市構造)
村上 心氏(椙山女学院大学、団地再生)
浦山益郎氏(三重大学、持続的な郊外土地利用)

【司 会】浅野 聡氏(三重大学)

主 催:日本建築学会東海支部都市計画委員会、日本都市計画学会中部支部、
      都市住宅学会中部支部

備 考:無料(事前予約の必要はありません。直接会場にお越し下さい)
問 合:浦山益郎(tel:059-231-9443、e-mail:urayama@arch.mie-u.ac.jp)

〜名城大学・海道先生より情報提供いただきました〜
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○都市の記憶を活かしたまちづくり −なごやへの期待−○

都市センターでは、22年度まちづくり講演会を下記のように開催します。

 都市の記憶を活かしたまちづくり −なごやへの期待−
講師:鈴木博之(博物館明治村館長、青山学院大学教授、東京大学名誉教
授)
日時:平成22年11月20日(土)13時30分〜15時30分
場所:名古屋都市センター、 ホール
    名古屋市中区金山町一丁目1−1 金山南ビル11階
    http://www.nui.or.jp
定員:150名(応募多数の場合は抽選:無料)
     講演参加者には明治村入村割引があります。
     大人 1600円→1200円、シルバー 1200円→800円
申込締切日:平成22年10月22日(金)
申込先:名古屋都市センター企画課
    はがき:〒460-0023 名古屋市中区金山町一丁目1−1 金山南ビル11階
    FAX:(052)678−2210
    Eメール:kouenkai@nui.or.jp

〜名古屋都市センター・三浦様より情報提供いただきました〜

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◆名古屋まちづくり情報◆ −名古屋から情報発信−
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○岐阜駅北口駅前広場○

 岐阜市制120周年を迎えた昨年9月に完成した岐阜駅北口駅前広場は、バスやタクシー
乗り場、駐輪場、それらをつなぐU字型の歩行者用デッキ「杜の架け橋」を整備することで、
交通結節点としての乗り継ぎの不便さが大きく解消された。また、2.65haと全国有数の規模を
活かして「信長ゆめ広場」や「スクエア43」と呼ばれるオープンスペースや、大階段「信長
ゆめ階段」などイベント利用可能な空間もあわせて整備され、週末には様々なイベントが
行われ駅前が多くの人で賑わうようになっている。
  先月の週末(2010.10.30〜31)に駅前広場を拠点に開催されたイベント「ギフレク」では、
オープンスペースにはステージや物販ブースが、歩行者用デッキには飲食ブースが設置
され、台風によって一部が中止や変更を余儀なくされたものの、私の訪れた日曜日の昼頃は
非常に多くの人で賑わっていた。メイン会場である駅前広場以外にも、市内各地で連携
イベントが実施されており、駅前広場に隣接する岐阜シティ・タワー43やデッキで道路を
渡った先の問屋町ビル、デッキを降りて歩いて3分ほどの距離にある玉宮通りなどにも
多くの人が足を運びイベントを楽しんでいた。イベント自体の魅力や広報・案内の工夫なども
要因だと思うが、駅前広場にとどまらず周辺にも人の賑わいが波及しているのは駅前広場の
整備効果であると感じた。 駅前広場整備期間中に、リブラ21、大岐阜ビル、岐阜シティ・タワー43
といった再開発ビルが建ち、現在問屋町西部南街区では工事が進み、駅前の景観は大き
く変わっている。11月8日から1週間は駅前広場が世界糖尿病デーの啓発シンボルカラーの
ブルーにライトアップされ、12月3日から来年2月14日までは駅前広場周辺をイルミネーションで
飾る「ぎふイルミネーションフェア」が開催予定である。最近足を運んでいない方は、ぜひ
この機に岐阜を訪れ、駅前景観の変化を体感していただきたい。
(山崎 崇)

○スクエア43でのイベント情報(エキサイト43ギフ マーケットサイト)
http://www.eki-site43.com/ekiMarcheRecommend.do

○ギフレク GIFU ReCREATION
http://gifu-recreation.com/

○世界糖尿病デー ブルーライトアップ事業 (岐阜県医師会)
http://www.gifu.med.or.jp/tounyou_event2010.html

○ぎふイルミネーションフェア(JRおでかけネット)
http://event.jr-odekake.net/event/88911.html

→ホームページに写真を掲載しています。
http://www.spacia.co.jp/Nagoya/arekore/2010/gifuekimae/index.html

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◆図書紹介◆ −まちづくりに参考になるものを紹介−
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○撤退の農村計画-過疎地域からはじまる戦略的再編/林直樹、齋藤晋、江原朗 著○
  学芸出版社/2010.8.30

 国の調査によれば、10年以内に消滅の可能性がある集落は全国で423箇所あり、いずれ
消滅すると言われる集落を含めると2643箇所である。しかし、過疎地の集落は約6万
(国土交通省調べ)箇所あると言われており、集落全体の4%となる。しかし、本格的に
人口減少した数十年後には、かなりの集落が消滅という事態に直面すると予測される。
そんな中、農村集落に対して、「撤退の農村計画」と少し過激ではないかと思えるタイトルに
惹かれて本書を手に取った。
  本書では、集落に対して、撤退という選択肢を与え、その方法として集団移転を提案している。
集団移転の時期、どこへの移転が効果的か、移転後の生活などについて書かれ、そして、
移転した後の集落の土地の活用方法についても提案している。集団移転のメリットとして、
コミュニティの持続を上げている。集落消滅が迫った時の大きな問題となるのが、残っている
人の孤立と生活困難になるという点であるという。親族を頼れる高齢者はよいが、1人で
老人ホームや特養などへ移った場合は、それまでのコミュニティがとぎれてしまう。その
リスクを、集団移転でなくすというものである。阪神・淡路大震災の際には、被災者が仮設
住宅に移り住んだが、コミュニティ形成されない状態であったため、被災者の孤独死が問題と
なっている。その教訓を踏まえ、中越地震では、コミュニティ入居が実現され、一定の成果を
納めたようである。また、阿久根市の本之牟礼地区では、1989年に集落の集団移転が行われ、
住民の評価は悪くないとのことである。確かに、生活してきたコミュニティが移転後も維持
できれば、1人暮らしの高齢者などは互いを支い合いながら、移転後も生活することができ
魅力に感じる。しかし、移転先の周辺住民とのコミュニティ形成が消極的になるのではないかと
感じる。
  また、撤退した後の集落においての問題点・管理方法は、今後の問題点として、集落から
個々に移転が発生した場合、土地や家屋を売却せずに都市部に移転するケースが増え、
連絡が取れなくなる可能性があり、放棄地、所有者不明の土地などが増加するとされている。
そのために、放置された土地を遊休地として公告することで、農地として利用するとのことで
ある。また、行政だけに頼るのではなく、経済的な仕組みとして粗放農業を提案し、放牧に
よって人件費を抑え、また、ブランド化などを上げているが、集落移転とのその後の管理を
どのように切り離し、また、プロモーションしていくかが非常に困難ではないかと感じた。
  本書は、すでに始まりつつある集落の消滅に対して、すべての集落を維持するのでなく、
集落の状況に応じて、ある時期の選択肢として集落の集団移転の可能性を示している。
今後、本格化していく高齢化、人口減少に対して、集落に対する施策も重要だが、個々や
集団に対して都心で受け入れる体制も並行して考える必要がある。
(朝倉卓也)

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◆読者の声◆ −みなさんからいただいた感想や意見を紹介−
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(みなさんからのご意見・ご感想をお待ちします)

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◆スペーシアのこの頃◆ −所内の話題をちょっと紹介−
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・最近、業務で愛知県内のものづくり企業にヒアリングする機会に恵まれています。
  主に中小企業を中心に行っているのですが、各社とも創意工夫で技術開発に取り組まれ、
  中には海外に展開している企業もあります。ものづくり愛知の底力を垣間見た気がします。
  (T.Asano)

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(株)都市研究所スペーシア 編集:浅野 健
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