現在の位置:TOPスペーシアメールマガジン>208号 WWW を検索 スペーシアサイト を検索

 

スペーシア・メールマガジン(隔週発行予定) □[第208号]2008/6/23□ □配信数 715□

  スペーシア・メールマガジンの第208号をお送りします。
 名古屋からの情報発信とともにまちづくりのネットワーク形成をめざしています。
 今回、はじめて送信させていただいた方もよろしくお願いいたします。

<内容・目次>
 ◆まちのトピック◆
  ・堀川・中川運河の再生から考える明日のなごや展(7/1〜20)
 ◆名古屋まちづくり情報◆
  ・再開発ビルの管理運営について−大須301ビルの新たな展開の報告から 
 ◆図書紹介◆
  ・頭のよい子が育つ家
 ◆読者の声◆  
 ◆スペーシアのこの頃◆

☆**********************************************************************
◆まちのトピック◆−スペーシアに関わりのある出来事や皆さんからの情報を紹介−
**********************************************************************☆
○ 堀川・中川運河の再生から考える明日のなごや展 ○

 堀川や中川運河は名古屋都心部の貴重な水辺空間として、その再生やまちづくりへの有効
な活用が期待されているところです。この企画展ではこうした水環境を活かしたまちづくりにつ
いて、研究機関や大学といったまちづくり関係者がそれぞれ自由な発想で将来像を提案し、堀
川や中川運河、さらにはこれらを中心とした名古屋まちづくりについて考えます。

【主な内容】
 研究機関、大学等による堀川・中川運河を中心とした名古屋のまちづくりについての提案の
パネル、模型、映像などを展示します。

【期間】平成20年7月1日(火)〜7月20日(日)
     月曜日休館(7月7日・14日)

【関連講演会】
 日時:7月6日(日)14:00〜16:00
 場所:名古屋都市センター11階 大研修室
 講演者
  ・社団法人日本プロジェクト産業協議会 主席研究員 松林正之 氏
  ・名古屋大学大学院環境学研究科 准教授 村山顕人 氏 ほか
  ・名古屋工業大学大学院工学研究科 教授 冨永晃宏 氏
  ・特定非営利活動法人伊勢湾フォーラム
 申込方法:名古屋都市センターまで電話(052-678-2212)・ファックス(052-678-2210)
        にて申込。定員(150名)になり次第締切

 詳細は下記をごらんください
http://www.nui.or.jp/kikaku/20/horikawa.html

〜名古屋大学の村山顕人先生から情報提供いただきました〜

☆**********************************************************************
◆名古屋まちづくり情報◆ −名古屋から情報発信−
**********************************************************************☆

○ 再開発ビルの管理運営について−大須301ビルの新たな展開の報告から ○

 先回のメルマガで紹介した「大須301ビル」の地域貢献イベントの第一弾「健康フェア」が今月
14日(土)と15日(日)の両日開催された。
 週末の大須商店街は相変わらず多くの人出で賑わっていた。今回のイベントは301ビルにテナ
ントとして入居するクリニックが中心となり健康チェックや健康相談、ヨガ体験やNPO法人による
大須の優しさチェック(車椅子利用の側面から商店街のバリアフリー度をチェックする)というもの
で、大須に来た人に301ビルの存在とクリニックモールに入るテナントのPRを目的としていた。
各コーナーへの来場者は、無料、手軽、早いという条件が揃ったのか簡単な器具を使った1F
に設けた健康チェックには多くあった一方で、2Fに設けた健康相談やヨガ体験コーナーは、2F
へ人を誘導する仕掛けが弱いことから訪れた人は疎らで、会場の位置による集客効果の違い
がでた。また、現場での案内サインのデザインやその設置個所なども影響した模様でいくつか
の課題が残った。今回のイベントはビル管理を担う資産管理法人及びテナントが試行錯誤の中
で準備してきたもので十分とはいえない部分もあったが、あげられている課題に対する議論を重
ね次に繋げていくことが必要になる。
 大須と同様に商店街の一角で施行された再開発ビルを資産管理法人が管理運営を担い、商
業デベロッパー的な取り組みを模索しようとしている事例がある。どちらも商店街という独特の環
境で長年関係を保ち続けてきた店主(権利者)らが資産を共有し、その管理運営の「事業」に共
に携わることの難しさを抱えている。従来、商店街では商店街振興組合が組織され店主らは組
合組織の中で議論しあいながら共同事業を展開してきたがあくまでも店主の判断で協調体制を
とらずともよい関係であった(それはそれで問題もあるが)。しかし、再開発ビルは店主らが資産
の共有者でもあり経営者(事業者)として同じ立場にたち議論し実践して行かなければならず、
年齢的な問題、店舗の経営規模、商店街でのこれまでの取組姿勢などの様々な要因からビル
の管理運営や活性化策などの事業を同じレベルで議論しあい、取り組むことが難しい側面があ
る。また、スムーズな世代交代も会社組織として維持していくための課題の一つでもある。
 再開発事業の施行中は、ビルを完成させることを目的に一致団結してきたが、その思いを今一
度蘇らせ課題を克服し、長期的な視点が必要なビルの管理運営に活かしていくことに期待した
い。また、そのために支援できる部分があれば積極的に取り組んでいきたい。(村井亮治)

 なお、大須301ビルでは夏のイベント企画としてデザイン系の学生さんからビル内の壁画デザ
イン及び市民へ配布するうちわのデザイン募集も行っている。
詳しくは大須301ビルHPで。http://www.osu301.com/index2.html

→ホームページに写真を掲載しています。
    http://www.spacia.co.jp/Nagoya/arekore/2008/osu2/index.html

☆**********************************************************************
◆図書紹介◆  −まちづくりに参考になるものを紹介−
**********************************************************************☆
○ 頭のよい子が育つ家 ○
   出版:日経BP社 著者:四十万 靖 、渡辺 朗子

 「頭のよい子が育つ家」とは著者が有名私立中学校に合格した家を調査し、その統計結果
をもとに分析された家の設えである。初めは、「頭のよい子が育つ家」というネーミングが住宅
産業のコマーシャルにしか見えず、また、頭のよい子=有名私立中学に合格した子という考え
方には賛同できず無視を決め込んでいたが、実際にこのコンセプトを盛り込んだマンションや
戸建て住宅が建てられるようになり、また、書店でもこのタイトルを見かけるようになったため
少し調べてみることにした。その結果、自分が家族と家とまちの関係について問題に思って
いたことに対して同じような提案を行っており、このメールマガジンで紹介することにした。

 一般に有名中学校に合格する子どものイメージは、個室にこもり勉強に集中する姿であるが、
著者の調査ではほとんどの子どもが個室で勉強せず、ダイニングや居間のテーブルで家族と
接しながら勉強をしていたそうだ。個室で1人になり勉強していた子どもの方が受験で良い成績
を上げていたなら、今までのnLDKタイプの間取りで充分な訳だか、そうではなく家族とコミュ
ニケーションを取りながら勉強する環境が子供の教育に良い影響を与えるという結果が出た
のだ。その他、具体的には以下のような設えを提案している。
 ・ 玄関を開放的にし、外部とのコミュニケーションに相応しい空間にする。
 ・ 居間のちゃぶ台など、お父さんといっしょに過ごせる場所を造る。
 ・ 外部の自然との繋がりを意識させる空間づくりを行う。
 ・ ホワイトボードを設置するなど、感じたことを自由に書ける場所を作る。
 ・ 家の中に回遊性を持たせる。
 ・ 間仕切りの省略や吹き抜けを造ることで、家全体が繋がり人の気配を感じられる空間とする。

 「頭のよい子が育つ家」というネーミングがストレート過ぎて私のように抵抗を感じる人もいる
だろう。しかし、内容を見ていくと家造りで子供の教育を中心に考えることで、もっと自由なプ
ランが生まれる可能性が見えてくるような提案であった。(堀内研自)

☆**********************************************************************
◆読者の声◆ −みなさんからいただいた感想や意見を紹介−
**********************************************************************☆
(みなさんからのご意見・ご感想をお待ちします) 

☆**********************************************************************
◆スペーシアのこの頃◆ −所内の話題をちょっと紹介−
**********************************************************************☆
・これまでテキストメールで送信しておりましたが、今回HTMLメールとし、タイトルの部分に
 スペーシアホームページの画像を持ってきてみました。うまく表示できていますでしょうか。

#######################################################################
◎ホームページでは一方的な情報提供に終わってしまいますが、このメールマガジン
 を活用し、様々な意見交換等を行うことによって、より深いネットワークが形成
 できればと考えています。 様々なご意見や情報もお寄せ下さい。このメールマガ
 ジンに掲載させていただきます。(このメールへの返信でお願いします)
◎バックナンバーはホームページに公開しています。
  http://www.spacia.co.jp/mm/
◎今後の配信を希望されない場合は、このまま返信して下さい。
-----------------------------------------------------------------------
(株)都市研究所スペーシア  編集:石田
〒460-0008 名古屋市中区栄5-1-32 久屋ワイエスビル5階
TEL 052-242-3262 FAX 052-242-3261
URL    http://www.spacia.co.jp/
#######################################################################