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けんちく体操ワークショップIN名古屋
  スペーシアメールマガジン第288号の図書紹介で取り上げられていた「けんちく体操」、折しも8月最後の日曜日に名古屋で初めてのワークショップ(以下WS)が開催されるとのことで、娘二人と参加してみました。会場はナディアパークのアトリウム。当日は「にっぽんど真ん中祭り」の最終日で、ナディアパークの中も外もかなりのにぎわいで、開始時には40名ほどの参加者が集まりました。そこへ白衣を着たけんちく体操博士イサーム・ヨネとスタイリッシュなレオタードに身を包んだけんちく体操マン1号・2号・けんちく体操ウーマン1号が登場。博士は「けんちく体操」を考案した米山勇氏(建築史家・東京都江戸東京博物館研究員)であり体操マンもそれぞれに学芸員や建築家など建築業界で活躍される方々なのですが、そういった説明は一切なく、テンポよくWSが始まりました。
 広々としたアトリウムに縦型の大型ディスプレイが複数並べられ、映し出される国内外の建築物の写真を見ながら、参加者はその形を自分の身体で表現します。最初は1人でできる「名古屋テレビ塔」「スパイラルタワーズ」「スーパードライホール」など。思い思いにポーズをとると、博士が会場を走り回って出来の良い2?3人を壇上に上げ、建築的講釈を加えながらコメントし撮影。そして2人組での「豊田大橋」「国立代々木競技場体育館」など、3人での「名古屋城」「タージ・マハル」と次々展開。このあたりになると、初めて会ったもの同士でも活発な意見交換をし、長々と横になったり、カップルでブリッジをしたりと次々と大技を決めるようになり、会場はヒートアップ。中盤からは三人の体操マンも会場に降り、7〜8人組になって「ポン・デュ・ガール(ローマ水道橋)」「シドニー・オペラハウス」「名古屋市美術館」など複雑な建築物に挑戦。遠目に見ている人にも次々に声をかけて参加者を増やし、思わぬ解釈のポーズがあると全員で拍手するなど大盛況。
 このWSは事前申込不要で、閑散としていたり、子どもが退屈したりしたらどうしようかと思っていたのですが、そんな心配は吹き飛んでしまうほどの盛り上がりでした。東京では小学校でのWSも開催されるとのこと。小中学校の修学旅行前などにこのWSにみんなで参加すれば、記念撮影が充実するのはもちろん、建築物への関心興味も深まること間違いなし。名古屋市の公立小中学校の学習プログラムにぜひ加えていただきたい。専門家によるWSでありながら、堅苦しくなく楽しく知識も得られる、素晴らしい「けんちく体操」。そして翌日から3日ほど、いまだかつてない筋肉痛に襲われ、確かに「体操」だったと実感したのでした。
博士とけんちく体操マン
博士とけんちく体操マン
名古屋城
名古屋城

シドニー・オペラハウス
シドニー・オペラハウス

(2011.9.9/元研究員・西村郁)
参考
・図書紹介「けんちく体操/チームけんちく体操 著」
  http://www.spacia.co.jp/Mati/tosyo/kenchikutaisou.html