JR岐阜駅前で問屋町西部南街区市街地再開発組合が市街地再開発事業により整備を進めている「岐阜スカイウイング37」は、2010年1月の起工式から2年が経過し、工事も順調に進んでいる。東棟、駐車場棟、西棟の3棟から構成され、特に37階の東棟は躯体工事も完了間近で、遠くからでもその姿がよく見える。
東棟の建設のためにタワークレーンが2基設置されていたが、そのうち1基の解体が先週から始まった。超高層ビルの上から巨大なクレーンをどうやって降ろすのか疑問に思った人も多いのではないかと思う。降ろし方には大きくわけて2つの方法がある。ひとつはクレーンを徐々に小さくしていく方法である。
1)解体したいクレーン(大クレーン)で、一回り小さなクレーン(中クレーン)の部材を吊りあげ、
屋上に中クレーンを組み立てる。
2)中クレーンを使って、解体した大クレーンの部材を地上に降ろす。
3)これを繰り返し、クレーンを小さくしていく。
4)最後は、小さなクレーンを手作業で解体し、エレベーターに載せて地上に降ろす。
もうひとつは岐阜スカイウイング37で採用された方法で、クレーン自らが解体しながら降りていくものである。
1)クレーン本体が支柱に沿って5mほど降りる。
2)上に突き出た支柱の部材を外して、クレーンで降ろす。
3)これを繰り返し、クレーン本体が自力で地上付近まで降りる。
4)最後は、地上にある別のクレーンを使ってクレーン本体の部材を降ろす。
いずれの方法でも1週間から10日程度という短期間でタワークレーンは解体されるようだ。完成が近づく高層ビルの建設現場を見る機会には、タワークレーンが降りる様子にも注目していただければと思う。なお、岐阜スカイウイング37のもう1基のタワークレーンが降ろされるのは4月上旬の予定である。
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