「マンホールカード」をご存知だろうか。国や自治体などでつくるPR団体「下水道広報プラットホーム(GKP)」のプロジェクトチームのひとつである「マンホール・エンジョイ・プロモーション(マエプロ)」が中心となり、マンホールを管理する都道府県や市町村に呼びかけてつくられた世界初のマンホール蓋のコレクションカードである。ご当地ならではの名所や名物が描かれたマンホール蓋の写真とともに、デザインの由来や下水道に関する豆知識などが紹介されている。カードの寸法や厚さを統一したり、描かれた題材やテーマを分類化したピクトグラムを表記したりと、集めるのが楽しくなる工夫がされている。無料のカードではあるが、下水道関連施設や観光案内所などのそれぞれの現地配布場所を訪れないと入手できない希少さが人気の一因になっており、県外からの誘客に一役買っているカードもあるそうだ。第1弾が2016年4月に28自治体30種類で発行されて以降、徐々に種類を増やし、1年後の今年2017年4月に第4弾として42自治体50種類が追加された結果145自治体170種類となった。第4弾では追加されたカードに対して、5倍以上の自治体が採用を希望したようで、今後も種類が増えていきそうだ。
マンホールカードを今回入手したのが名古屋市下水道科学館である。館内には下水道のはたらきや下水処理の仕方を体験し、子どもが楽しみながら理解できるような工夫がされている。また、屋外には全国各地のマンホール蓋が展示されていて、マンホーラーの聖地とも言われているそうだ。マンホールの写真を集めたりする愛好家をマンホーラーと呼び、また「蓋女(ふたじょ)」という呼び名もあるそうだ。様々なマンホールグッズが売り出されていたり、マンホールサミットが開かれていたり、知れば知るほど奥が深いマンホールにこれからも注目していきたい。 |