岐阜市中心部にある複合拠点施設「みんなの森ぎふメディアコスモス」では、市民サポーター組織「メディコスクラブ」が発足し、行政と協働しながら施設の賑わいづくりや市民相互の連携・交流を深める様々な活動を行っている。その一環で10月に行われた駐車場チョークアートのことを報告したい。
この企画は、元々は中心市街地にある道路を単に交通の場としてだけでなく人々の交流の場、情報発信の場とし、施設の名前にかけて「道路はメディア」と題してイベントで使おうというアイデアの中から生まれたものである。検討を重ねるうちに現実的な企画として、新しい市庁舎の建設予定地として閉鎖される旧駐車場ならできるだろうと、「駐車場チョークアート」と銘打って実現にこぎづけた。
事前の広報活動が活発で、市の広報での周知はもちろんのこと、地元の岐阜周辺のチョークアート作家や大学美術サークルなどの協力を得て本格的なパネルやチラシを作り、建物内で1か月間展示したり、地元TV局の取材を受けて告知をすることもできた。
広報活動に加えて当日の準備もしっかりしていて、雨用のチョーク、カッパを準備して参加者に配付した。また参加者は事前募集をしたが、当日の参加希望者もいるだろうと建物内の入口付近にパネルを展示して宣伝した。その結果、雨の日ながら約130組(約550人)が参加し、アスファルトをキャンバスにして思い思いに描かれて「世界に1つ」のチョークアート作品ができあがった。これらの作品はドローンを使って写真撮影されており、作品展をするなど今後に活かしたいというアイデアも出ている。
この企画が成功したのは市民と行政が本当の意味で協働し、いろんなことが周到に行われた結果であり、今後の参考になった。
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