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古民家空き家で子育て親子・多世代交流サロン/愛知県美浜町

 当メルマガ第338号(2013.6.26)で空き家活用実験「お掃除ワークショップ」(今年度第1回)についてご紹介した美浜町での「空き家活用プロジェクト」。先日、第2回・第3回目の空き家活用実験が開催された。前回の「お掃除ワークショップ」は今年度の初回ということで、プロジェクトに関わる関係者・メンバーが互いに知り合い、古民家空き家の魅力や地域の特徴を知り理解を深める機会として実施された。今回は、地域の方が古民家の魅力について知り理解を深める機会になることを目指して、第2回は子育て中の親とその子どもを対象にした「子育て親子対象サロン」を、第3回は地域の高齢者と小学生を対象にした「多世代交流サロン」を開催した。
  「子育て親子対象サロン」は、地域で活動している子育てサークルの親子約20名(子どもは0歳児〜未就学児)と日本福祉大学の学生約20名が参加し、子育てサークルの定例活動の場としての活用を試みた。初め緊張していた子どもたちも、大学生のお兄さんお姉さんと一緒におままごとや積木などで遊ぶうちに緊張も解れて楽しんでいた。子ども達が慣れてくると、お庭へ出て探検やかけっこも楽しんだ。庭でかけっこをするといった楽しみ方は広大な敷地に建つ古民家ならではと言える。参加したお母さんからは、「普段遊んでいる公民館とは違う雰囲気でよかった。」「また来年もこの場所で実施できたら。」といった感想が聞かれた。
 「多世代交流サロン」は、地域の高齢者と小学生高学年の子どもを対象に、日本福祉大学の学生も関わることで、多世代が楽しく触れ合える場としての活用を試みた。当日は高齢者約10名、子ども約10名、大学生約35名、事務局や取材記者などを含めて総勢70名が参加。企画運営は日福大児玉研究室が担当し、高齢者・小学生・大学生混合で4グループに分かれて、お手玉やおはじき、めんこやかるたなどを使った「昔遊び」と、‘美浜町の昔と今’と題した「クイズ大会」を行った。「昔遊び」「クイズ大会」ともに大盛り上がりとなり、古民家中が笑顔と笑い声であふれていた。自然と高齢者・小学生・大学生が交流している姿が印象的だったが、古民家の温かい雰囲気も手伝っていたのではないかと思う。
 この古民家は築200年を超え、美浜町の住宅の特徴でもある鎧囲いの黒壁で建てられており、この地域の景観に寄与している点からもぜひ残したいまちの資産である。存続されるためには様々な課題をクリアしていかなければならないが、継続的な活用に向けて、まずはこうした魅力をより大勢の地域の方々に知ってもらうことも重要である。次回の活用実験ではもう少し参加者の対象を広げて実施する方針だ。


座敷ではおままごとをして遊んだ(子育て親子対象サロン)

広いお庭で探検(子育て親子対象サロン)

:「めんこ」や「あやとり」で盛り上がる(多世代交流サロン)
みんなでクイズの問題を考える(多世代交流サロン)
(2013.8.19/喜田祥子)