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名古屋市西区「ものづくり文化の道」ガイドブックの完成

■「ものづくり文化の道」とは

 「ものづくり文化の道」は、おおむね北は美濃路、南は円頓寺商店街、東は堀川、西は環状線に囲まれたエリアで、そこには@名古屋扇子、名古屋友禅、和凧、菓子製造などの職人の技と産業、A産業技術記念館やノリタケの森といった拠点となる産業観光施設、B四間道や美濃路、円頓寺商店街などの物語のある街並みや商店街の3つの地域資源がある。「ものづくり文化の道」を一言でいえば「ものづくりを中心としたこの地域の魅力を再発見し、人とモノとの連携を図ることによって、地域の誇りを取りもどし、元気になるまちづくり」エリアとでも言えよう。
昨年度(H17)、「ものづくり文化の道」推進協議会が全国都市再生モデル調査を受けることができたが、その主要2点を整理したのが次である。

■歩行者支援による回遊性の強化

 「ものづくり文化の道」は200haと広く、当エリアを徒歩だけで歩き回るのは限界がある。といって公共交通機関を導入するには人流の密度が薄いため、歩行支援のためのベロタクシーの導入実験とレンタサイクルの導入を検討した。前者は利用者にとっては評価が高いが、運行するためのスポンサー(車体へのラッピング広告)がつくかどうかが課題となった。つまり栄や名駅、万博会場のようには人流の密度の高くないところを走行する場合はPR効果が低いと判断されるおそれがあるということである。後者はほとんど運営困難との判断となった。そこでレンタサイクルでなくサイクリストが、すなわち自転車利用者(イメージとして自転車所有者)が訪れる場所にしていくという、発想の転換を行った。地形が平坦であり、様々な資源が点在し、一定の歩道が整備されているので自転車利用がしやすいエリアとの評価がワークショップによって得られた。丁度自転車で周遊するには格好のエリアである。このワークショップを実施した結果、書籍「名古屋ゆうゆう自転車散歩マップ」で11コースの筆頭コースに取りあげられた。

■ガイドブックの作成を通じての地域資源の整理とボランティアガイドの育成

 「ものづくり文化の道」のガイドブックを作成した。これは本推進協議会のメンバーを中心に、それぞれの思いを込めて執筆している。このガイドブックは、第一に「ものづくり文化の道」エリアで暮らしている人々が、ここがどういう街なのかを知り、誇りを持って生活していくための生活ガイドブックとしての活用がある。これを教材に住民が学べば、ボランティアガイドの育成につながる。第二に「ものづくり文化の道」を訪れる人々が事前に学び、また楽しく歩くための観光ガイドブックとしての活用である。文章半分、写真・図が半分の構成である。
具体的には、第1章は「元気な名古屋のルーツをたどる/ものづくり文化を体感する産業観光への誘い」、第2章は「ものづくり文化の道の形成/ものづくりの歴史的背景」、第3章は「円頓寺界隈には名古屋のお宝が詰まっている/人情あふれる円頓寺商店街界隈」、第4章は「なんでもものづくり文化の道」の4章構成に加え、資源マップと自転車マップの2枚の地図を添付している。
このガイドブックを是非市販本として扱っていきたいと考えている。乞うご期待。



名古屋市西区「ものづくり文化の道」ガイドブック の表紙と裏表紙
裏表紙にはISBN(日本図書コード)を遊びで入れている。市販する意気込みを示している。

(2006.5.1/井澤知旦)