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観光まちづくりのマーケティング/十代田朗 編著、山田雄一、内田純一他著
水曜社/2009年4月発行

 本書は、観光まちづくりについて、地域が主体的に動きどのように観光客を呼び込むのかを、地域の視点から書かれた本で、様々な要素が関係する観光を「マーケティング」「ブランディング」「プロモーション」「MICE(マイス)」「ホスピタリティ」の分野から地域を総体として捉えて解説している。
  観光まちづくりとは、これまで旅行代理店が行ってきた産業的な 取り組みとは違い、地域が観光地づくりやまちづくりの視点に立って実践する主体的な取り組みである。近年、大河ドラマ「龍馬伝」などのブームによって、期間的に人が押し寄せる現象などが起こったりするが、次の作品に変われば移り変わってしまうのも現状である。これでは、観光が消耗品化してしまい衰退していってしまう。そうならないために、自分たちの地域を理解することが求められる。そのために、上記の手法等によって、地域戦略を立てることが必要になる。第5章の「観光地のホスピタリティ」では、ホスピタリティの向上が地域福祉の充実につながるようである。
  観光や旅行する場合、その名所や場所の情報は簡単に手に入れることができるが、近年ではプラスαの情報を求めているように感じる。本書は、観光を見直す地域や新たに観光に力を入れる地域にとってともて参考になる1冊だと思う。また、プラスαの魅力を少しでも地域の人と一緒になり、伝えていくことが私たちの役割であると感じた。

(2011.1.17/朝倉 卓也)